同性愛と仏教について回答受付中
はじめまして。
私はキリスト教の家庭で育ちました。
ここ数年、仏教、特に曹洞宗の禅に強い関心を持つようになり、
心のあり方や生き方について深く学びたいと思っています。
失礼な質問でしたら、大変申し訳ありません。
仏教、そして曹洞宗の立場として、
同性愛についてはどのように考えられているのでしょうか。
正直に申しますと、自分なりに経典を少し調べてみたところ、
『優婆塞戒経』というお経や、地獄の因果について語られる一部の経典の中に、
同性愛を否定しているように読める部分を見つけ、不安になってしまいました。
ただ、私は仏教についてはまだ初心者で、
経典の読み方や理解の仕方もまったく身についておらず、
自分ひとりで解釈してしまうことで、
誤解したり、教えに対して失礼なことをしてしまわないかと心配しております。
無知な質問で本当に申し訳ありません。
もしよろしければ、
仏教の教えの中で、
同性愛はどのように受け取られているのか、
また、このような問題と経典との関係について、
どのように考えられているのかを、
やさしく教えていただけますと幸いです。
重ねて、このような質問をしてしまい申し訳ありません。
どうぞよろしくお願いいたします。
お坊さんからの回答 1件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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仏教では性行為そのものが慎むべきものです
仏教の全般的な考え方としては同性、異性にかかわらず性行為そのものが慎むべきものと考えられています。ただし、出家者と在家者ではその内容に差があり、現実にも地域や時代によって差異があります。もし仏教が示す解脱への道を目指すということであれば、どのような経緯をたどってもある時点で一切の性行為は断絶しなければなりません。
同性愛が特別に問題視されるということはなく、仏教の教えでは異性愛であれ、同性愛であれ、あるいは、ヒト以外の生命との交渉であれ、いずれも同じく断ずべきものととらえられます。同様の意味で同性愛者が何か特別な罰を受けるべき存在であるとか、逆に特に配慮を受けるべき存在であるとも考えません。それぞれの生命の煩悩の現れ方のひとつであるというだけです。
そうではありますが、現実の生活の中で同性愛者が社会的に差別されたり、いわれない不利益をこうむることもあるのは事実です。こうした不公正について、仏教は当然、道徳的に容認しないといって良いと思います。
曹洞宗をはじめ、伝統仏教の各宗派は、それぞれ現実の問題として、これに取り組んでいます。
現在の”曹洞宗”としての見解や取り組みついては、以下の記事が参考になると思います。
ご参照ください。
https://www.sotozen-net.or.jp/column/20211112_1.html


