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日々生きて行くのはこんなに大変なことなのでしょうか

回答数回答 3
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毎日毎日生きて行くのって本当に大変なことだと思っています。社会人になってから毎日思い知らされています。

現状を維持するのがこんなに大変なことだと。ちょっとでも油断したり立ち止まったり後ろ向きになると、崖から転落する気持ちです。世間とは恐ろしいものです。ちょっとでも気を抜くと世間は許してはくれない。

何も考えず、無心で、生きていることを忘れてでもしない限り人間の営みはとても難しいです。
毎日同じ時間に起き、会社に行き、他人とのトラブルを避けるために綱渡りをし、常に結果を出してそれでやっと生きるためのお金をもらって、日々生きることができる。

生きるためにこうして日々気張って苦労をし、苦労をした結果やっと人並みに生きることができる。これを死ぬまで繰り返す。苦しくても苦しいなどと言えない。

本当に、毎日生きて行くって大変なことだと思い知らされています。生きるってこんな感じなのでしょうか? みんなこうしてこんなに大変な思いをして、それこそ死ぬる思いで生きているのでしょうか。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

代わりは居ない

辛いお気持ちをお書き頂いたのに、お返事が遅くなって申し訳ありません。

おっしゃる通り、世の中で生きることはとても辛く苦しいことが多いと思います。
もちろん、それぞれの立場や生き方で苦しみの深さは違ってくるでしょうが、誰もが苦の多い人生を歩んでおり、お釈迦さまも「人生は苦なり」とおっしゃいました。

…弾切れリボルバーさんの苦しみには、仏教でどう説いている、と言っても響かないような気がします。

文面を読みますと、とても真面目な方なのではないか、そして「誰もが苦しい人生」とは言っても、大変な業界でお仕事をされているのではないかと拝察いたします。

苦しいでしょうが、その道をなんとかお進み下さい。
でも、苦しくなり過ぎたら勇気を持って背を向けて下さい。

「社会的」に代わりのない人間はいません。社長だって王様だって総理大臣だって、居なくなっても世界は終わらないのです。

しかし、あなたを大切に思う人にとっては、あなたの代わりになる人など居ないのですから。

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浦上 哲也
横浜市神奈川区で、新しく小さなお寺を営んでいます。 仏教の教え・浄土真宗...
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世間さまはありがたい されど世間ほど自分を失うものはない

初めまして。伊豆の正蓮寺 渡邉元浄と申します。

「世間さまはありがたい されど世間ほど自分を失うものはない」

 これは10年前に亡くなった私の父が、存命中よくよく口ずさんでいた言葉です。私の父も、寺の住職・幼稚園の園長として、地域の方々にお世話になりながら(顔色も見ながら)生活をしていました。きっと時折悩み、世間の体裁を気にするあまり自分らしさを見失う機会に何度か遭っていたのだろうと思います。

 会社でいい評価を得るために、いい顔していい仕事してリスクの無いように・・・・と無理をしていると、肉体的・精神的に疲れきってしまいますよね。極限状態に至ると、「これでいいのだろうか・・。」と下を向いて立ち止まってしまうお気持ち、お察し申し上げます。

 しかしそれも御縁(タイミング)なのかもしれません。仏教の教えは立ち止まるところから始まります。菩提樹の下で悟ったお釈迦さまも、比叡山で20年修業した親鸞聖人も、苦行をやめて立ち止まられた人間です。
 私たちが立ち止まる時(今まで立ち止まってきた時)つい周りを見まわす事だけに終始してしまい、周りを変えようとしがちですが、やはり自分の内面や心持ちにフォーカスすることが肝要かと思われます。

 浄土真宗の教えの特徴は、自力(自分の努力)ではなく他力(仏さまの努力)。

 猿の赤ちゃんは自分の努力で親猿にしがみついてないと孤独になります。しかし猫の赤ちゃんは親猫が首を咥えるだけで、子猫はニャーと鳴くだけ。

親猫「どこにいる~?そっちいくよ~ そこにいてね~ そのままでいいよ~」仏さまの願い
子猫「ここにいるよ~」それに応える念仏

自力を発し続けながらて生きていくのは 『大変』 です。
他力の中で生かされていることに気付くと、世間への見方も 『大きく変わる』 かもしれませんね。

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・大学卒業後に住職就任。お檀家さんにお育てをいただいて12年。現場の浄土真...
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弾切れリボルバー 様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えとなります。

四法印の一つに「一切行苦」があります。私たちの代表的な苦しみとしては、生・老・病・死、愛別離苦・怨憎会苦・求不得苦・五蘊盛苦の八苦があり、この苦から逃れるために、いったいどうすれば良いのかという問いからお釈迦様の修行が始まりました。

そして、お釈迦様はお悟りを開かれて、その苦しみのありよう、その苦しみの原因、その苦しみを滅する法、そして苦しみを滅するための実践と、苦・集・滅・道の「四聖諦」をお説きになられました。

弾切れリボルバー様は、「苦」の現実にさいなまれて、直視なされておられるまさに今こそ、どうすれば、その「苦」から逃れられるというのか、その解決の糸口を見つけていくための「仏縁」を授かる良い機会であるのではないかと僭越ながらにも存じております。

今すぐには無理だとしても、何かの合間にお寺にお参りなされてみたりすることからでも始められて、そこから例えば、興味があれば座禅会や法話会に参加してみることや、仏教関係の著書を少しずつ読み進めてみること、ネットでも仏教のことについて幾らでも検索すれば出て参りますから、分からない語句や意味を調べてみたり、あるいは、この「Hasunoha」など、仏教について直接質問できる場も活用なされながら、徐々にでも仏縁にあずかれる機会をお持ちになられることをお勧め致します。

弾切れリボルバー様が、これから少しずつでも「仏縁」によって、「苦」を滅するための実践を歩まれていくこととなられましたら誠に幸いでございます。

川口英俊 合掌

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Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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