悲しむ方へ掛ける言葉を教えてください。
僧侶の皆様お世話になります。いつも感謝しております。
私の職業は占い師です。
占いが仏教の主義に反するものであることは重々承知の上ですが、修行を積み重ねられた僧侶の皆様のご意見をどうしても頂戴したく記しております。
私の仕事の形式は対面占い(お客様と1対1で会う)ではございません。
その為ご依頼くださったお客様には「ありがとうございました」と後日メールを送ることになっております。
そのメールなのですが、本当に苦しみの只中におられる方に対してどう書けばいいのか悩んでおります。
人は誰しも苦しみや悩みを抱えています。ですが、それがあまりにも大き過ぎて「消えたい」気持ちにまで追い詰められている方には何をお伝えすればいいか…私が書いたものが余計にお客様を傷付けないかと思うと不安な気持ちになります。
こちらが言葉を選んでも、それでお客様が元気を出すとは限りません。
人に本当に勇気や希望を与えられるのは神様や仏様だけだとは常日頃思ってはおります。
しかし私は仕事柄、いかにお客様に希望を持って頂くかを考えなくてはなりません。
どのように言葉を選んだら良いのでしょうか?
失礼な質問になり本当に申し訳ございませんが、回答をお願い申し上げます。漠然とした質問をお許しください。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
時の力
ご質問拝見しました。
共感します。
経典は変わりませんが、見る側受け取る側の置かれた状況や特性は必ずしも一定ではありません。
届くか、伝わるかを考えた時に解釈が分かれて仏教の宗派が生まれたと感じることもあります。
私が占いの言葉の選び方ですごいなと思うのは、時期を伝えますよね。
あれは、いいなと思います。
今はそのタイミングじゃない。
とか、ここ〇〇年のうちよい時期はいつとか、その言葉が見通しと希望を担保しているなと思います。
今は自分だけで抱えるけど、自分の生きづらさを司る原因が〇〇年以内に姿を現すから、今は無理しない時期とか、まずは〇〇に意識を向けると悪い環境が遠ざかるとか、なんかそんな言い回しはいかがでしょうか。
「神様や仏様」のお言葉、お心を追求し続けること
こんにちは。
「人に本当に勇気や希望を与えられるのは」「仏様」という点には私も同意です。
私の宗旨である浄土真宗においては、法話をする際に特にお取次ぎと表現します。つまり、「仏様」の仰っていることを僧侶が取り次ぐということです。それは、僧侶自身の主義主張がメインではないことを意味しています。
私も、このハスノハにおいて回答する際には、基本的にこのスタイルです。
つまり、「仏様」を背景とした僧侶としてどう言葉をかけるか、という一貫性を持たせるように心がけています。
あなたは、「占い」を背景とする「占い師」さんなのですよね。
「いかにお客様に希望を持って頂くか」は基本的に「占い」に基づいて考えれば良いのだと思います。あなたは、「人に本当に勇気や希望を与えられるのは神様や仏様だけ」と書いていますが、「占い」と「神様や仏様」の関係性があなたの中でどう整理されているのでしょうか。
そう、「人に本当に勇気や希望を与えられるのは神様や仏様だけ」なのだから、その「神様や仏様」のお言葉、お心を追求し続けることであなたの方向性は定まるのでは、と思いました。そこに「言葉を選」び方という小手先の問題ではない、本質的な解決があるはずです。
初期仏教の観点からは
自分と相手との関係とか相手の大変さとか、あまり考えないかもしれません。
単純明快に、ただ、自分の気持ちだけを表明します。「あなたが幸せでありますように」「あなたの悩み苦しみがなくなりますように」「あなたの願いごとがかなえられますように」「あなたに悟りの光が現れますように」などと。
これらは慈悲喜捨という世間で他の生命と付き合いながら生きるときに大切な心のあり方を表した言葉なのですが、一番目と二番目の、いわゆる慈と悲は、どんな場合にも当てはまるというか、使いやすいのではないでしょうか。
自分との関わりの中で相手の心の重みが軽くなったりならなかったり、それは、こちらの力量だけでなく相手の問題でもあります。こちらはいつも、他の生命に対して幸福を願っていることが大事で、それを相手にも表明して損はないと、初期仏教では見ています。ご参考までに。
あなたが幸せでありますように
質問者からのお礼
僧侶の皆様
お忙しい中ご回答をくださり本当にありがとうございます。
藤本晃様 (慈照様)
ありがとうございます。早速参考にさせて頂きました。
「ご多幸をお祈り申し上げます」はこれまでも書いて来ました言葉です。
悩み苦しみに関しましては「悩み苦しみから解放されますように」と書いてみました。
確かにお客様の問題でもあると思います。
私も落ち込んでいる時に「今そのお言葉を受け止められる状態ではない。有難いけど、違う」と感じたことがあり…言葉を送る側と受け取る側の認識が違うとは思ったことがございますので凄く理解出来ました。
…話は少し反れますが、慈照様とは良いお名前ですね。慈しみ+照らす…このお名前こそがお客様への言葉選びに通じるのではないかと感じました。
釋悠水様
ありがとうございます。
あなたの中でどう整理されているのかというお言葉に、ハッと致しました。
何も整理出来ていなかったのです。
振り返ってみますと漠然と、混沌としております。
かなり時間はかかりそうですが、少しずつ整理しようと思いました。
泰庵様
ありがとうございます。
占いは仏教の教義に反するものですのに「あれはいいな」とのお言葉に、感謝の念が絶えません。
弊社の規定ではメール内では断言する言葉(必ず実ります、絶対に恋人ができますなど)は書いてはならないのですが(証拠がございますと訴訟などのトラブルに発展するかもと言いたいのでしょう)、工夫して書いてみようと思います。
ハズれたら的中率の低い占い師と見なされるかもという保身もございました…。そこを脱すると本当にお客様に喜んで頂ける言葉を選べるのかなと思いました。
皆様本当にありがとうございました。