納骨について
納骨の際に入れてダメなものってありますか?(自分でこの判断が正常かどうか分からないのですが、)夫のお骨に妻である私の髪の毛も一緒に入れたいと思ってます。綺麗な髪ではないですが、夫は私の髪を好いてました。私もできることなら、自分の一部を夫の傍に置きたいと思ってます。それ以外に入れてダメなものもありましたら教えてください。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
象徴・形として
大切なご主人のご命終に謹んでお悔やみ申し上げます。
納骨に際しての副葬品の可否について、世俗的な面については先のお坊さんがご回答くださった通りです。管理者さんやお寺さんに相談してみましょう。
残るはというか、大事なのは宗教的な面、気持ちの面についてであると思います。
もしも規則上で問題なければ、どうぞご主人の好きだったあなたの髪の毛も添えて差し上げてください。
それがあなたがご主人と共にあるという象徴になるのかもしれません。
大事なのは「象徴」であるという点です。
ご主人やご主人の霊魂が物理的にお墓にいるわけでも、髪の毛を添えたからご夫婦が共にいるわけでもないでしょう。
しかしその象徴的行為を通して、ご夫婦がこれからも「共にある」ことを念じます。
「共にある」というのは、あんなことがあった・こんなこともあったと過去の思い出の世界のみに留まることではありません。それでは「共にあった」です。
今これからも「共にある」というのは、ご主人と出会い直し、出会い続けていくということです。
人は亡くなってそれで終わりではありません。先立って命を終えていかれたという大きな事実をもって、大切なことを問いかけてくれる存在としてこれからも共にあるのです。
そのはたらきを仏様として私たちは受け止めます。
仏様とは真実に目覚め、真実を伝えてくれる存在です。
ご主人は命のはかなさ、厳しさ、思い通りになることのない重さ、しかし、だからこその尊さ、そうした命を生きる意味を真に求める深さ、そうした様々な問いかけを仏様としてしてくださるのではないでしょうか。
だからあなたがいつどこにいようとご主人はこれからも仏様のはたらきとして共にあるのです。
そのことを象徴的に形として表した場の一つとしてお墓があるのかもしれません。
形を通して形を超えたものに会う。髪の毛を添えるという形が、あなたにとってそうした意味を持つよう念じております。
墓地の管理規則を見た上で、墓地管理者に相談しましょう
大部分の墓地の場合、墓地管理規則というものが定められています。墓地使用申込手続き、墓石等工作物設置の基準、埋葬手続き等が定められています。御っ使用されて居られる墓地の管理規則を見てみましょう。管理規則に定めていなくても、「使用細則」等に定めている場合もあります。墓地管理者(霊園事務所もしくはお寺)に副葬品に関する規則があるのかどうか、聞いてみましょう。
副葬品について管理規則もしくは細則に明記してあれば、それに従っていただくことになります。最近は、合葬墓や合祀型永代供養塔が多く設置されていますが、合葬簿の場合は「副葬品禁止」の場合が多いと思います。
「墓地管理規則に副葬品に関する規定がない」場合は自由であるかというと、そうではありません。民法に定める公序良俗に反するか、反しないか、ケースバイケースで考えるべきだと思います。
私なりの考えですが、下記のような場合は断られると思います。
1,墓地区画や土壌を汚すもの。塗料や油や薬品等。
2,悪臭を放つもの。食品や薬品。
3,経年劣化で墓石やカロート内を汚す可能性のあるもの。錆がでるような金属。
4,カロート内で多くのスペースを占拠する大きなもの。故人の遺品だとしても
大きなものは断られる可能性があると思います。
さて、ご質問の髪の毛ですが、管理規則で特に禁止していなければ、問題ないと思います。飽くまでも私見ですので、墓地管理者と協議してください。那覇さんにとっても、故人にとっても、良き御供養となりますことをお祈り申し上げます。