いいお坊さんってどのようなお坊さんだと思われますか?
日蓮宗のお寺の住職である父親が急死して、まだ高校生である長男がお寺を継ぐ為に修行する事になりましたが、周りの方にいいお坊さんにならなければだめだと言われました。いいお坊さん?どんなお坊さんがいいお坊さんなんだろう?檀家さんなどとうまくコミュニケーションがとれるお坊さん?お経、作法などが完璧でなんでもこなせるお坊さん?人間的に器の大きい優しくどんな時でも冷静な判断ができるお坊さん?色々考えてもわかりません。私は母親ですが、私も的確なアドバイスができませんでした。どんな風に言ってあげたら良いでしょうか?
また、もしおわかりになったら教えていただきたいのですが、日蓮宗 清澄寺での度蝶交付式は来年の1月の何日に行われますか?来年の事でなくても今年の1月は何日に行われたかでも結構ですのでお願いします。
自由がない
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
人を救える、もしくは救おうと頑張るお坊さんではないでしょうか
質問読ませていただきました。
私もまだまだ修行中の身ですし、偉そうな事は言えませんが、思った事を述べさせていただきます。
そもそも、日本におけるお寺やお坊さんは何のために在るのかと考えると、多くの人に法を伝え、成仏へと導くためにあります。
なぜなら、大乗教は多くの人を救うための教えなのですから。
人を救えない、もしくは救おうとしないのでは意味がありません。
導くための方法は様々でしょう。直接御信徒や多くの人々と関わって救おうとするお坊さんもいるでしょう。教学をしっかり学び研究し、教団の発展のために尽くすお坊さんもいるでしょう。また様々な方便を用い、色々な方面から人を救おうとするお坊さんもいるでしょう。
お坊さんも人間ですから、得手不得手があります。しかし、方法はどうあれ、その気持ちが「多くの人を救う」という方向に向いており、努力をしているのであれば、それは「いいお坊さん」ではないかと思います。
仏教の根本は「慈悲の心」です。全ての生き物を苦しみの世界から救おうとする大きな慈悲の心です。
型に捕らわれず、自分なりの特技・方法を用いて人を救おうとする、そういう素敵なお坊さんがたくさん増えれば良いな、と考えています。
「菩提心」
ルイス様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
「いいお坊さん」という定義はなかなか難しいところでありますが、誠海様もおっしゃられておられますように「慈悲心」、「菩提心」(一切衆生を救おうとするための悟りを目指す強い決意)が高くあることが求められるのではないだろうかと存じます。
特に、救う対象を「特定」しないことも大切になります。
どうしても、お寺、寺族、檀家、信徒、宗派、僧侶、仏教・・と、どこか目線を優先してしまうところを無意識にも作ってしまいがちとなりますが、一番大事な人であろうが、自分に危害を加えてくる人であろうが、あるいは、足元を這っている一匹の蟻であろうが、救いへと向けた平等の意識により接せていけるかどうかというところであります。
もちろん、頭では分かっていても拙生もまだまだではありますが・・
どんなものへも平等の慈悲、優しさをかけられるお坊さんになってほしいものであります。
修行においても、僧侶になっても、お寺を継いでも、現実に幻滅することは必ず多々あるでしょうが、「一匹の蟻さんにも憐れみ、気遣いを持って接せられるような優しいお坊さんになってね」と言って頂けましたら有り難いことでございます。
川口英俊 合掌
答えず、教えず
いいお坊さんとは何か?それは「仏道とは何か?」という問いと同じです。
そうであるなら、寂しいことでしょうがそれは母親から教えることではなく、修行の中で本人が見出すべきことです。
目指すべき目的地を教えて、そこに行かせるようではダメなんです。そもそも目的地とは何なのか?それを問うことが修行には大切なんです。
ただしご子息が道を間違えている時に正してあげるのはあなたの役目になるかもしれません。「息子はこれでいいのだろうか…」そう思われる時があったなら、またご質問下さい。それまではご子息が自分で見出すことを信じ、家から出させてあげて下さい。私はそう思います。
ちなみに。
遅くなりましたが、まずは度牒交付式は、来年(平成31年)は1月ではなく、2月7~8日に行われます。
「いいお坊さん」については、各先輩僧侶の方からお話がありましたので、それぞれ肝に命じて頂ければと思います。
又、なりよりも本人の志が一番です。縁あって僧侶になろうというのであれば、それなりの覚悟が必要です。ましてこれからの時代は、大変であろうと思います。
又、僧侶になるためにも様々な手続きが必要です。当然、度牒を受けるためには師匠も必要です。師匠より、手続きも教えて頂けるでしょうから、直接お尋ねになられた方がはやいでしょう。
質問者からのお礼
早速のご回答をありがとうございました。