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仏壇

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実家の仏壇は私の母は開けっ放しにしており、夜も開いています。私は夜は閉めたほうがよいと思いますが、どうなんでしょうか?なにか悪いことが起きたりしないでしょうか?


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

仏様は常に法(教え)を説かれています

  仏壇とは、お寺の本堂をコンパクトにしたものです。普段、檀家さんたちにはそう説明しております。

 ちょっと専門的になりますが、本堂の本尊様が更に小さな建物にお祀りされている場合があります。結構由緒ある、文化財に指定されているような仏像などは、そうなっている場合が多いようです。そういう本尊様をお祀りする建物を、宮殿(くうでん)もしくは厨子(ずし)と言います。宮殿(くうでん)や厨子が仏壇の原型というべきかもしれません。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%AE%AE%E6%AE%BF_(%E5%8E%A8%E5%AD%90)

 本尊となる仏像は、教えを象徴するするものであり、また仏が教えを説く姿でもあります。仏様は昼夜を厭わず法(教え)を説かれております。本堂の戸や山門の扉は防犯上の理由から夜になると閉めざるを得ないと思います。しかし、本来宮殿(くうでん)や厨子の扉を閉める必要は無い筈です。また、宮殿(くうでん)の場合、初めから扉を付けない場合も多いようです。回答のタイトルにも書きましたように、「仏様は常に仏法(教え)を説いておられる」とご理解いただけば、「仏壇の扉を閉めた方が良いのではないか?」と心配する必要は無いと思います。

 尚、その家の方がお亡くなりになった場合、忌中(一般には、四十九目もしくは五十日目までの期間)の間、神棚に白い紙を貼り、死穢(死によって穢れるという神道の思想)を避けるようにします。これを一般には神棚封じと呼んでますが、この習俗の影響を受けて「葬家の仏壇の扉は閉めるものである」という誤った習俗が地域によって定着しているケースがあります。仏教には死穢という考えはありません。ですから、仏壇の扉を閉める必要はありません。扉を閉めるのは、間違いです。ところが、親戚や近所の知人、そして無知な葬儀社が、こういう誤りを拡散しているケースも多いんです。誠に困ったもんです。
 

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個別相談可能
 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努めております。決して容易いことでは有りませんが、一期一会の気持ちで相談に、葬儀法事に励みたいと思います。    最初法学部部にで学び、4年間ほど公務員をしていました。(税務署勤務)その当時の学びと経験を終活相談に活かしたいと思います。                                              昭和63年5月に住職となってから、30年が過ぎてしまいました。仏教学・禅学もそこそこ真面目に学んだつもりですが、宗教学・宗教民俗学に力を入れて学びました。そういう分野については丁寧な回答が出来るかも。
一人一人の気持ちに寄り添い、傾聴に徹して、心をほぐしてあげられるよう、努めたいと思います。 それと同時に、完璧に出来るとは限りませんが、其の人が歩むべき方向を一緒に考えてあげたり、次の一歩を踏み出せるよう背中をおしてあげられるよう、努めたいと思っております。

常に開けておいて下さい

こんにちは。

 「仏壇」は、「お位牌を入れる箱」とお考えの方が多いですが、本来は仏様(曹洞宗ならお釈迦さま、道元禅師・瑩山禅師)をおまつりする壇です。ご家庭のお仏壇は、お寺の本堂の内陣(中枢部分)を小型にしたものといえます。

 お仏壇には扉がついていますが、これを閉めることはありません。常に開け放たれています。「お宅に亡くなった方が出たら閉める」などという伝承もあるようですが、その必要もありません。

 あなたが寝ているときも起きているときも、仏さまは仏壇からあなたを見守ってくださっているのです。

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・曹洞宗/静岡県/50代 平成27年鳳林寺住職。平成28年hasunoha回答僧登録。 好きな言葉は「和顔愛語」。和やかな顔と思いやりの言葉という意味です。曹洞宗開祖道元禅師は、愛語には世界を一変させる力があると仰っています。回答には厳しい言葉を入れることもありますが、相手を思いやる気持ちがあってこその言葉と捉え、受け止めていただきたいです。 ※質問の答えについて、話の大筋は変えませんが、投稿してから誤字脱字を直したり、内容をよりわかりやすくするため、若干加筆修正することがあります。ご了承ください。 ※「お礼」は必ず拝読していますが、それに対して回答の追記は原則しないことにしています。ご了承ください。 ・回答する件数は減っていますが、ほぼ全ての質問とつぶやきに目を通しています。
話すのが苦手なので、原則不可とさせていただいています。どうしても!という場合は運営さんに問い合わせてみてね。

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