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戦争による将来の不安

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2ヶ月前に北朝鮮情勢が緊迫してから将来に不安を抱くようになりました。当初は北朝鮮の核ミサイルのみを恐れていましたが、それをきっかけに、北朝鮮情勢が少し落ち着いてくると今度は「自分が生きているうちにいずれ戦争が起きるのではないか?核兵器が使われてしまうのではないか?」などの理由から、自分が戦争のせいで天寿を全うできないのではないか、という杞憂といえるような恐怖を常に感じるようになってしまいました。

そのことばかりに気を取られている事も多く、浪人生であるためこのままではいけないと思っていますし、何より苦しいです。

医師にかかる事も考えていますが、仏教に死の恐怖から逃れる事が教えとしてあると知り、自分が今抱えている恐怖から逃れる考え方を教えていただきたいと思い、投稿させていただきました。

答えにくい質問と稚拙な文章で申し訳ないですが、よろしくお願いいたします


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

今自分にできることを考えましょう

まだ起きていないことに心を囚われることは意味のないことだ、とお釈迦様は説いておられます。
多少の解釈の差はあっても、多くのお坊さんはそのことを知り、不安が妄想であると考えているものと思います。

・・・とはいうものの。

私の住む場所は佐世保です。
かの国から一番近い米軍基地の存在する都市です。
ニュースや速報を見ていて・・・私もぶっちゃけ不安でした。
世界の一部の人間が短気を起こせば、Jアラートが鳴れば、もしかしたら数十分後には自分の身の回りの世間が全て焼けて消えてしまうのではないか、と。
しばらくそのような不安を味わった後、このように考えました。

「Jアラートが鳴ってからの数十分、どんなことを考えるだろうか」
「もしそれが起こったとして、後悔しないでいられる生き方をしているだろうか」
と。
今自分にできることは何か。したいと思っていることは何か。
それを考え、「その時が来た時に後悔しない」ことを目指そうと考えるとき、不安は消えていきます。
戦争でなくても、いつかどこかで、どのようにしてか自分は死んでしまうのです。
不安に浸っている時間は勿体ない気がします。

本気で『国際問題の解決』を我がこととして捉えたければ、官僚や政治家になってください。
誰かのせいで動く世界に、自分を参加させる努力をしてもよいでしょう。
そうでなくても、あなたはあなたの人生の主人公です。
今、自分にできることを考えて行動しましょう。
浪人生であるなら、ひたすら勉強に打ち込むのも手立てかもしれませんね(^^)

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本立寺の住職をしながら、臨床心理士として医療・教育現場で活動しております。...
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人生のハッピーエンドは確定

起きていない未来の心配にとらわれ、現在を不幸な気分で暮らすのは、意味がありません。
人は、死ぬときは死にます。
戦争に限らず、事故・災害・病気の可能性があります。
考えても仕方ないのです。
しかし考えてしまうなら、良いように考えましょう。
浄土宗では、南無阿弥陀仏と念仏をとなえる人は誰でも、臨終の瞬間に阿弥陀仏に迎えに来てもらえて、死後には極楽浄土に生まれかわることができると考えます。
極楽浄土をつくった阿弥陀仏は、念仏する者を極楽浄土に往生させてくれる仏様なのです。
戦争が起きても起きなくても、念仏すれば極楽浄土に往生できます。
浪人でも浪人でなくても、念仏すれば往生できます。
早死にでも長生きでも、念仏すれば往生できます。
だから心配はいりません。
南無阿弥陀仏と念仏を称(とな)えて、阿弥陀仏に全てをお任せしましょう。
南無とは、帰依するという意味で、つまり「この私をお任せします。」という意味です。
阿弥陀仏に私をお任せします、という気持ちで、今この瞬間に死んでも後悔はしないという気持ち、人生のハッピーエンドが確定したという気持ちで、
「なむあみだぶなむあみだぶなむあみだぶなむあみだぶ」と念仏を口に出してください。

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がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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