不安ばかりしかありません
私は自営業で鍼灸師をやっています。
患者さんを治す方なんですが、8月に卵巣嚢腫で手術しました。
これから、また違う病気になってしまわないか不安ばかりです。
どうしたら前みたいに気が楽に楽に仕事ができますか?
アドバイスがあったら教えてください。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
見えない病に怯えるより、目の前に続く道をしっかり歩む
拝読しました。
鍼灸で開業されているのですね。私もお寺の一角で細々と施療しています。
臨床に携わっておられるからお分かりだと思うのですが、東洋医療の場合不定愁訴が結構多いじゃないですか。また医療機関を渡り歩いて来られて、巡り巡って治療院にたどり着かれた方など。
医療機関に対して不信感を募らせる方もおられ、本来の病状に加え、疑心暗鬼が更なる精神的なストレスとなってため込んでしまう場合もあります。
笑う門さんは、そんな患者さんが施療に見えたらどうされていますか。恐らく、施療を始める前にお話を傾聴して、病院でいうところのムンテラ(病状説明)をされると思うんです。そう、トリートメント開始以前に、お心に「お風入れ」が必要な場合も少なくありません。場合によっては、初診はほとんどそれに費やすケースも。
また、施療に見える方々には、整形外科的疾患の後療法のほか、疼痛緩和や肩こり、そしてメンタル的なフォローが必要な方もいらっしゃいます。体調を崩されたり精神的にくたびれたりして、心身のバランスを整えに見える患者さんには、施療されながら色々とアドバイスもなさっていると思うんですよ。
我々の職種は、対話の部分に多くの時間を充てることになりますから、患者さんの「負のエネルギー」を全部受け止めてしまうと自分の体がもちません。良い施療を提供しようと思うのなら、オン/オフがしっかり出来ていて、自分の心が健全でないと続きません。
病に苦しむ患者さんが貴方を頼って見えたら、貴方はどうしますか。
「何とかしてあげたい」と、思うのではないですか。
「私に出来ることを精一杯させて頂く」と、考えるのではないですか。
現在の悩める貴方自身が、貴方の治療院を訪ねて来たら、貴方は何とアドバイスするでしょうか。
それほどまでに逞しくなければ、他人の病気に付き合っていくこの仕事が、だんだん負担になって来ると思うんです。
「病気に罹ってしまったからこそ、その体験を患者さんに還元するんだ!」くらいの気概を持って下さい。見えない病に怯えるよりも、目の前に続く道をしっかり歩いて。
貴方を頼って下さる人がいるのです。今を乗り越えることが出来れば、これからも貴方は多くの人の苦しみや悩みを和らげることが出来るはずです。
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笑う門に福来たるさん、はじめまして。
笑う門に福来たるさんは鍼灸師をなさっておられるのですね。人の治療に携わる尊い仕事をなさっておられると私は思います。しかし、卵巣嚢腫で手術をされ、また違う病気になってしまわないか不安なのですね。
病を患うと「神も仏もあるものか!」と怒りをあらわにする方がいます。
本当に神も仏もいないのでしょうか。
太陽は夜に見ることはできません。月は昼に見ることはできません。
でも、太陽も月もずっと存在しています。無くなったわけではありません。
病を患うと「不安」という怪物があなたに襲いかかります。神や仏に頼ろうとしても見えないので、苦しむのです。
太陽や月が見えないときがあるように、神や仏は見えないだけで存在しています。ずっと笑う門に福来たるさんの側にいるのです。
笑う門に福来たるさんに神仏のご加護がありますよう祈念しております。