自分を好きになりたい
自分が嫌いです
両親不仲の環境で育ちました
幼い頃は、つよい母親を尊敬していました
しかし、大人になるにつれ父親をごみ扱いする母親に嫌悪を抱くようになり、母親を憎んでいます
愛情不足で育てられました。
引っ込みじあんで、マイナス思考、起伏が激しい自分を作り上げたのは母親のせいだと思っています。自分を肯定するにはどうしたらよいですか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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自分を好きになるために・・
さかな様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
自分という存在は、仏教では、「五蘊仮和合」(ごうんけわごう)なるものと申しまして、五蘊とは、それぞれ、色(物質・肉体)、受(感覚・感受作用)、想(表象・概念作用)、行(意思・意志作用)、識(意識・認識作用)で、それらが色々な因縁(原因と条件)によって、それらの要素が互いに依存し合って集まり成り立っていると説明致します。
では、五蘊のどれが一体、自分なのか、どこが自分なのかは、これであると指し示して言えるものはどこにもなく、「自分」とは実体として成り立っていない「空」(くう)なるものであると説明致します。
しかし、「空」だからと言っても、何もないわけではありません。確かに拙生も貴女も現にこのようにして存在しています。拙生も貴女も無いわけではありません。無いわけではないのですが、それらは、原因や条件など、色々と他に依存することによって成り立っており、このことを「縁起」(えんぎ)と申します。
さて、以上のことから何が言いたいのかと申しますと、自分という存在は、色々な原因や条件によって成り立っており、これが自分だと決められるようなものは無いのですが、あたかもそのような実体としての自分があるかのようにとらわれを起こしてしまって、迷い苦しんでしまっているのだということでございます。
確かにこれまでの親子関係等における色々な因縁(原因と条件)によって、つらく、苦しいことがあったために、そのような想いにとらわれてしまっているところがあり、自己嫌悪の思いが強くなってしまっているのではないかとは思いますが、しかし、その恨みや憎しみを何とか鎮めて、それを逆に憐れむ慈悲の想いへと変えていくことにより、自ら自信へも慈悲の想いを掛けてあげることで、恨み、憎んでしまっている自分のことも許してあげて頂けましたらどうでしょうか。
お母さんも色々と私の今と同じように、何か煩悩によって悩み苦しんでいたのだとして、その悩み苦しみが無くなり、どうか幸せになりますように、私も、どうか恨みや憎しみなどの悩み苦しみが無くなり、幸せになりますように、と。
そうしていくことで、少しずつ自分のことを好きになっていくことができていけるようになるではないだろうかと存じます。
善処を祈念申し上げます。
川口英俊 合掌
質問者からのお礼
ありがとうございます。いただいたお返事は今後悩んだときに何度も読み返します。
自分をもっといたわってあげる努力をします。
ありがとうございます。いただいたお返事は今後悩んだときに何度も読み返します。
自分をもっといたわってあげる努力をします。