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子供が善悪の判断がつかないようです。

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有り難し有り難し 17

 6年生の息子がいるのですが、善悪の判断がつかないようです。
用意されていたおやつだけてはもの足りない時に、家にある食べものを食べ、それを隠すために家の近くの山にゴミを捨てていました。
私は、おやつが足りなければ家の食べ物を食べて良いと言っており、食べたら教えてと言っていました。怒らないと言っているのに、なぜ隠すのか、山にゴミを捨てるなんてことは私だったらできないので、なぜそんなことをするのかと思います。
用意されたおやつを食べずに捨てて、別のものを食べることもありました。
これらに対して、ダメだと言ってもなかなか直らないです。
山にゴミを捨てていたのは、祖父が偶然捨てているところを発見して発覚しました。そして子供と捨てたゴミを拾いに行きました。
学校でも、先生に空気の読めない発言をすると言われますし、、友達も少なく、習い事のスポーツ少年団でも浮いているなと思います。
家庭内でも外でも、暴力はありません。勉強もふつうぐらいてす。
子供にどうしたら、していいことと、ダメなこととが伝わるんでしょうか?

2023年5月11日 3:23

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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

大人にだって善悪の判断は難しい

悪を成さず善を成せ
当たり前のように聞こえます
ですが善と悪の判断こそ
大人でも細心の注意を要します

例えば捨てられたプラスチックの包装
害を受ける地球や他の生き物からしてみれば悪
作った大人も悪
それに流され消費するのも悪
そもそも原料となる石油を掘る事も悪となります
ところが「未来にはそういう問題も解決するんじゃないのかな?」「みんなやってるし」など
我々はそんな他人任せの漠然とした感覚だけで悪と思ってません

どう考えても他の生き物からしてみれば悪
なのに我々にも犠牲に見合った罪悪感はありません

人間が捨てているのに
散らかるゴミを進んで拾わない大人だって子供からすれば悪ですよね?

こうして
善と悪は立場や見方や時間によって変わるものです

善悪は他人の立場になる必要があります

主観性が強い子供には他の立場になるのが難しいのです
それどころが人間自体客観的に自分を見るには修行が必要です

要点としては
個性と発達段階と時期と語りかけと
体験不足出来あり
深刻ではありません

むしろ他の子と違うから
常識が無いからと
感情的に厳しく躾ける方が危険です
自尊心を傷つけるだけで
何も伝わりません

子供には裏山で悪い事するのも遊び

ゴミ程度の善悪は黙っててもそのうち大体身につきますから安心してください

そもそも隠れて
やら無ければならない状況を作っているのは子供の発達と個性と時期を見誤り
指導を間違えている大人です

大事なのは常識ではなく
立場を換えた体験をさせて
主観性を持たせる事かと存じます

怒るのではなく
一緒にゴミ拾いをしてみる
一緒に歩いている時捨てられたゴミについて話したり捨てた人の気持ちやどんな人なのかを話したりするのもいいでしょう

見方を変えさせてあげる事で
強い主観性を利用して伝える事が可能かと思います

それでも時期が来ないと効果は現れませんが
必ず効果はあります
反対に
無闇な厳しさは双方にとって良い結果は生みませんね

私の子も
私が毎日学校に行かなければならない程大変でしたからお気持ちわかりますが
今は問題ありません

大人がどうこう言っても仕方ありません

友達がいない事だって問題ありません

大人になったって友達たくさんいる人の方が少ないのですから

これもそれぞれの性格や体験やご縁で紡がれるものです

合掌

2023年5月11日 6:27
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有り難し
おきもち

山形のそれは小さなお寺の住職です。 私は子供の頃いじめられ、社会からドロ...
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「しちゃダメ」より「何何しよう」

何何しちゃダメと言うより、「何何しよう」と言う指示の方が伝わる場合があります。
また、指示するだけでなく、親が実際にやっている姿を見せてあげ、子供にもそれができるか実演させてみましょう。
食べ物のゴミをごみ箱に捨てる手順を親がやって見せた後に、子供にも同じことをやらせてみるのです。
大人には簡単なことが子供には難しい作業もあり得ますからね。
ごみ箱がいっぱいだったらごみ袋を交換すれば良いと大人なら思うところを、ごみ袋を交換するということが非常に負担に感じるなど。
また、耳で聞いても忘れるけど目で見たら忘れない(その反対も)子供もいるようです。
口を酸っぱくして言っても忘れる子供が、紙に書いたメモを壁に貼ると忘れないこともあるそうです。
また、大人の言葉が子供には意味不明なときがあります。
スーパーで走り回っている子供に「いい加減にしなさい!」とか「危ない!」とか感情表明だけのヒステリーのママもいますが、子供には意味不明。
「ストップ!止まれ!」と具体的な命令だと子供が立ち止まる場合があります。
いずれにせよ、一度、役所の保健師さんやスクールカウンセラーなどの専門家に相談してみましょう。
授業中に落ち着いて座っていられない子供が、病院のお薬を飲んで座っていられるようになるなどの例もあります。
あと、「コモンセンスペアレンティング」「PPP(トリプルピー)」など、子育てのテクニックのノウハウもあります。
自治体がそのような講座をやっている場合もあるし、ネットや書籍もあるでしょう。
プロのテクニックやノウハウを知るために、プロに相談してみましょう。

2023年5月11日 6:13
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有り難し
おきもち

がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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質問者からのお礼

早速のお答えありがとうございます。
隠さなければいけない状況を大人が作っているとの言葉にハッとしました。
どこか普通と違い、周りから浮いてしまう我が子を、どうにかして常識的な感覚を身につけて欲しいと無闇な厳しさはあったと思います。
子供といろんな話をして、あせらず、身につけて
いこうと思います。
専門家への相談もずっと迷っていましたが、してみようと思います。ありがとうございます。

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