憎しみが消えません。
以前私を誤診した歯科医師への憎しみを消すことができません。
とても穏やかで人当たりの良い雰囲気でしたが、必要な検査もせず心因性と決めつけられ精神科を紹介されましたました。
診察の際に何度も心因性とは思えない事を訴えましたが、聞き入れてももらえませんでした。
誤診のせいで現在も症状が残ってしまい、悔しくて時間ができるたびに、恨み憎しみの言葉を考えたり、仕返しの方法を考えてしまいます。
その歯科医師は大学病院の准教授で論文や学会でもたびたび賞を受賞しています。
誤診で人の人生を狂わせたくせに、社会的な地位にも恵まれ専門分野で活躍している事、未来の歯科医師に指導している立場である事がどうしても許せないのです。
「早く忘れて自分の人生を楽しく生きるべき」だとか、「許すことは相手の為ではなく自分のため」という事は分かっていますが、どうしても許せず、忘れられません。
どうしたらこの思いから解放されるでしょうか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
無理に忘れることはない。でも、無理に憎むこともない・・・
あなたがおっしゃるとおり、よくお坊さんなんかは「憎しみはあなた自身を傷つける」とか「恨みはなにも解決しない」といいますが、人間の心はそううまくは割り切れません。っていうか、お坊さんの中にもいつまでも人に怒ってるねちっこい人もいますから。僕みたいに。笑
ありのままに憎み、恨めばいいと思いますよ。
ただ、人を憎むとか怒るって、すごいエネルギーですしすごいストレスですし、大変だと思います。
人を憎めば内向的になりますし、楽しい気持ちも減りますし、いいことはひとつもありません。
でも、憎しみ怒りは、そんな損得勘定で計れるものなんかじゃないですよね?感情ですから、自然と湧き出てくるものです。湧き出るものを無理やり押さえつけたら、いつかは破裂します。なら、湧き出るうちはほっといてもいいんじゃないですか。
そのお医者さんを訴え、裁判に持ち込んで、闘えばいいんです。感情のままに憎しみ怒りを行動に移せばいいんです。
けれど、しょせん憎しみも感情、長くは続きません。
恋愛感情とおなじで、はじめがピークで、あとは下っていくだけ。
その感情を忘れないために記念日にデートしたり、思い出の場所に行って愛を確かめたりするでしょう?ポジティブなことであっても、それを再確認する努力というか、ある程度意識的に思い出さないと、感情って薄れていくんです。
憎しみもまたしかり。自然と薄れていきます。薄れていくままに任せておけばいいんじゃないでしょうか。
しかし、あたかも結婚記念日のように、あなたがその憎しみを意識的に思い出して、その感情を忘れないように努力しようというなら、それは反対です。
ポジティブなことならいくら思い出してもいいですが、ネガティブな感情をあえて心の棚の奥底から引っ張り出してきても、あなたにとってなんのメリットもありません。不幸になるだけです。
いまの憎しみ、怒りは、「ほったらかし」です。ぶつけまくるのがあなたにとって最善ならそれもよし。
しかし、その感情が薄れたとき、ある意味で「憎むべき環境に慣れたとき」は
そのまま、流れに身を任せ、忘れていきましょう、自然に、無理せずに。
恨みは終わりがありません
たいへんつらい思いをされましたね。
仏教では恨みやねたみ、憎しみの心を「愚痴」と呼び、なくすべきものと説きます。しかし、これをなくすことができないのも人間です。
平安時代末期に浄土宗をお開きになった法然上人のお父様である閏間時国(うるまのときくに)公は、美作国(現在の岡山県美作市)の押領使(警察署長のような役職)を務めていましたが、ある夜、明石源内武者定明が不意に夜討ちを仕掛けてきました。この時、時国公はひん死の重傷を負いました。わずか9歳の我が子、勢至丸(後の法然上人)を枕元に呼び、「私の命はもう長くない。私が死んだ後仇討ちはするな。もし仇を討てば、お前が狙われて憎しみは際限が無い。それよりすべての人が救われる道を求めて出家せよ」と告げ、息を引き取ります。やられたらやり返す、仇討ちが当然の世の中にあって、遺言に従って勢至丸は親戚の寺に預けられ、その後13歳で比叡山に登り、43歳で誰もが救われる念仏を見いだしました。
仇討ちが当たり前の時代にあって、それをとどめたことで誰もが救われる道が開けたのです。
既にお気づきのとおり、ご自身が苦しまなければならない恨みばかりを繰り返す状態よりも、新しい目標を見つけて前向きにお暮らしになることが大切ですね。
質問者からのお礼
お礼が遅くなり申し訳ありません。
「憎しみを意識的に思い出して、その感情を忘れないように努力している自分」がいるのかもしれません。
その歯科医師にかかわる情報に触れる事を止め、新しい目標を見つける努力をして、「ほったらかし」で気持ちが薄れるのを待とうと思います。
ありがとうございました。