心得違いからトラブルを引き寄せていますか?
質問させてください。
私はここ数年でいくつか、子どもに関する何らかの役員を引き受けて、大したトラブルもなく年度末に次の方に引き継ぐということをしてきました。
私のイメージでは、「次は狸田さんにお願いしよう」と周囲がもう思わなくなって、「あの人はもう役員や世話人などはさんざんやった人だ」と思われるようになったら、育児も一段落して働こうと思って、子どもたちの学年のバランスを考えながら、PTA役員や習い事の世話人をやっていました。
ところが、この1年は、今までなかったようなことが起きました。
ひとつは、承認欲求がとても強い人と一緒に書類作成をやることになり、私は相手の性格を察して、「相手の承認欲求に自分の承認欲求で対抗しないようにしよう」と自分を戒めたのです。そして、相手がやりたいように協力するようにしていました。でも、一年を通じでどんどん強力に、相手から「こうしたらどうだろう」「私が作り直す、あなたのは没」といった手直しやダメ出しの要求の嵐で、スマホでプライベートな時間にもせっかちな質問がきたりしてだんだん怖くなり、私は自分の欲をつつましく抑えたのではなく、相手の欲求に余計な栄養を上げて、相手の完璧主義という苦しみの火に燃料を上げ続けたのではないかと思うようになりました。
もう一つは、犬猿の仲の相手が同じクラスにいる人(犬山さん・仮)に誘われて一緒にクラスの世話人になり、その相手(猿渡さん・仮)から猛烈に取りまとめの邪魔をされたことです。
自分勝手に取りまとめているような噂を流されたり、クーデターのようなことを起こそうと計画されたりしました。そのたび、犬山さんは「面白くなってきたわよ」と喧嘩上等とばかりに私に同意を求めるのですが、私は、犬山さんも猿渡さんも、そして私も苦しいとしか思えません。
「狸田さんはあの犬猿の二人のとばっちりを受けただけ」と慰めてくれる人もいるのですが…。
虫歯だって、2本口の中にあれば、口腔ケアが間違っていると思います。
この年度末に、2つも人間関係で苦しいのは、今までトラブル回避のコツと私が思ってきた、「執着がある人には譲ってしまえ、誰もやらない役などは引き受けてしまえ」という心得が、ここにきてどっか間違いなのではないかと思うのです。
私はお調子者の太鼓持ち狸で、お腹を叩いておどけ、お腹が痛くなっている状態なのではないでしょうか。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
あなたは間違っていないと思いますよ。
役員はボランティアであり仏道修行でもあります。それによってあなたの人格や精神や忍耐が向上するのです。
今回は少し運が悪かっただけではないでしょうか。自己中な人、仲が悪い人、いろんな人がいますね。彼らに感情を振り回されずに、冷静に理性で対応しましょう。
群雄割拠の戦国時代でも最後に勝ったのは狸と呼ばれた徳川家康ですよ。
一生続く仲じゃない
こんにちは。諸役ご苦労さまです。
お寺の者も、昔はよく役員が回ってきたそうですよ。「出張とかないんでしょう?」とか。今はそうとは限りませんがね…。
さて、タイトルを「一生続く仲じゃない」にしました。貴女の戦略は基本的に間違っていないと思います。なぜなら「一生続く仲じゃない」から。そして、今の状況は、「とばっちり」と呼ぶにピッタリです。
そうでない関係…ずっと続く友達とか家族に対しては、「執着がある人にはやらせ、誰もやらない役ならやってしまえ」は、のちのち「無限に積み重なって」いくと恐ろしいことになりますね。ですからこの対応は勧めません。
「ゲーム理論」というのを聞いたことがあるかも知れません。「回数が無限大に続く(と仮定する)ゲームにおいて最良の戦略は?」を考えるものですが、これは「回数無限大」というのが大きな要素になっています。直接関係ありませんが、人間関係における基本戦略について考えてみる参考にするのも面白いですよ。
質問者からのお礼
質問に回答していただくご縁があって、大変ありがたく思っております。
聖章 様
「うがいと手洗いを習慣にしていたのに風邪をひきました、なんの因果ですか?うがいや手洗いはいいことではないのですか?」と和尚さんに尋ね、「うがいも手洗いもいいことですが、それでも風邪をひくときもあるのですよ」とやさしく諭してもらった、しょうじょう寺の狸のような気持ちになり、心があたたかくなりました。お二方そうですが、因果関係を掘り下げず、「とばっちりという受け止めでいいのだなと、心が軽くなりました。
ありがとうございます。
佐藤良文 様
「戦略」という言葉で説明してくださったこと、すごく心に響きました。私の質問の、ちょっとしか書いていないところを鋭く読み取っていただいたからです。
つまり、役員を早いうちに引き受けるのは、あとで働くときに、子どもたちが母親に仕事があることを受け入れやすくするためと、社会にとって私が「もう学校ごとを引き受けなさそうな雇いやすい人」になるためというまさに戦略であって、役員としてのふるまい方も、やはり「戦略」に違いないからです。
そして、「当座の考え方としてはまずくないが、その戦略は万能ではないぞ」という教えは、今後、1年ごとの無償の役員ではなく、お給料をいただいて無期限に働こうと思っている私の未来を見据えた助言と思い、背筋が伸びる思いがしました。
人間関係に期限があるのか、それとも行き詰ったときに仕事なら辞めるなどの退路があるのか、そのためには家からどの程度離れたところに職場を探すべきなのか…未来にわたって選択肢を広げておく、新たな「戦略」を考えるうえで、本当によい教えをいただきました。
ありがとうございます