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なぜ、不倫はいけないのですか

回答数回答 4
有り難し有り難し 382

こんにちは。私には「なぜ不倫はいけないのか」がわかりません。お坊さま方に教えをいただければと思って、投稿しました。

当事者の家庭内にとって、不倫がどれだけの罪なのかはわかります。私とて、もしも自分の夫や親が不倫に走っていたらどれほど悲しいでしょう(実際には未婚ですが)。配偶者の裏切りが相手に与える苦しみや、子どもがどれだけ傷つくか、親類縁者にどれだけの迷惑を与えるかは想像に難くありません。確かに、不倫はその家庭にとって非常に重い罪でしょう。
でもそれが、家庭の外にどんな影響や被害を及ぼすというのでしょう。なぜ不倫というごくプライベートな問題で、仕事や地位を失わなければならないのでしょうか。有名人の不倫は報道されバッシングされますが、その人たちの不倫が一般社会にどんなダメージを与えるというのでしょうか。バッシングをしている人たちは、いったいどんな正義のもとに、当事者を叩く権利があるというのでしょうか。

それに、「人のものに手を出すな」という言い方も理解しかねます。恋人同士でも結婚しようとも、あるいは家族や親子であろうとも、誰かを誰かの所有物にすることなど不可能だし(心なんて特に)、そういう考え方は傲慢で非人道的であるとさえ思えます。
また、恋や愛の価値を比べたり、第三者が判定したりすることなどできません。結婚していても互いを罵り合う夫婦もいますし、不倫であろうとも互いを心から大切にしているカップルもいます。そのどちらが正しいのかなんて答えは、どこにもないように思えます。

よろしければ、お坊さま方のお考えをお聞かせください。どうぞよろしくお願いいたします。


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お坊さんからの回答 4件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

あなたが反対の立場なら、こんなに冷静でいられるかしら。

そうねぇ。。。いろんな愛の形がありますから、不倫に一言で、賛成 反対 と 言えるようなものではないですねぇ。。。

ただ、あなたの言い分のように、他の人の言い分や気持ちもあるわけです。不倫は、普通の恋愛と違って、多くのものを振り回していきます。とても複雑にね。 当人の気持ちとは関係のないところで、それに関わる誰かの人生を、心を、めちゃくちゃにしてしまう。
もし、あなたが、反対の立場なら、冷静でいられるかしら。。。
その覚悟や責任を最後まで持てるのであれば、どうぞ ご自由に〜 です。

(↑なぜそう思えるのか。以前に不倫の話のときに、考えを書かせてもらっています。そちらをご覧ください。)

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はじめまして(*^^*) 中田みえです。 教善寺 住職として、母親として...
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不倫は迷い苦しみを生み、仏道修行を妨げ、仏に成ることを遠ざけるからです。
2500年前のインドでお釈迦様が不邪婬戒を説きましたが、お釈迦様自身が不倫で苦しむ人達を多く見たのだと思います。
その為に戒を守るよう勧めたのだと思います。

もちろん当事者が苦しまない不倫も稀にあるかもしれませんが、ほとんどが苦しむのではないでしょうか。苦しむだけでなく命を落とすこともあるでしょう。
世界には一夫多妻もあれば、多夫一妻もあります。しかしそれは当事者達全員が納得している関係です。それは不倫ではないでしょう。

また、人のものに手を出すな、という言葉に抵抗を感じるようですが、確かに誰も他人の所有物では有りません。ただ、世の中にはその言葉に抵抗を感じる人もいれば、場合によっては、嬉しいと感じる人もいるのではないでしょうか。

また、不倫でお互いに心から大切にしているというなら、早く離婚して再婚すればいいのです。それができずに本当に心から大切にしていると言えるのでしょうか?

芸能人がマスコミに叩かれるのは、マスコミの注目度、視聴率重視の方針に問題があるでしょう。ただ同時に、それを視聴したがる私達の国民性にも問題があるかもしれませんね。

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私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答しています...
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うーん……

一般的には、結婚は「お互いに不貞はしない」という前提で成立している約束です。ですから、結婚する二人が話し合うなどして「お互いに不貞をしても問題にはならないし問題にはしない」という契約を結んだなら、その二人の間には不貞、不倫は、成立しないことになります。(法律的にどうなのかはちょっとわかりません。すみません。)

実際に、とある心理学者は、そのように夫婦間で約束をして、一般的には「不倫」と言われることを、たしかなさったと聞きます。それはそれで非常にすごいことだと思いますが、周囲の親しい人たちはとても参った、みたいに聞いてもいます。伝記に書いてあってびっくりしました。

とあるSF作品には、多夫多妻生活が出て来ました。とてもよい、なんでみんなしないのだ、これがフツウ……というか、人類が恐らく大昔にやっていた最も効率的でもっとも安全で社会的な方法だろう、みたいな感じで、すごく説得力があって、びっくりしました。

それらは極端な例ですが。

結婚も、不倫も、相手がいてのことです。不倫する人もされる人も利用される人もすべてが納得しているならそれで良いのかもしれません。また、脳内で妄想しているだけでは、何がどう違うのかはわからないのかもしれません。わたしは結婚していますが、不倫はいけません、という「常識」的な押しつけについては、ははあ、なるほど、……みたいな感じで思ってはいます。

念のために申しますが、仏教では「不邪婬戒」というのがあります。不実なセックスをしない、ということです。ただしここで大事なのは、あまり知られていないかもしれないのですが、仏教では、実際にやるのと、想像するのと、言葉にするのと、まったく同じ「業」としてとらえます。(身口意の三業)
だから不実なセックスを妄想したり言葉にしたりするのも不邪婬戒にあたります。困ってしまいます。

不倫については、不邪婬戒のくくりで仏教的には否定されています。なぜか。中道を求めて歩んでいく人生に、あまり益するところがなく、かえって害になるところが多いからだろうと思います。

個人間の契約と考えると、どうでもいいことになり、人間以外のモノサシを基準にすると、やってはならないことになる、という感じだと思います。

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石田 智秀 (ちしゅー)
お寄せくださった質問について考えさせていただくことで、必ず回答できる場合ば...
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不倫をしないという夫婦ルールが、幸せになる確立が高いから。

ピコさん、こんにちは。

なぜ不倫をしてはいけないのか?の理由は、簡単です。不倫をしないで夫婦が仲良く生きていく方が、幸せになる確率が高いからです。それは動物の進化から人間社会の歴史の中で、人間が経験で築き上げてきた体験としての文化ルールです。

人間を含めて生物の一番の生きる目的は子孫を作ることになります。そして高度な動物であればあるほど生みっぱなしではなく、育てるという期間の中で子孫の生命を次の時代につなげています。人間は、男女が子育てをする中で、不倫をしない方が二人の子供を大切に育てることがわかっているので、歴史の経験を生かしてルール化したのです。もし不倫しそこに子供ができれば、今までの子供が育てられない可能性ある。だから不倫をしたらいけないのです。

 ただし不倫も幸せにならない確率が高いだけで、例外も出てきます。たとえば親の政略結婚で結婚したら、好きだった人と一緒になりたいと思うでしょう。そこに不倫で愛を貫ぬいた場合、今の日本の社会文化であれば理解される部分もあるでしょう。ただし同じ人間であってもイスラム教のある国の妻であればレイプという不可抗力であっても死刑です。人間社会の男女関係が複雑になってきているので必ずしも昔のルールが当てはまらない場合があり、そこにピコさんの疑問も出てくるわけです。でもまだまだ今の日本の一夫一妻制の結婚制度は一番良い夫婦システムとしてスタンダードだからなるべく守った方が幸せになる最良の方法として使われています。

私はお坊さんなので、法律上ではなく人間関係上、どの立場が一番幸せになるか最良の選択を選んでアドバイスしています。合掌

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