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自分の色々あった半生から人を蔑んでしまう

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人は誰しも見た目じゃわからない事情を抱えていて、泣いてないから・悲しい顔をしていないから悲しくないってわけじゃない
そして、私がどんな人生を生き抜いてきて、そして今もまさしくステージⅣがん治療を何年も続けていたとしても「苦労しています」という顔でないことでそれが全く想像されないことに驚きます。

こんなに人って普通の人生なんだなと。

自分は見た目では分かりませんがステージⅣのがん治療をここ数年ずっと続けています。でもこれが一番つらいことかといえばそうでもなく、

幼少時から虐待のサバイバーで、性被害や機能不全家庭で、誰にも言えない事情がある10代でした。自殺を試みるほど辛かったです。
それから流産や、病気によって自分の命か子供を作ることかを選択しなければならず子供を諦め、家族は他界。
30代にしては紆余曲折で、友人からは「見た目からは想像できないほど人生過酷なほう」と言われます。

しかし私の年齢や見た目から、健康で何不自由ない人生という前提で話をされることが多いです。
そこで誠実に向き合いたい相手だったら自分の事情をお伝えしますが、あまりに軽くみられたり馬鹿にしたような人には、事情は伝えず「この人ほんと愚かだな」と心の中で蔑んでしまいます。

自身の経験から、お子さんや家庭の話、また健康や身体についての話は、相手に自分から聞いたりはしないようになりました(無意識に意識しているようです)
しかし、なんの疑いもなく無邪気に「お子さん何歳?」「ご両親との楽しい思い出は?」「若くて健康だといいね」など【一般の価値観】を投げかけられたり
「(表現の場で)○○さんのほうが悲しみが表現できてるよ」など言われたり
【私がどんな人生を送ってきたか・じゃあなにが悲しみといえるのか】
まるで、世間と自分とがズレているように思うことが本当に多いのです。
更に「この人は本当に順風満帆な人生だったんだな。苦労してないから分からないんだな」と蔑んでしまうのです。
これはつまり、相手が私にしてることと同じなんじゃないかと。

苦労が人を謙虚にするはずだと思っていたけど、私といえばかえって「何にもわかってないなこの人」と蔑んでしまうのです。本当はもっと謙虚になりたいです。
けど限りある時間、全ての人に自分を理解してもらうのは難しい。ある程度はこんな自分を受け入れていくしかないのでしょうか?

2023年9月26日 6:56

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

安心感を得ること

たすく 様

「心無い言葉をかける人をさげすんでしまう。私に謙虚さがない。こんな自分を受け入れるしかないかも。」
嘆いているような、悔しいような、諦めてしまうような、感じですね。
そう思ってしまうのも当然の人生経験をあなたは積んできて、今も病と闘っている。
そんなあなたが、他人との距離をおいたり、自分を責めたりするのを誰が責められるでしょうか?

ただ言えることは、謙虚さは、その人がその時は安全や安心感を得ているからこそ、謙虚で応答できるのだと思います。
安全や安心感を得るとは、身近な家族(あなたの場合はご主人と思います)に守られていると感じること。辛い時には傍にいてもらえるとわかっていること。居心地よく感じさせてくれることです。それが、やがて自分で自分を安全にし、自分を見守り、自分をなだめられるようになっていきます。

自分で安心安全を感じて優しさや思いやりの心が優先されるとき、自ずから、謙虚でいらますし、他人との距離も意識せず話が出来るようになると思います。

病の痛みで、安心安全なんてと思うかもしれません。しかし痛みがあっても、ステージ4で命の限りを意識せざるおえなくても、愛する人や身近な人から思いやりや優しさ心の温かさを受け取り感じた時、その痛みや苦しみを丸ごと抱えたままでも、自分自身の心を穏やかにすることに意識が向いていくと思います。
ですので、思いやりや優しさを受け取ることは何度も何度も繰り返し、意識してください。それがあなたの支えになるでしょう。そして周りの人にも思いやりや優しさが波及していくでしょう。
私はそう思います。
参考にしてください。

追伸:お礼メッセージありがとうございました。確かに優しさや思いやりをいつも向けることは難しいかもしれません。少しでもお役に立てればと思います。またどうぞ、お気持ちをお話しください。再礼

2023年9月26日 21:35
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有り難し
おきもち

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お寺の法務(法事などのご先祖の供養)と 唱題行・写経・法話・カウンセリング、コーチングなどで活動しています。 メールでの相談も受け付けています。hasunohaの回答後のフォローアップはメールで致しておりますので、メールでお問い合わせください。また面接でのカウンセリングセラピーをご希望の方もメールで連絡をお願いします。 honsyoji.sk@ddknet.ne.jp へどうぞ。
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質問者からのお礼

自分自身でも混乱していた気持ちを、しっかりと聴いてくださり、わかっていただき、みちしるべになる言葉を教えてくださりありがとうございます。
そして、誰も責められないという言葉、とても安心しました。
小さな頃から自分のテーマだった謙虚さ、これは安心から生まれるものなんですね。そう思えばずっと不安な人生だった気がします。
思いやりや優しさを受け取ることを何度も繰り返し、意識すること。心に染みました。心がけたいです。そして自分も人に優しくできるようになっていけたらなって思います。すごく難しいかもしれないけど、心がけたいです。本当にありがとうございました。

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