ご住職のご葬儀について
友人のお父様(曹洞宗寺院のご住職)が危篤との知らせを受けました。
遠くにおり、こちらも仕事を放り出して駆けつけるわけにもいかず、ご存命のうちにお会いできるのは無理なようすです。
もし、ご葬儀に伺うとすれば、一般のかたのご葬儀とどうちがうのか、何か気をつけなければならないことがあるか、寺族の方がやってもらって助かること、物は何でしょうか?
どうかお教えねがいます。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
一般の葬儀より多くの儀式を行い長時間になります
同じ曹洞宗寺院でも、それぞれの地域の習慣や個々の寺院の置かれた状況によって、住職の葬儀の進め方はかなり異なる場合があります。飽く迄も、私の経験している範囲での説明となります。聞き慣れない専門用語が出てきますが、字数制限の関係上細かい説明は割愛させていただきます。住職の葬儀は、一旦密葬を行い火葬を行った後に、準備期間を置いて四十九日頃、もしくは百箇日頃に行う場合が多いと思います。
一般的な流れとして
1、 枕経。 家族、親族、近隣や法類の寺院、檀家総代が参列。
2、 密葬逮夜。一般の葬儀では、仮通夜などと呼ばれます。近親者のみでのお通夜。
3、 密葬。出棺に当たっての読経をお勤めすることを密葬と言っております。家族、親族、近隣寺院のみで執り行う場合が多いと思います。
4、 火葬。通常は近親者のみが立ち会いますが、地域によっては隣組や檀信徒や友人等が立ち会う場合もあります。
5、 本葬逮夜。一般の葬儀では、本通夜と呼ばれます。
入龕佛事、移龕佛事、鎖龕佛事、大夜念誦(お通夜のおつとめの儀式)を行います。丁寧に勤める場合は、これらに加えて、掛真佛事、対真小参も行います。大夜念誦の後に、更に逮夜法要を行う場合もあります。1時間半から3時間ぐらいかかるので、午後3時か午後4時ごろから始める場合も多いです。
6、本葬。
起龕佛事を勤めた後、出喪(葬列を組み、真龕をお移しします)の後、奠湯佛事(亡き方丈様に蜜湯を捧げます)、奠茶佛事(亡き方丈様にお茶を捧げます)、秉炬佛事(法炬を拈転し、お別れをいたします)をお勤めし、読経焼香となります。
一縷さんの場合、5の本葬逮夜か6の本葬にご参列いただき、お焼香されれば宜しいかと思います。一般の葬儀より多くの儀式を行い長時間になりますが、読経中にお焼香する点については一般の葬儀とは大差ありません。
ご友人が喪主で無い場合でも、本葬の時にはゆっくり弔意を述べたりする時間は取りにくいかもしれません。本葬までの準備期間が長い場合、お寺さんの都合を確認した上で「お焼香させて下さい。」という来意を伝えて、お焼香をさせていただき弔意を述べても宜しいと思います。本葬逮夜や本葬に参列する場合、黒のフォーマルや略礼服を着られた方が宜しいかと思います。
地域でも違うと思います
地域でも違うと思いますが、
お寺のご住職のご葬儀は普通とはかなり違うはずだと思います。
お友達はそのお寺の跡継ぎさんなのでしょうか?
だとしたら、ものすごく忙しいはずです。
悲しんでいる余裕も無いかもしれません。
葬儀はおそらく地域のお寺の組織で細かく仕切られて行くと思います。
ですので、手助けはおそらく必要は無いと思います。
あまりお声がけをせず、参列して記帳をされておくのが良いと思います。
記帳されていれば参列くださった事も後で解ると思います。
もし、お友達にお会いできるようでしたら一声かけさせて頂くのも良いと思いますが、おそらく忙しくて捕まらない事の方が多いかもしれません。
そのときは、数日後にお電話などでご挨拶をされるか、お寺にお参りしてお友達に会われるのが良いかと思います。
遠くて都合が付かない場合は、葬儀には参列せず、葬儀が終わった後日にお香典を持ってお寺に伺ってお友達をねぎらう言葉をおかけになるのも良いかもしれません。
私はお寺の育ちではないし、地域差や宗派の差もあると思いますので、だいたいの感じで書かせて頂きました。
曹洞宗のお坊さんが書かれたらそちらをご参考にして下さい。
質問者からのお礼
ありがとうございました。
跡を継がれるのはご兄弟の方で、友達本人は他県で家庭を持っています。お母様が通院や介護を一生懸命に取り組んでいらっしゃったので、体調が心配であれこれ考えてしまいました。
アドバイスいただいた通りに慌ただしい時期を避けて伺いたいと思います。
追記
吉田様
詳しく教えてくださり、ありがとうございます。
ネットで調べてもなかなか詳しく記載されたものがなかったので、勉強になりました。