hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

また長男のことで。

回答数回答 3
有り難し有り難し 19

3度目のご相談です。
前回前々回と温かい御意見をいただきなんとかまえを向いて過ごしていました。
しかし、一難去ってまた一難です。
息子は、前回の相談以降やる気を出し、予備校にも通い始めました。
が、この日曜日に約3年ほど交際していた彼女にふられ、別れたらしく、最初の1日、2日は、男友達と賑やかに過ごし、なんとか乗り越えるのかと様子を見ていました。
が、昨日から食事もとらず、風呂も入らず、部屋に引きこもってもちろん予備校も無断欠席です。
失恋なんて良くあること私にも経験がありますし、それこそ自分で乗り越えないと周りの人間がどうすることも出来ないしと、何も言わず様子を見ています。
その彼女とは、将来の事も考えていた様子で見ている限り息子はそれに向けて大学受験も頑張るつもりだったのだと思います。
あまりにもタイミングが悪すぎ、もともとわたしがあまり気に入っていなかったのも手伝って、彼女に腹が立つやら、このまま息子はどうなるのかと、せっかく浪人に立ち向かいスタートし始めていたのに気持ちが落ち込み、私自身の資格試験の勉強も手につかない状態です。
黙って見守るつもりでいますが、先行きが不安でたまりません。
どうすれば宜しいでしょうか?


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

干渉しない 期待しない 操作しない

あなたの苦しみの本質は相手に理想的な変化を求めて、それが思い通りにならないことで苦しいだけではないでしょうか。
母親の方であればおよそ経験することですが、とにかく、お子さんを「尊重すること」です。
「尊重」の意味は「子供を愛する事」と合わせてよくお考えください。
それは、あなたの思い通りにすることではありません。
あなたはあなたの親御さんから、こうあってほしいと願われて抑圧的な気持ちになられたことはありませんか?(・ω・)子供にとって親がこうであれ、こうしなさい、と要求してくることは苦痛なのです。
親は自分の経験上、子どもが可愛いために、ある種の方向には進ませたくない、という気持ちが強く働くことは当然です。…が、求めて良いレベルの上限というものもあるのです。それが尊重のヒントです。
子供は「あなたじゃない」から自分の思い通りには動いてくれないものです。
私とて、私の中では質問者さんが「こうしたほうがいいであろうに」という自分の中のベストウェイを経験からお話しています。
ですが、それも別に受け入れて頂かなくても仕方ないと思っていますから、私には苦しみも何も生じません。
相手に変化を望んで、望んだ通りにならなくても仕方ない、という諦めがあれば苦しみはありません。
望んだ通りにならなかった時に、怒りや不都合、面白くないと思うのは、相手に対する要求が過剰なのです。
相手に変化を望んで、望んだ通りになったからといっても、それはたまたま自分の都合通りになったわ♡ということを喜んでいるだけで、お子さんの今のリアルタイムのご様子にちゃんと向き合っていない姿※です。
あなたはそれが子供への愛であると思っていますが、そこに深い意味での愛が無いと思いませんか?
それは愛ではなく干渉、子供をコントロールしようとしている姿。
子供の心配をしているつもりでも自分の事を考えている姿です。
(^<^)厳しいことを申し上げましたが、そこに気づくだけで、愛情の方向性が変わってゆくのです。家族の幸せは、子供の成功よりも、子供との良好な関係です。

{{count}}
有り難し
おきもち

手のかけすぎるは逆効果

たにやまさん、はじめまして。

前回までのQ&A拝見いたしました。

正直申しまして、手をかけすぎたのでは?と思います。

下のお子さんとは年が離れているご様子。
初めてのお子さんで、さぞ可愛がってお育てになったことでしょう。

おそらく、折り合いが悪くなったのは、下の子が生まれて暫く経ってのことではないですか?

もしそうならば原因はたぶん「やきもち」です。
それまで独り占めできたお母さんが急に可愛がってくれなくなった。

下のお子さんに手を取られてイライラとご長男に接したこともあるかもしれません。

年が近ければあまり問題ないのですが、歳が離れてしまうと、上の子はある程度のことが出来るようになっているので、つい「このくらい1人で出来るでしょ」的な気持ちが生まれてしまいがちです。

疎外感を覚えた子供の矛先は、より好きだった親の方に向けられます。
男の子はお母さんが多いです。

実はよくあるケースです。

これは想像ですが、ご長男が中高生くらいの頃に、反抗されるのが嫌で必要以上に気を遣ったのではありませんか?

もしそうなら時間がかかるかもしれません。

子供は自分に気を遣われている事を敏感に感じ取ります。
大人なら、気を遣われると腰を引くのかもしれませんが子供はそうはなりません。

気を遣う=つなぎ止めておける

という意識に繋がります。

そうとは限りませんが、思春期になるとそれを逆手にとって親をコントロールしようとする子供も出てきます。
まさに今がその時期でしょう。

大学までは親がという方も多いので何とも言えませんが、義務教育は中学までです。
監督責任がというなら20歳までの話で、大学を出る頃にはもう立派な大人です。

20歳まで養育の義務はありますが就学の義務はありません。

現に、大学に行くなら自分で行けという親も少なくありません。

私の次男も手がつけられず、高校卒業と同時にアルバイトをさせて家から放り出しました。
20歳までは何かと手がかかりましたが、22歳の今は小さな土木会社を経営しています。

子供は宝物です。
でも親の言う通りにはなりません。
言った通りではなく見た通りになります。
人は親が育てるものではなく社会に育てられるものです。
親はそれを温かく見守るだけで良いのかもしれません。

もう少し毅然とした態度で接してみてはいかがでしょうか?

{{count}}
有り難し
おきもち

なるようになる

たにやまさん、ご質問ありがとうございます。
長男さんのこと、ご心配いかばかりかとお察し申し上げます。

少し無責任な言い方に聞こえてしまうかもしれませんが、
「なるようになる」
とお答えしたいと思います。

長男さんの失恋の痛みや、それに伴う落ち込みぶりは、確かに心配なことのように思われます。

でも、誰かに何かできるのでしょうか?
ましてあなたが、そのことを気にして資格試験がうまくいかなかったら、いいことが一つもありません。

親鸞聖人は「自然法爾」という言葉をお使いです。
「おのずからしからしむる」と訓読致します。
「自然とそのようになる」といった意味と考えてよいでしょう。

あなたにできることを精一杯されたら、あとは自然に、仏様のおはからいのように
なっていくのだと思いますよ。

そんなゆったりとしたお心で臨まれたらいかがでしょう。

{{count}}
有り難し
おきもち

真宗山元派上西山正善寺住職
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

ありがとうございます。
私には、子供を思い通りにしたいと言う願望が無意識のうちにあると思います。
確かに自分勝手に手を掛け、手が掛かると子供にあたってしまってたかもしれないです。
長男は、とにかく昔からマイペースで、親の顔色を伺うなんてことは全然ありませんでした。
その分私が先回りしてきたのかもしれません。
放っておいたら何もしないで終わる恐れもあると。
下の2人は、顔色を伺い、自分で考えてやっています。
長男の自分で考える力を育て損ねてしまったのかもしれないと後悔しています。

アドバイスありがとうございました。
落ち着きをだいぶ取り戻し、予備校にもまた通い始めました。
彼女にふられたのも自分に原因があると話していました、頼りない自分と向き合って成長してくれることを静かに見守りたいと思います。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ