回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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建前と実際は違います
建前は、精進料理です。肉・魚だけでなく、五辛といって、ニンニク、ニラ、ネギなどの臭いのする野菜もダメです。それでも結構おいしい料理は作れますよ。昆布と椎茸だけのだしで野菜の煮物を作り、豆腐や湯葉、麩などの蛋白源で蒲焼きもどきを作ったりということもあります。動物性でも乳製品はOKなのでチーズなどで洋食も結構作れます。
けれども実際は、普段の食事は肉や魚を食べておられる方が多いようです。私も修行中は完全精進を通しましたが、今は普通の食事をしています。さすがに生きた魚を踊り食いをすることはありませんが。でも一部の方は戒律を守って完全精進を続けておられる方もいますよ。
命をいただく
みな様
こんにちは。拝見させていただきました。
修行に集中する場合は精進料理といって集中できるように野菜を中心とした料理をいただく場合があります。精進料理も草木の命を奪っていることには変わりありません。精進料理だから殺生がないわけではありません。精進(修行)するための料理です。日々精進料理で生活しておられる方もいれば、私の場合は決まった日に精進料理をいただくようにしております。またお檀家様からお供えものもあがりますので、その中に魚や肉がありましたらそれも有り難く頂戴しております。お坊さんもそれぞれ生活のスタイルは違うかもしれませんね。
殺生とは「命を無駄にしないこと」「いただいた命へ報いること」だと受け取っていただければと思います。私たちは他の命を奪いながら自分の命を生きています。「いただいた命」を自覚し、できうる範囲で恩返し、自らの命、他者の命を大切に「活かす」道を歩むことが大切だと思います。
「命を」いただきますと手を合わせる。そんな仏様のみ教えに興味を持っていただけたら有り難く思います。
合掌
質問者からのお礼
建前と実際は違うのですね…。お坊さんになりたいけれど、好きな麻婆豆腐が食べられないなと思っていたのでこちらの回答を読んで安心しました。丁寧な回答ありがとうございます。