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甥の死

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今朝、主人の兄の長男が亡くなりました。22歳でした。詳しい状況はわからないんですが、事故だったとの事です。あまりに突然のことで、信じられないのですが現実として受け止め、兄家族のサポートをしなければ…と気を引き締めています。

しかし、気持ちとは裏腹に何をするにも実感を伴わず、心が体から半分出ているような感覚です。主人は私よりもショックが大きく、気持ちの浮き沈みが激しくなっているのがよく分かります。

兄家族とは一年に一度会うくらいで、それほどお付き合いはありませんでした。でも主人と義兄さんの仲は良く、甥っ子も主人に懐いていて、ウチにご飯を食べに来たりする素直で可愛い子でした。そして、妹たちのことをいつも気にかけていた優しいお兄ちゃんでした。

私も主人も兄家族のために出来ることはしてあげたい…と強く思うのですが、今はかける言葉すら思いつきません。義兄さん義姉さんにはまだお会いしていません。お二人の心中を思うと、これからどう接してあげるのが良いのか?何と言って声をかけてあげればいいのか、考えあぐねています。大切な人を無くした人に何をしてあげるのが良いのか…お知恵をお貸しください。よろしくお願いします。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

心込めて手を合わせ香を手向け、冥福を祈ってあげましょう

 若く、人生これからという甥御さんの急逝、心よりお悔やみ申し上げます。

 以前、葬儀の意義について下記の様に回答したことがあります。参考にしてみてください。
「1、今まで頑張って人生を送ってきたことをねぎらう。

 2、しかし、現実は思い描いたようにはいきません。思い描くことすら、ままなりません。悔いのない人生を生きたいと思っても、思ったようにはいきません。悔いは残ります。無念さは残ります。それだけに、「悔い」や「無念さ」に寄り添い、その方の死を悼んであげましょう。

 3、来世の幸福を願う
 この世の人生に悔いが残るからこそ、来世で幸福になって欲しい。来世が幸福となるよう、力づけてあげたい。そういう思いを込めて、お焼香し手を合わせお見送りするのです。」
https://hasunoha.jp/questions/22326

通夜、葬儀、納骨、四十九日、百箇日、なるべく都合をつけて義兄御夫妻に寄り添って、甥御さんのために手を合わせ焼香してあげてください。無理に言葉をかけてあげなくてもいいと思います。義兄夫婦と一緒に、甥御さんの急逝を悼んであげる。それで十分だと思います。

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おきもち

個別相談可能
 目の前の方の悩みや気持ちをしっかりと受け留め、心を開いてもらうように努めております。決して容易いことでは有りませんが、一期一会の気持ちで相談に、葬儀法事に励みたいと思います。    最初法学部部にで学び、4年間ほど公務員をしていました。(税務署勤務)その当時の学びと経験を終活相談に活かしたいと思います。                                              昭和63年5月に住職となってから、30年が過ぎてしまいました。仏教学・禅学もそこそこ真面目に学んだつもりですが、宗教学・宗教民俗学に力を入れて学びました。そういう分野については丁寧な回答が出来るかも。
一人一人の気持ちに寄り添い、傾聴に徹して、心をほぐしてあげられるよう、努めたいと思います。 それと同時に、完璧に出来るとは限りませんが、其の人が歩むべき方向を一緒に考えてあげたり、次の一歩を踏み出せるよう背中をおしてあげられるよう、努めたいと思っております。

悲しみを共にしましょう。

おはようございます。亀山純史と申します。

甥っ子さんがお亡くなりになり、心中お察し申し上げます。今は義兄さんや義姉さんにかける言葉がない、とは、まさにその通りだと思います。自分の愛情に深くかかわってくる人の死は、「死」という事実だけで処理されるものではありません。そこには深い悲しみが生じます。そして、その悲しみとどう向き合っていくか。それには段階があるように思います。はじめから、その悲しみとどう向き合うか、なんて考えることは難しいことです。しかし、いずれはその悲しみからどう立ち直っていくか、ということが大切になっていくことでしょう。もしも、その悲しみから立ち直ることが出来ないと、心身ともに鬱の状態になってしまいます。また、悲しみから立ち直ることが出来ないことは、亡くなられた甥っ子さんにとっても、とても辛く悲しいことになるでしょう。

では、今はどうする時期なのでしょうか。今は一緒にその悲しみを共にすることが大切な時期です。一緒になって、泣いてください。一緒になって泣くことは、お兄さん家族にとって、自分たちだけで悲しみを抱え込まなくていいことを示すことに繋がるものです。特にも突然の死は、なぜ自分たち家族はこのような目に遭わなければならないのか、と自問するものです。そのときに、一緒に気持ちを共有してくれる人がいること、悲しい思いをしているのはあなたたちだけではないこと、それを知ってもらうことは、本当に心強いものでしょう。

ところで、浄土教においては、お亡くなりになった人は、極楽浄土(仏さまの世界)に往生する(生まれる)と説きます。そして、極楽浄土に往生した故人は、私たちのために、再びここに戻ってこられる、とも説きます。私は甥っ子さんも仏さまの世界より、私たちを見守ってくれている、と捉えています。仏教にも様々な宗派がありますので、どのような教えに生きていくかは、人それぞれではあります。しかし、甥っ子さんの死は、いずれはお兄さん兄弟をはじめ、多くの人に対して、人生のはかなさ、命の尊さを教えてくれるものになることは確かでしょう。そのとき、悲しみは消えることなくとも、その甥っ子さんが教えてくれる真実に耳を傾けていくことが、甥っ子さんの死を無駄にしないことだと思っています。

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hasunohaを訪れてくれた皆さん、こんにちは。私は浄土真宗本願寺派の僧侶です。令和6年3月に、公立高校の教員を勧奨退職しました。その後、縁あって、令和6年4月からは「まちサポ雫石」というNPO法人のお手伝い、また、令和6年10月からは公立高校の非常勤講師をしています。 浄土真宗における僧侶は、仏さまの教えに生き、その教えを伝える者であり、人を悩みから救う能力を有した者ではありません。人の悩みを救う救いの主は阿弥陀さまです。ですので、hasunohaにおける私の回答では、仏さまの教えに救われているこの私の生き方、考え方を、皆様にお見せするだけです。そして私自身、お答えできるご相談の範囲はそう広くはありませんが、皆様のお役に少しでも立てればと思い、回答させて頂いております。

質問者からのお礼

吉田俊英さま、亀山純史さま
お優しく有難いお言葉ありがとうございました。まだ義兄家族とは会えておりませんが、時間が少しずつ過ぎていく中で、やらなければならないことも多々あり、徐々に落ち着いてきた様子を知る事ができました。

兄家族の心の整理のつけ方に寄り添って、同じ気持ちを共有していきたいと思います。彼の死によって命の儚さ、日々の暮らしの大切さを切実に知る事が出来ました。お教えありがとうございました。

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