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誰にも悲しみを見せられません

回答数回答 3
有り難し有り難し 22

数ヶ月前、次女を亡くしました。

以前、主人に次女に会いたいと思うか聞いてみたところ、「会いたいと思ってももういないんだよ」と怒鳴られました。
それから主人の前では悲しみを見せるのはやめました。

今住んでいるところには主人と一緒になるために越してきました。
こっちには知り合いが一人もいません。
実家はすごく遠いです。
実家の両親は私のことをすごく心配しており、何かあるとすぐ飛んできてくれます。
でも負担をかけたくないのであまり心配させないようにしています。
主人の実家は近いのですが、なるべく頼りたくありません。

この前までカウンセリングを受けていました。
素直に気持ちを口にするだけで少しだけ気持ちが楽になったので助かってました。
しかし色々とあってカウンセラーに不信感が募ったため、もう行かないことにしました。

主人といる時、誰かと話す時、もう大丈夫だよというフリをします。
でも本当は悲しみで胸がいっぱいです。
一人になると涙が止まりません。
一日中泣いている時もあります。
次女を失った悲しみがどっと押し寄せてきて、どうしようもないんです。
誰かにこの悲しみを聞いてほしいし、そばにいてほしいです。

どうしたらいいのでしょうか?


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

悲しみを見せられなくても、亡き子はわかってくれています。

こんばんは。亀山純史と申します。

お子さんを亡くし、今が一番お辛いときかもしれません。そして、それはご主人にとっても同じことだと思っています。ご主人も、あなたと同じ悲しみの中にいると思いますよ。では、なぜご主人は「会いたいと思ってももういないんだよ」と怒鳴ったと思いますか。それは、いつまでも悲しい、悲しいと言葉に出していたら、亡き子も悲しむからではないでしょうか。もちろん、悲しむな、ということではありません。わが子の死を悲しまない親は親ではないでしょう。しかし、この悲しみから人生の無常を知り、少しでも前向きに生きていこうとするところに、亡き子の死を無駄にしない生き方が生まれてくるのだと思います。平安朝の女流歌人の和泉式部(いずみしきぶ)は、幼い我が子の死を悼んで、「夢の世に あだにはかなき 身を知れと 教えて帰る 子は知識なり」と詠んでいます。「幼くして逝ってしまった我が子は、この私にこの世の無常なることを教えるために、生まれ、そして死んでいった仏様だったのだ。」ということです。今すぐに、このような見方をしなさい、とは言いませんし、私自身言えませんが、このような見方で亡き子の死をとらえることが出来たならば、亡き子もあなたに微笑んでくれるのではないでしょうか。
そして、ご相談の最後にあった「誰かにこの悲しみを聞いてほしいし、そばにいてほしいです。」のその誰かとは、とりもなおさず、亡き子なのではないのでしょうか。亡き子にこの悲しみを聞いてほしい、亡き子にそばにいてほしい、と。あなたが手を合わせれば、そこに亡き子は帰ってきています。亡き子の名前を呼べば、亡き子はあなたの悲しみをわかってくれるでしょう。それだけでいいのです。そうして生きていく中で、あなたは亡き子に多くのことを教わり、亡き子の死を無駄にしない人生を歩むことが出来るものと信じています。

以上が私からの回答です。気持ちの整理には時間がかかるかもしれませんが、私からの回答が少しでもお役に立てればと思っています。

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hasunohaを訪れてくれた皆さん、こんにちは。私は浄土真宗本願寺派の僧...
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哀しみのフタをはずすには。

KR様 相談ありがとうございます。

哀しみを一人で抱えているのですね。
家族の前で、大丈夫そうなフリをして
カウンセラーには不信感があったのですね。

誰かに哀しみを聴いてほしい。誰かに温かく見守ってほしい
そんな時は、グリーフケア専門の方のカウンセラーを探してみましょう。
またグリーフケアカフェというような
同じような環境の方の、語りの場というのもあり
お互いの心情を解りあう、という癒しの空間を開催しているところもあります。
お近くで探してみてください。

哀しみが癒されるのは、ひとりひとり、時間の長さも、状況も違いますので
KR様に合った環境で癒されることが事が肝心です。
ご主人にはその辺のところも解ってもらうように訴えてみましょう。

そのうえで、もしできるのなら、
たぶんできると思いますが、
流す涙に、一粒ずつ、「ありがとう」を加えていきましょう。
次女さんに
生まれてきてくれて「ありがとう」
私の子供で「ありがとう」。命に「ありがとう」
とにかく「ありがとう」。泣きながら呟いていいのです。

長女さんにも「ありがとう」と声をかけていきましょう。
長女さんが笑ったら、笑顔に「ありがとう」を言いましょう。

ご主人にも、事あるごとに「ありがとう」を伝えましょう
言いにくかったら、心の中で、唱えましょう。

きっと哀しみのフタが外れて、哀しみが底をつき
やがて、哀しみを受け止められて、それを抱えつつも
癒されて、生きていけることがおとずれるでしょう。

お読みいただきありがとうございました
参考までに。
一礼

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お寺の法務(法事などのご先祖の供養)と 唱題行・写経・法話・カウンセリン...
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悲しいときは泣き、思いを吐き出す

それはお辛いですね。旦那様もきっと気持ちは一緒なんでしょう。悲しいのはあなただけではないはずです。そんな中で気持ちを切り替え頑張っていられるのかもしれません。

悲しいときは泣いて良いじゃないですか。悲しさを吐き出し、楽になると良いです。お経をあげても良い。お世話になってるお寺を頼っても良いです。お坊さんに聞いてもらっても良い。私でよければ話ぐらい聞きますよ。

旦那様がいうように娘さんには生前のようにはもう会えない。しかし、命の働き、法は絶えずあります。そばに咲いた花、心地よい風、聞こえてくる川の音、全て法であり、娘さんと同じ働きとも言えます。
いつか、あなたも楽に生きられるようになります。自分の握っているものを手放せた時に、楽になっていることに気づくでしょう。

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禅宗 曹洞宗 僧侶。神奈川県西部円通寺住職。小学校教師。 悩みを吐き出す...
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