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自分のことが嫌い

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たまにどうしようもなく、自分のことが嫌いで自分を責めてしまいます。劣等感の塊で人と比べたりしてしまいます。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

自分を知る

ananさんこんにちは。

ご自分のことがお嫌いですか。私は自分大好き人間です。いや、正確に言うと好きな自分も嫌いな自分もいますがどの自分も自分だなあと認めています。私が認めるもなにも自分なんですけどね。どの自分も自分でしかない-WE ARE THE オレ!という感じでしょうか。

「嫌い」という言葉にはそれを「好ましくないもの」として遠ざけたい。排除したいという印象を持ちます。

しかしそれが自分である限り排除は出来ません。だから私は嫌うというよりもそんな自分ととことん向き合い、落ち込み、苦しみます。

人と比べてしまうことはよくある事と思います。むしろ比較を通してしか物事を考えられないのが人間かもしれません。

ですが、それでご自分を責めるという事は、そういう自分は無い方がいいものとして、もっと言うならば無くすべきもの、無くすことができるものとして考えてはいませんでしょうか。

そうではなく、比べてしまう自分をはっきりと知り、その自分ととことん向き合うことで「自分を嫌う」という方法から一歩進んだ道が開けてくるのかもしれません。

かく言う私も今ほど妻と大ゲンカをしてしまい…いや、今もその真っ最中です。どうしたものかと悩んでいます。その悩みはケンカなんかしなくてすむはずなのになぜしてしまうのか、という悩みではなく、ケンカしてしまった私が妻とどう向き合っていけばいいのか、という悩みです。

どんな苦しい事実からも目をそらさず、どうするか問い続け、さらには実践していける道が仏道だと私はいただいております。

お互いにまずは自分をハッキリと知り、その自分を嫌うのではなく向き合う所から始めてまいりましょう。

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はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生経験も仏法聴聞も、まだまだ未熟な私ではありますが、皆様のお悩みに対し真摯に向き合い、共に悩み共に考えたいと思います。 お話しする内容は「こたえ」ではありません。仏法を聞いてもお金が儲かるわけでも、人間関係に恵まれるわけでも、病気が治るわけでも、何ものにも左右されない心の持ち様が手に入るわけでもありません。 仏法の救いとは悩みが私の思い通りに解決することでなく、どんな悩みも私の現実として引き受けて、悩みながらも生きていけることだと私はいただいております。 悩みを救う(解決する)のではなく、悩む人を救う(悩む私という存在を引き受けていける)のです。 「こたえ」ではなく、「問い」を共有することで、悩み苦しみを引き受けて生きていける一助となれれば幸いです。 【回答について】 後から読み返し、誤字脱字に気づいた際は訂正を入れます。訂正ではなく、お礼コメントへの返信のため追記する場合はタイトルに〔追記あり〕と記載します。 なお、タイトルも本文も字数制限があるため際限なく追記できないこともご承知おきを。
基本的には平日13時~15時のみ対応可能です。お寺の行事、急な法務で対応できない場合もあります。

誰にもいいところと悪いとところがある

ananさんの悩みを拝見しました。自分のことが嫌いになる。いわゆる自己嫌悪感は、誰もが感じることがあるものです。どういう方がなりやすいかと言いますと、理想が高く、完璧に物事をこなそうというタイプの方が多いようです。また、他人と比較して、自分の方が劣っていると考えてしまう人も、陥りやすいと言えます。
理想を高く持つのは良いことですが、ハードルが高すぎると越えることが困難になり、挫折感を味わうことになりますので、少し頑張れば出来るかも知れないくらいの高さから挑戦する方がいいと思います。また、完璧に行なうことは気持ちいいかも知れませんが、他人が口出しする隙もなく、素通りするしかなくなります。また、完璧なのはその時だけであり、時とともに劣化して行きます。技術、精度、仕組み、方法のすべてが進化して行くのです。
ananさんが陥っている他人との比較は無意味だと思います。上には上があります。いちいち比較していたのでは、切りがありませんし、他人のいいところばかり見て、全部を見ようとしなくなります。誰もがいいところと、他人に見せたくないところを持っています。早くそのことに気付いて、自分を責めるのを止めて欲しいと願っています。

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鳥取市にある浄土真宗のお寺の住職です。36年間のサラリーマン生活を経て2008年より専従住職をしています。金融・保険、ホテル、冠婚葬祭互助会などの勤務経験があります。営業、広告宣伝、総務、経理、ITなどの職種を経験しています。今年73歳になる年男ですが、比較的若い回答僧侶が多い中、老僧としてhasunohaにかかわりたいと思っています。
基本的に午前中はお受け出来ません。午後2時から午後8時に対応させていただきます。お寺ですので、急な法務が入りお約束の時間を変更させていただく場合がありますことをご了解下さい。

質問者からのお礼

ご回答ありがとうございます。きっと弱い自分も全部ひっくるめて認めてあげないといけないんだと思います。私はおそらく完璧主義者なので、自分の嫌な部分にばかり目が行き、それが受け入れられないから自分が嫌いなんじゃないかと。
少しずつですが、自分と向き合っていこうと思います。ありがとうございました。

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