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高機能自閉症スペクトラムの息子。

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私の息子は、中学3年生の特別支援学校に通っています。
14歳の夏に「高機能自閉症スペクトラム」と診断されました。
色々な苦痛が息子にはあり、人が話しをしていても周りの音が気になり、話しを聞かない。雑音が気になるため。周りの空気が読めない。人を平気で侮辱する。1つの物に執着する。食べ物なら麺類ばかり。遊びなら、かなりのゲーマーです。
過集中になり、ゲームを止めなさい。と注意を促すと...めちゃくちゃキレます。
暴力も出ます。私自身も中学時代は、不良とよばれる者でしたが、親を殴った事はありません。
なので、子供が親を殴る気持ちが私には全く分からないのです。
警察がきた時に、ようやく自分は悪い事をしたんだ。と理解します。
このまま、精神病棟に入院させた方がいいのか、
それとも、警察のお世話になった方がいいのか。親として、すごく悩んでいます。
こちらも人間ですから…精神的に病んできたりします。
自閉症といえども、殴る。蹴る。は、人を傷付けている行為でありますから。
どうか、ご住職さまのお言葉をお聞かせ下さい。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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自閉症・症状の因縁(原因と条件)をもう少し深掘りしてみる

こゆき様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

自閉症スペクトラムにも幅広く色々な症状がございます中においては、やはり、自分自身、本人の意識・責任ではどうにも制御できずに苦しんでしまっていることもあるかと存じます。

ご本人ももちろん苦しいでしょうし、なんともできない我が子のことで、親御さんもお苦しみのことが色々とおありであるかと存じます・・

とにかく、そのように色々な症状で苦しんでいることには、必ず因縁(原因と条件)がございます。

その原因と条件をもう少し深掘りして調べてみることで、原因や条件が分かることによっては、治療も見込めるものとなるのではないかと存じます。

「精神病棟に入院させた方がいいのか、 それとも、警察のお世話になった方がいいのか」というのは、少し極端な考え方であり、もう少し改善へと向かうための治療的な選択肢も考えて参りたいところでございます。

色々な症状において、拙生が一番気になりましたのは「偏食」のところです。

偏食による栄養素・必須ミネラル等の不足が、脳神経物質、ホルモン分泌機能のバランスの乱れを引き起こしていることで、症状に大きな影響を与えてしまっている一因であるのではないかと思われるところがございます。

自閉症においては、栄養学的治療によって、脳神経物質、ホルモン分泌機能のバランスを調えることで状態を改善させることができる場合がございます。

「自閉症 分子栄養学」で、是非検索されて学ばれてみて下さい。

また、下記のサイトの内容も色々と参考になることがあるかと存じます。

アスペルガーのメソッド
http://asperger.hateblo.jp/

どうか善処を祈念申し上げます。

川口英俊 合掌

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Eishun Kawaguchi
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こゆきさん、息子さんが14歳の夏に診断が出たということですね。診断が出る前から、本人はもちろんご家族もいろいろなことを抱え、乗り越えながら今日まで歩んでこられたのですね。気の休まることの少ない日々だったのではないでしょうか。本当に良く辛抱して歩んでこられましたね。そして、ただいまも抱えている苦悩が、頂いた文面からもうかがえました。
 一つ光が見えるなあと感じましたのは、息子さんが既に特別支援学校に通っていらっしゃるという点です。特別支援学校では、一人ひとりの特性・成長に合わす形で生活支援・療育・教育などが行われています。先生方の目も届きやすいと思います。その点は、息子さんにとってプラスだと思います。まず、こゆきさんができること、①息子さんの学校での「今」を先生方に尋ねてみること。息子さんはどんなことが得意で、どんなことが苦手なのか。どんな場所や条件なら、穏やかな気持ちで過ごせているのか。実はどんなことを感じ、考えているのか。きっと家では見せないいろんな面が見えてくると思いますよ。②こゆきさんの「今」を先生方に聞いてもらうこと。息子さんの家での様子、暴れてしまった時の状況、将来の不安など・・・。特別支援の対象は、本人(今回は息子さん)のみに限りません。親や家族を支援することも特別支援の重要な視点とされています。心ある先生ならこゆきさんの「今」を受け止めながら、息子さんの「今」を聞かせてくださるでしょうし、これからの関わり方のアドバイスもいただけると思います。話をする中で、「(一人で抱えていたものを)聞いてもらえた」という心の余裕が、少しずつ生まれてくるでしょう。こゆきさん自身に変化が生まれてくると、息子さんへの見方も少しずつ変化が生まれてきます。「困った息子」から「困り感を抱えた息子」へと。では、「困り感を抱えた息子」に、私はどう関わることができるかなと視点が変わっていきます。
 また、最近では地域でも様々な特性を持った方への支援制度があり、組織・団体が活動していますので、こゆきさんが一人で抱え込むのではなく、いろんな人とつながりながら、自分育て・子育てをなさるといいと思います。
このハスノハへ勇気を持ってお声かけを頂き、有り難うございました。こゆきさんと息子さんのこれからを、私たちハスノハ・メンバー僧侶も応援しています。ご縁に感謝!!合掌

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有り難し
おきもち

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん...
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