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育て方を間違えたみたいです

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前々から歯磨きを面倒臭がる小学2年生の息子が昨夜、寝る前の歯みがきを面倒臭がり5秒歯ブラシを口に突っ込んだだけなのに「歯みがきした」と言い仕上げ磨きはしなくていいと言うのでそれだと虫歯になるし、あなたのやり方では歯磨きしたとは言わないと言うと息子が「だって発達障害だから~」と軽い感じで言い返してきました。

私は息子が面倒臭いことから逃げるために軽々しく発達障害という言葉を都合よく使った事がとてもショックでショックでたまりませんでした。
それと同時に今までの自分のしてきた育て方を恥じました。

発達障害と診断されてから母親の私が発達障害を受け入れて一番の理解者にならなければと思い、ペアレントトレーニングに通ったり、本を読んだり、テレビの特集を見て勉強したりしてなんとか息子の対応に生かせないかと画策する毎日。
でも発達障害と言われてもなかなか受け入れる事ができない自分もいて、私の中で今のステージにたどり着くまでにはとても時間がかかりました。

家族は発達障害を受け入れる様子はなく出来ない事の多いマイペースな息子にイライラしすぐ怒る…
それは良くないからとにかく私だけでも分かってあげなきゃ、私はそんな事では怒らないし冷静に、と毎日息子+自分+家族の中で葛藤を繰り返し息子の生きづらさを軽くしてあげるために話したり、色んな方に相談し作戦を考えたりして支えてきたつもりです。

だけどその結果がこれって…ショックです。
私が息子に甘すぎたのかもしれない、発達障害の苦手と面倒臭いだけの事を見分けられず、こういう方法もあるよと無意識に逃げる道ばかりを教えてしまっていたのかもしれない、家族に理解してもらうために発達障害という言葉を息子の前でも普通に使っていたのは事実です。
隠す必要もないと思ったし、通院したりして本人もなんとなく分かっていたし、家族にも分かってもらいたくて普通に言葉に出していました。
でも、どれもこれも結局は息子の事がちゃんと見えていなかったから母親失格だと思いました。発達障害じゃないのではとさえ思いました。

息子には発達障害は面倒臭い事から逃げるために使う言葉ではないと話し、面倒臭い事から逃げるのは違う、どうやったらできるかを見つけてやっていかないと、と歯磨き一つが説教に変わってしまいました。
息子の育て方、全てにおいて失敗したと落ち込んでいます…


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

じゃあ、今日から育て方を変えましょう。

今日から育て方を変えれば良いのです。
完璧な親なんかこの世にいませんから、改善改善を繰り返して「ちょっとはマシな親」になればそれで良いと思います。
すでにご存じかもしれませんが、世間には、PPP(トリプルピー)とかCSP(シーエスピー)といった、子育てのコツやノウハウも存在します。
私達が子供のときに育てられたやり方と、現代の専門家が実践している子育てテクニックとでは、かなり違う部分もあります。
参考になるものは取り入れながら、親も育っていけば良いのです。
ご質問の内容を見るかぎり、あなたは、お子さんに愛情を注いでこられたのだと思います。
素晴らしいことです。
ちょっとボタンの掛け違いがあっただけ。
それも、毎回毎回失敗ばかりではないはず。大丈夫大丈夫。
ただし、欲・怒り・怠け・プライドなどの煩悩は悩み苦しみの原因になります。
あなた自身の欲・怒り・怠け・プライドを冷静に観察しつつ、
お子さんやご家族の欲・怒り・怠け・プライドには慈しみの目をもつことも重要だと思います。

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がんよじょうし。浄土宗教師。「○誉」は浄土宗の戒名に特有の「誉号」です。四...
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子育ては常に修正を加えながらの作業。

こんばんは。亀山純史です。

歯磨き一つとっても大変なんですね。普通科の高校にも、発達障害の子どもは入学して、高校生活を送っています。そして、(私が現在勤務している学校がそうですが)発達障害の子どものために、教室内の掲示物は、教室の後ろの黒板に、「本日の連絡」「進路関係」「お知らせ」「提出物」などといったカテゴリーごとに張っています。これは、教室の前に掲示物がたくさんあると、それに気を取られてしまう生徒がいるから、という理由からです。こうした、ちょっとした環境作りが、発達障害のお子さんには必要なんだなぁ、と私自身、日々学んでいるところです。
ところで、これからはあまり「発達障害」という言葉は、本人の前では使わないほうがいいでしょうね。確かに隠す必要はないことかもしれませんが、「障害」という言葉が付くので、ネガティブなイメージを本人は感じているかもしれません。そのネガティブな気持ちを隠すために、お子さんはあえて「だって発達障害だから~」と言い返しているのでは、と私は思ったのですが、どうでしょうか。ただ言えることは、躾はちゃんとしておかないといけません。躾とは日常生活の習慣はもちろんですが、遅刻や期限を守るなどもです。「ダメなものはダメ。」と教える必要があるでしょう。社会においては、これらのことは発達障害だから許される、というものではないからです。
子育ては自分の思い通りに子どもが動いてくれないと、「私の子育ては失敗だった。」と思うものです。子育ては常に修正を加えながらの作業です。長男のときの育て方が次男に当てはまるとは限りません。子どもの成長を願わない親はいません。その気持ちを大切にしながら、お子さんと向き合っていきましょう。

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おきもち

hasunohaを訪れてくれた皆さん、こんにちは。私は浄土真宗本願寺派の僧...
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質問者からのお礼

願誉浄史様
ご回答ありがとうございます。お礼が遅くなり申し訳ありません。
ボタンの掛け違いだったのですね。世の中のお母さん皆が完ぺきなお母さんに見えて、私はどうしてこんなにダメなお母さんだろうと自信をなくしていました。発達障害の息子とこの世で出会ったのも縁なのに何をやってもうまくいかない事に息子に申し訳ない気持ちと、自分の力の無さにガックリきてしまいました。ですが、大丈夫大丈夫という御言葉でモヤモヤしていた気持ちがフッと消えた気がします。ちょっとでもマシな親になれるようにPPP,CSPを早速どんなものか見てみたいと思います。ありがとうございました。

亀山様
ご回答ありがとうございます。お礼が遅くなり申し訳ありません。
私自身が発達障害という言葉に囚われすぎていたように思いました。発達障害が特別なもの、発達障害だから息子の辛さを取り除かねばとそこだけ必死になっていたように思います。
そんな結果、息子の楽な方へ楽な方へと向いてしまっていたのかもしれません。これからは息子の前では発達障害というワードはあまり出さないようにし息子が社会に出た時に困らぬよう「躾」の部分を後回しにせず、ダメなものはダメと教えていきたいと思います。
ありがとうございました。

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