心のあり方について。
怒りそのものが発生しないように生きることが望ましいとは思いますが、抑えようと思っても、腹立たしいことがあれば自然と怒りが湧きます。これはよくないことでしょうか。ネガティブな感情が発生すること自体は悪でしょうか?
怒りを早く捨てることができれば特に問題ないのでしょうか?
皆様のお知恵を拝借したく、どうぞよろしくお願いいたします。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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どうしてその感情が起こってきたのか
ご相談拝読しました。
怒りの発生にも原因があるはずです。多くは自分の思いと違う出来事が生じた時ではないでしょうか。
つまり、思い通りになると思っていたところに問題があったわけで、問題があるところから自然に発生した怒り自体は単純に良くないと言えるものではないのでしょう。
しかし、発生した怒りに囚われてどんどん増幅したり、さらに二次的三次的な怒りに繋がっていくのであればそこには問題がありそうです。
いずれにしても、心というものに実体があるわけではなく、そこに湧き上がってくる感情も思うようになるものでもありません。
感情は今の自分の自然なものだと受け止めて落ち着きを待ち、感情の因に注目していって思索を深める。それによって怒り等の感情が湧き起こりにくい習慣づけはある程度できるのかもしれません。
しかしそうした人間の計らいも消し飛んでしまうような出来事もおこるものです。いや、そう感じるほどに人間の執着は根深いのでしょう。
その時は自分の無力さや小ささに浸りつつ、そんな私でも救われる道を追い求めたい者です。
怒りとうまく付き合っていくために
はっぱさんこんにちは。
怒りというものは人間に備わっているものだと私は考えています。故に、それを否定してしまうのは、自分の一部分を否定してしまう事になり、生きる事を難しくしてしまうのではないかと思います。かといって、怒りやすい自分を放置してしまうのは、よしとはならないと思います。
怒りを無くす事は難しいと思いますが、怒りの原因を見つめることで、怒りの大きさを小さくしたり、怒らなくていいのでないかと気づけたりするかもしれません。どうして、自分が怒ってしまうのか。そこには、相手が自分の思い通りにならないなどの原因があるのではないかもしれません。人間は生きるために自分を守らねばなりません。そのために、自分が酷い扱いを受けることがあったら、怒って守っているのだと思います。しかし、その守りが過剰になっていないか見つめることで、怒る程度や頻度を下げられるかもしれません。
アンガーマネジメントという手法があります。よろしければ、その本を買って読まれてもいいのでないかと思います。しかし、感情のコントロールは難しいので、カウンセリングであったり、アンガーマネジメントの研修を受けてみたり実践して経験していくことも大切だと思います。
自分の感情などについても、考え方の変化や練習によって、落ち着けることができます。是非、様々な事を試されて、はっぱさんの生きる事が豊かになることを心より念じております。
質問者からのお礼
裕真お坊様
お知恵を下さり、誠にありがとうございます。怒りは人に備わっているのでは、というお言葉にとても納得し、とても冷静になると同時に気持ちが楽になりました。怒ることは性格の問題と考えていたため、管理するという考えに至りませんでした。怒って自己嫌悪してばかりで、冷静に怒りの原因を考えたことがありませんでした。怒ることで自分を守っていたように思います。守るためであれば怒りという感情がわいても仕方ないな、と感情を受け入れることができました。大事な気づきをありがとうございます。お言葉のおかげで、うまく自分の気持ちと付き合っていくことができそうです。怒りが過剰でないか、も問い心掛けたいと思います。くださったお知恵は何度も見返して大事にしていきます。誠に、ありがとうございます。
吉武文法お坊様
お知恵を下さり、誠にありがとうございます。お言葉を読み、とても冷静な気持ちになりました。何が問題かを教えて下さり、誠にありがとうございます。問題があるところに発生した怒り(、怒りと問題は別)や、怒りに囚われて増幅、といったお言葉にはっとする思いです。怒りのことばかり考えていました。また、起こった出来事にいつまでも拘り、それが原因で、怒りを何倍にも膨らませていたように思います。こうやって自分のことすらままならないのに、人にこうあるべきと求めるなんて難しいことだな、と冷静に問題の方を視ることもできました。気づきを下さり、誠にありがとうございます。
全てが消し飛ぶ瞬間についてもありがとうございます。きっとこれからもあると思うので、その時は自分の小ささによく思いを馳せるようにします。くださったお知恵は大事に見返していきます。誠に、ありがとうございます。