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仕事の向き合い方

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現在の職場に来て5年になります。

私は何事も効率よく、てきぱきとやってしまいたい性格です。

1つの仕事を終えても、あれもこれもと、手が空くとすぐに色々な仕事を任されてしまい、個人的な仕事が思うように進みません。

上司から任された全体の仕事もやらねばならず、なおかつ時間がない中で、個人の仕事も終わらせねばならず、それがうまく並行してできない毎日がもどかしいです。

また、後輩に仕事を振ることも苦手なのか、「これくらいの仕事だったら、自分でしてしまおう」と思ってしまい、結果として、仕事量が増えてしまいます。

自分で自分の首を絞めてしまっている時もある反面、「他の人は明らかに仕事量が少ないのに、なんで自分だけ」という見方をしてしまう自分もいます。

このように、時間的にも精神的にも余裕のもてない毎日で、とても落ちこんでいます。

仕事に対して、今後どのように向き合っていけばよいのでしょうか。
また、どのように気持ちの折り合いをつけていけばよいのでしょうか。


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お坊さんからの回答 4件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

仕事の目的は、決してその仕事自体をこなすことではありません。

亀山純史と申します。
「何事も効率よく、てきぱきとやってしまいたい」と言う考えは悪いことではありませんよね。また、1つの仕事を終えても、あれもこれもと、手が空くとすぐに色々な仕事を任されてしまうことは、あなたの能力が認められている証拠でしょう。でも、自分の仕事が思うように進まないのでは、困ります。
また、「何でも自分でしてしまおう」と思ってしまい、結果として、仕事量が増えてしまうこともよくありませんね。任せるところは任せるべきです。
そして、自分で自分の首を絞めてしまっている時もある反面、「他の人は明らかに仕事量が少ないのに、なんで自分だけ」という見方をしてしまう自分がいるという認識も、よくありませんね。

仏典には「毒矢の譬え」と呼ばれている話があります。
「ある人が毒矢に射られて苦しんでいるとします。その時、その人の周りにいた人達は医者を呼ぶでしょう。ところが、当人は「この矢はどこから飛んできたのだろう。」「この毒の種類は何だろうか。」「誰によって射られたのだろうか。」と考え、「それがわからないうちは、この矢を抜き取ってはならない。」と言います。そうこうしているうちに、この人はやがて死んでしまうでしょう。では、どうすればよいのでしょうか。それは、すぐに矢を抜くことなのです。

仕事もこのたとえ話と同じです。「誰がその仕事をしたのか。」ではありません。ですから、自分一人で仕事を抱え込むことで苦しんでいる状態は、まさに、自分の身体に毒矢が刺さっている状態です。人に頼めることは人に頼みましょう。個々の仕事の目的は、決してその仕事自体をこなすことではありません。ですから、全ての仕事をあなたが抱え込むのではなく、後輩にその中のいくつかを任せていいのです。是非、仕事に誇りを持ち、充実した生活を送ってください。

以上が私からの回答になります。お役に立てれば幸いです。

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有り難し
おきもち

hasunohaを訪れてくれた皆さん、こんにちは。私は浄土真宗本願寺派の僧侶です。令和6年3月に、公立高校の教員を勧奨退職しました。その後、縁あって、令和6年4月からは「まちサポ雫石」というNPO法人のお手伝い、また、令和6年10月からは公立高校の非常勤講師をしています。 浄土真宗における僧侶は、仏さまの教えに生き、その教えを伝える者であり、人を悩みから救う能力を有した者ではありません。人の悩みを救う救いの主は阿弥陀さまです。ですので、hasunohaにおける私の回答では、仏さまの教えに救われているこの私の生き方、考え方を、皆様にお見せするだけです。そして私自身、お答えできるご相談の範囲はそう広くはありませんが、皆様のお役に少しでも立てればと思い、回答させて頂いております。

大切なのは「中道」

しえりさん、初めまして。沙門 亮鷹と申します。
毎日のお仕事お疲れ様です。

唐突ですが、仏教の開祖であるお釈迦様の教えにこんな説話が残されております。

ある時、お釈迦さまの弟子に足から血を流すほど修行を続けても悟りを得られないと悩んでいるシュローナという方がいました。

出家前は琴が得意だった彼に、お釈迦様は「琴の弦は強く張れば良い音が出るのか?」と尋ね「琴の弦は強すぎてもゆるすぎてもよい音が出ない。修行も同じである」と説きました。

つまり、怠けるのは良くないが厳しすぎるのも良くない。
欲望に溺れる怠惰な生活にも命がけの修行(苦行)を重ねる生活にも本当の安らぎは得られない。偏ってはいけない。ちょうどいい張り具合にこそ安らぎはある。

と説かれました。これは専門用語でいうと「中道」という仏教の大切な教えの一つです。

さて、貴女は今のお仕事で五年目。キャリアや普段の仕事ぶりを見て上司の方は貴女に仕事を任せていれば大きな間違いはないだろうと安心されてるのでしょう。やや安心しすぎているのかもしれません(汗)

「これくらいの仕事だったら、自分でしてしまおう」も積み重ねれば大変な仕事量に……文面から拝察するにそのことは貴女も自覚されているはず。

このまま余裕を無くしていけば、いずれ貴女の心の弦が切れてしまいます。
もしくは心身の疲れのあまり今までしなかったようなミスをしてしまうかもしれません。

でしたら、貴女がすることは一つ。
後輩の方に任せられる範囲で仕事を任せてみましょう。私も務め人時代によく言われましたが、仕事を適切に任す事も大事な仕事です。任された後輩もきっと貴女に認められたと悪い気はしないと思います。また、上司にも勇気を持って貴女の仕事量を考えて仕事を振って欲しいと伝えましょう。

仕事を任すこと、余裕がない時に仕事を断ること、これは悪いことではありません。
むしろ、余裕がないのに引き受けてしまうことの方が結局みんなが損をします。

大切なのは「ちょうどいい張り具合」、「中道」です。
貴女の「中道」を見つけてください。

大丈夫です、貴女ならちょうどいい「中道」を見つけられるはずです。
頑張ってください。でも頑張りすぎにはご注意ください。合掌(^人^)

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有り難し
おきもち

未だ愚迷凡夫の身ではありますが、皆様の一助になるようなお答えができれば幸いです。 私自身、いわゆる「お寺の息子」として生まれましたが、小さなお寺ということや両親の教育方針もあり、感謝すること、仏様、お大師様に手を合わせることの大切さは教えられてきましたが、後継者としてのプレッシャー等は全くありませんでした。 実際、当初は仏門に入る心づもりなどなく、仏教とは関係のない分野の理系大学に進学し、在学中に起業。 仲間とIT系の会社を立ち上げたり、飲食業や人材派遣などの運営企画に携わる傍、ディスコやクラブのDJやバーのマスター、占い師(手相、姓名判断、九星気学、宿曜)としても仕事しておりました。 が、その中で思うことが度々あり僧侶を志し、お大師様とご本尊様のご加護のもとご縁に導かれ仏門に進みました。 今もいつもお大師様とご本尊浪切不動明王様方にはお導き頂き、助けて頂いております。 (趣味程度ですが、暦の研究や宿曜経の読解、気学をメインに占いは現在も嗜んでおります) 「目に見える世界」「目に見えない世界」を共に大切にして釈尊の末弟、宗祖弘法大師空海の末弟として、真言僧侶の立場、金剛乗仏教・密教の観点からお答えさせていただきます。 皆様からの相談を通じて、また他の僧侶の皆様のご回答を通じて多くを学べればと思います。 皆様との御法縁に感謝して精進してまいります。 煩悩即菩提 即事而真 当相即道 また自坊(金剛寺)では護摩祈祷会や阿字観体験会(阿息観による密教瞑想体験)も開催しております。 また自治体や地元社会福祉協議会様や企業、団体様より依頼を受けて法話(講話)や瞑想指導を不定期で行っております よろしくお願いいたします。 合掌
可否が時期によります ご相談ください

人は同時な2つのことはできない

しえりさん

あなたはとても信頼されている方なんですね^_^
仕事をテキパキとこなせると思われているのです。

仕事を並行して、というのは無理なことだと思います。人間は同時に2つのことはできないのですから^_^

喋りながら食べる、テレビ見ながら本を読むとか。できているようでよくよく観察すると1つ1つを瞬間瞬間に行っているだけです。
同時に仕事をしようとせず、1つ1つを確実にこなすスタイルに変えていくと気持ちにゆとりができると思います。
もともとできないことをしようとするから無理が生じるのですから。

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有り難し
おきもち

個別相談可能
禅宗 曹洞宗 僧侶。神奈川県西部円通寺住職。小学校教師。 悩みを吐き出す事で、ちょっと楽になれます。悩みの根本に気づき、明るく爽やかに生きていきたいですよね。 私自身、禅との出会いにより救われた一人です。皆様に少しでもお伝え出来たらと思います。 人は自分の都合を立てて物事に向き合うところがあります。私の回答も期待していたものと違うことがあるかもしれません。その時に素直に聞けるか、回答の内容を否定的に聞くかで救われるかどうかが変わります。疑問は出てくると思います。その時はご相談ください。
ご相談時間は不定期なので、いくつかご都合を教えてください。 ◆小学校教員もしています。子供、家族、ご自身のことお話をお聞きします。 ◆禅のおかげで私も救われました。禅の教えを基に「思い通りにしたい」という自分の都合や価値観から生まれた思い込みをほぐしていくお手伝いをします。 ◆仏教は人生を豊かにしてくれることを感じてくだされば嬉しく思います。

仕事はチームワークです

お仕事お疲れ様です。

ところで答えはあなた自身が書いている通りですよ。
手が空いている後輩に仕事を任せたらいいのです。
自分が受け持つ仕事量は、仕事の処理能力の8割位を目安にしましょう。それ以上は後輩あるいは上司に仕事を任せてください。
そうでないと心身ともに疲れますし、急な出来事などにも対応する余裕がありません。

また、後輩に仕事を任せることは、仕事を怠けることではありませんよ。
任せることも仕事なのです。
仕事はチームワークなのです。
後輩に経験を積ませて育てることにもなるし、なにより、あなた自身がうつ病などになって、職場に多大な迷惑を掛けない為でもあるのです。

勇気を出して後輩、場合によっては上司にだって仕事を任せましょう。それも仕事ですよ。

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有り難し
おきもち

私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答していますが、無知未熟ゆえに質問を読ませていただくことしかできないことも多々ありますがお許しください。 回答は私個人の意見や解釈もあり、場合によっては浄土宗の教義とは少し異なることもあるということをご了承ください。 また、寺の紹介ページに電話相談についても紹介していますのでどなたでも気兼ねなくご利用ください。 ハスノハのお坊さんがもっと増えますように。 合掌 南無阿弥陀仏

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