彼が難病だと診断されました
結婚を考えていた彼が難病だと診断されました。治療法はなく進行します。いずれ体が動かなくなり寝たきりになると言われています。
彼は病を隠して私と別れることも考えたそうです。でも私は一生支えると伝えました。そして二人で頑張ることを約束しました。とても大切な人なんです。
私は数ヶ月毎日一人で泣きました。心が落ち着くので神社やお墓に参っています。彼の病気は、彼の家族しか知りません。辛い。誰かに抱き締めてもらいたい。彼はそれ以上に辛いと思います。ゆっくり話す時間が必要だと思っていました。
ですが、最近、彼と連絡がとれなくなりました。彼に何かあったのか、連絡ができないほど心が辛いのか、私と別れようとしているのか。わかりません。それが、私を思ってだとしたら余計に辛い。
でも希望が持てる情報を見つけました。彼に伝えたいです。でもメールも読んでくれません。家族や友達の連絡先は知りません。何とか彼に希望をもってほしいです。
どちらにしても、心は苦しんでいると思います。できれば、早く行って辛いね、と抱き締めてあげたいです。早くしないと、彼の心と体が壊れてしまう気がして焦っています。でも、無理に会いに行って彼の心のリズムを乱してしまうのも怖いです。
会いに行こうか、彼からの連絡を待とうか。迷っています。でも、このまま待ち続けて連絡が来なかったら、できることがあったのにやらなかった、彼を見捨てた。という気持ちが辛いです。
なにかアドバイスをお願い致します。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
それでも一緒に生きていくことを決められた。とても大きな決断。
今 大変 お辛い状況でしょうね。悩んで苦しんで、それでも一緒に生きていくことを決められたことは、とても大きな決断でしょう。
彼も、自分のことより あなたのこれからを思い、別れを考えたこともあったなんて。お互いを想いやり合える大切な存在なのですね。
彼には、何度も不安が襲ってきていると思います。
いつでも一緒だと、なんとか彼に伝えたいですね〜 あなたの強い想いが、きっと彼を支える大きな力になるでしょう。
彼の負担にならない程度に、短くて伝わるように、「二人で話がしたい! 」と 電話やメールを 定期的に もう少し続けてみてはどうですか?
彼が、聞ける状態になれば、二人で話が出来る時間がとれたら、ちゃんと 伝えてね。
あなたの変わらない想いが、ちゃんと彼に届くといいですね◎
人間は元々自由な存在である
あなたが彼に寄り添って生きていくのも自由。
彼と離れて生きていくという彼の深い愛を選択することも自由。
人間はそれぞれ完全自由、完全独立の存在です。
親子であっても双子であっても完全独立の存在です。
彼の痛みは体験できないし、彼の心の悩みは彼のもの。
あなたは優しいから、彼のことも、我が事となってしまっている。
それはいい意味では愛であり、悪い意味では執着、しばられ、です。
彼はきっとあなたと仮に結婚したとしても、うまれてくる子供のことも考えたと思います。
タイの保険のCMで耳の聞こえない父親をもった少女の話があります。
一度目を通してみてください。
http://dout.jp/346
私の友だちの一人はお父さんが生涯を抱えられていますが、子供としては、大変心苦しい側面がある、ということは実際のところまぎれもない真実であります。
人が生きていくうえで、この人のお役に立ちたいと思うことがあるとすれば、できる限りのことはして差し上げて構わないですが、それは今後もし、あなたが生まれてくる子供の親という立場になれらるのであれば、よくよく考えてあげなければいけません。
それが親の責任なのです。
私が彼の立場だったら一時の情を選択し生まれてくる子供にタイのCMの子供のようなつらい思いをさせることはできないと思います。
冷静に看護の関係に尽くすのか。愛とは美しいものですが、子育ては、きれいごとではすみません。
実質的に彼が介護を必要とするのであれば、生まれてくる子供はおつらい気持ちを経験させてしまうことも念頭においてください。
それがアナタが、彼と、生まれてくる子供に責任を持つということです。
私が申し上げたいことは、あなたは元々自由な存在である、ということだけです。
これはあなたのご両親的な立場として申し上げました。
あなたは愛にまっすぐであるが故に、ご自分の信じるままに行かれると思いますので、違った現実面をお伝えさせていただきました。
「愛に縛られなくてもいいんだよ」
失礼いたしました。
その後、いかがお過ごしでしょうか?
はなこ様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
ご質問の内容、この一ヶ月間、何度も何度も何度も読み返しました・・
その後、いかがお過ごしでしょうか?
彼とは連絡が取れましたか?
はなこ様の想いを彼に伝えることができましたか?
お二人のそれぞれの想いを考えるにつれて、つらい、正直につらいです・・
難病の彼の想い・・その彼に寄り添おうとなされるはなこさんの想い・・それぞれの想い、誠に痛切にご理解申し上げます。でも、所詮、拙生はそこまでです・・情けないことです・・どうか、どうか、お二人が、今も、これからもお幸せにあってほしいと祈るぐらいしかできません・・
お互い、あまり思い詰めずに、少しでも心に余裕を持って、自分、お互いを見つめれるようにして頂ければと存じます。
大自然を感ぜるところ・・そうですね・・この寒い冬が去り、陽気な春うららかなる頃、桜が咲き、草花に満ち溢れた川原の土手ででも二人仲睦まじく取りとめもない会話をしつつ談笑されている姿を思い浮かべながら・・お二人の御幸せを祈念申し上げます。
川口英俊 合掌
生命は 吉野弘氏
生命は
自分自身だけでは完結できないように
つくられているらしい
花も
めしべとおしべが揃っているだけでは
不充分で
虫や風が訪れて
めしべとおしべを仲立ちする
生命はすべて
そのなかに欠如を抱き
それを他者から満たしてもらうのだ
世界は多分
他者の総和
しかし
互いに
欠如を満たすなどとは
知りもせず
知らされもせず
ばらまかれている者同士
無関心でいられる間柄
ときに
うとましく思うことさえも許されている間柄
そのように
世界がゆるやかに構成されているのは
なぜ?
花が咲いている
すぐ近くまで
虻の姿をした他者が
光をまとって飛んできている
私も あるとき
誰かのための虻だったろう
あなたも あるとき
私のための風だったかもしれない
マイケル・J・フォックス
はなこ様。
なごみ庵の浦上哲也と申します、よろしくお願いします。
結婚を考えていた彼が、治療法の無い難病になったとのこと。彼も、はなこさんも、彼のご家族も、大変おつらい思いをなさっていることと思います。
私がはなこさんの立場だったら、やはり一生彼を支える、と決心すると思います。
逆に彼の立場であったら、はなこさんを思って身を引こうとするでしょう。
どちらのお気持ちも分かる気がいたします。それだけに「彼を一生支えてあげて下さい」とも、「彼と別れるべきです」とも申せません。
ちなみに、見つけた希望とは、新しい治療法や新薬でしょうか。
彼も、自分自身のことですから、すでにその情報をご存じかもしれません。でも希望が持てるのであればぜひ伝えてあげたいですね。
メールは読んでいないかもしれない、会って彼の心のリズムを乱すのも怖い、ということであれば、メモをポストに入れておくのはいかがでしょう。封書だと開封しない可能性もありますから、ハガキなどに書いて入れておくのです。郵便だと配達の方の目に触れるかもしれないので、遠方でなければ直接入れておくのが良いかと思います。
『バック・トゥ・ザ・フューチャー』という映画シリーズの主演俳優、マイケル・J・フォックスさんは、活躍のさなか30歳の若さでパーキンソン病になりました。
一時期は自暴自棄になり酒におぼれた生活をしますが、徐々に病気を受け入れていきます。自伝『ラッキー・マン』には「病気になる事は何かを失う事だと思っていたが、実は自分自身に『パーキンソン病』が付け足されるだけの事だった」と書かれています。書名にも表れているように、難病を患った自分を「幸運な男」とまで仰っているのです。
彼の病気が治ること、あるいは進行しないことを、まずはお念じいたします。
もし治らず、あるいは進んでしまった場合は、マイケル・J・フォックスさんのように病気を受け入れ、前向きに生きていかれるようにと念じております。