老いた愛犬を見て
こんにちは。
私は今年16歳の犬を飼っています。
16年前に私の兄が亡くなり、息子を亡くした母が落ち込んでいた時に、母の友人が近所で見つけた子犬を我が家に迎え入れました。
愛犬がまだ小さく元気な時は、言うことを聞かなければ叩いて怒ったり、私に予定があれば、ゆっくり散歩したかったであろう愛犬を引っ張って散歩時間を短くしたり、私の都合で振り回しました。
昨年の夏、突然足を引きづって歩いていて、一気に足腰の衰えを目の当たりにしました。ずっと元気だと勝手に思ってしまっていて相当ショックで楽しみにしていた予定もキャンセルしたぐらいでした。それ以来、年齢的にも見送る覚悟をしなければいけないんだと痛感しました。足腰は弱ってきたものの、散歩は行きたいようで、衰えた愛犬を見て涙しながら散歩したこともありましたが、まだ命があるのに悲しむのは愛犬に失礼だから、一緒に過ごせる時間を後悔しないように過ごそうと決めました。
なるべく現状を維持できるように餌を見直したり、出来る限りのことをしました。その甲斐あってか、足も少しマシになり、有難いことにそこから9か月。特に大きな問題もなく過ごしていたのですが、先日私が散歩に連れて行った時、犬特有の雑草を食べていたのですが、入りどころが悪かったのか変な音を立てる呼吸になりました。最初は詰まっているのかなと思いましたが、おそらく老犬ということで気管周辺の筋力低下も関係しているようです。ですが、私があの時草を食べさせなければと考えてしまいます。
昨年の夏から、飼った責任、飼い主としての最後の努めが見送ることだと言い聞かせ、覚悟を決めて来ました。寂しくて辛いですが、座るのも一苦労している愛犬にもっと長生きしろと言うのは酷でしかありません。なのでその時が来たら温かく見送りたいと思っています。
ただ、どれだけ尽くしても「あの時もっと○○をしてあげればよかった」と気持ちが消えません。
愛犬は自分勝手だった私の行動を許してくれるでしょうか?
まだ亡くなってもいないのに悲しんでいる私を許してくれるでしょうか?
我が家に来てよかったと思ってくれているのでしょうか?
そんなこと本人(本犬?)しか分からないことではありますが、仕事中にも泣けてくる始末です。
家族に話せない辛い出来事を黙って聞いてくれる大切な家族で大好きです。
何かアドバイス頂けないでしょうか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
愛犬から学ぶ今を生きることの大切さ
老いた愛犬は身をもってあなたに諸行無常を教えているのです。それと同じく、あなたの心もどんどん変化しています。愛犬が元気な時は元気で当たり前、年取って歩くもつらそうになると、かわいそうに思い涙する。そして過去の行いを反省する。
考えてみると、ずいぶん自分勝手な思いを愛犬にぶつけてきたことがわかります。でも愛犬には自分をよく見せたいとか、お金儲けしたいなどの欲はなく、ただひたすら飼い主との毎日を楽しんで生きています。誰にも寿命はあるのです。愛犬は年を取りたくないとは思いません。死が怖いとも思いません。あなたは人間だから老や死をかわいそうな事だと思っているだけです。愛犬は何歳であろうと今を精一杯生きることに全力です。今日もそして明日も。
あなたも悲しむばかりでなく、愛犬から生きることの素晴らしさを学んでいただきたいと思います。少しでも長く一緒にいられますようにお念じ申し上げます。合掌
共に歩んでいる16年、うれしきことも哀しきことも
ゆうさんこんいちは、うちの犬も同じような状況です。今から10年前寺の門のところに座っておりました、首輪は付けておりましたが生後数ヶ月の雌犬です。迷い犬として警察に届け保健所では2週間しか観てくれないのでといわれ、飼い主が出てくるまで6ヶ月寺で預かり現れないので正式に寺の飼い犬となりました、前にいた老犬と一緒に生活して育ちました。散歩の時間が無くて急がせたこともあなたと同じ経験です。そして除草剤の蒔かれた草を食べているうちに腎臓が弱り今は薬を飲ませての延命はそろそろ1年になります。食欲もなく、散歩ももう行けません。ゆえにあなたのお気持ちは私も判る気がします。前の犬が亡くなったときのこともも思い出します。その上でお話しします、あなたの愛犬さんはあなたと一緒に命を歩んで来ました、あなたと一緒に喜びも哀しみも一緒でした。そしてその時間は愛犬さんにとって幸せな時間だったと思います、そして今共に生きてます。亡くなられた後もあなたはその時間を忘れないでしょう。そしてその思い出を通して愛犬さんはあなたと一緒であり続けるでしょう。だからその時を恐れず、今をまた愛犬さんと生きてください、時間を共に過ごしてください。
追伸 愛犬さんはあなたと出会ったこと感謝してますよ。
質問者からのお礼
養源寺 りゅうよう様
仰ることは御尤もで随分身勝手な思いや行動を押し付けてしまいました。それでも文句ひとつ言わず、懐いてくれていたことも事実です。精一杯の力で私に教えてくれている諸行無常、命の素晴らしさを学んで行きたいと思います。本当にありがとうございました。
光永寺 憲章様
よく似た状況であるということで気持ちを分かって頂き本当にありがとうざいました。涙が止まりませんでした。私も小学生の頃に飼っていた犬を病気で亡くしたので、同じように思い出したりもします。されどペットかもしれませんが飼い主には大切な大切な家族です。
例えいつか亡くなったとしても、姿こそ見えないけど、私が忘れない限りずっと共に過ごせるということですね。愛犬が私たち家族と会えて感謝してくれているならば、私たちはそれ以上に感謝しております。
光永寺 憲章様の愛犬さんも同じことでしょう。もしお気遣いがなく保健所に連れて行っていれば、あと2週間の命だったかもしれません。お互い、一緒にいられる時間を大切に過ごせるといいですね。
本当に本当にありがとうございました。