正信偈について質問
正信偈を読んでいて疑問に思ったことを質問します。
1) 仏様の師弟関係は、世自在王、法蔵菩薩、釈迦如来の順だと思うのですが、世自在王は何をしていらっしゃるのでしょうか?阿弥陀仏のように浄土をお持ちなのでしょうか?世自在王を御本尊とする宗派はありますか?
2) 釈迦如来は、今、どこにいて何をしていらっしゃるのでしょうか?阿弥陀仏のように浄土をお持ちなのでしょうか?
3) 「釈迦の前に仏なし、釈迦の後に仏なし」と言われ、地球上で仏の悟りを開かれたのは釈迦牟尼だけと聞きましたが、法蔵菩薩は人間の世界から出た方ではないのですか? 法蔵菩薩は国を捨て王位を捨てて出家されたそうで、お釈迦様のようにこの地球上の国王であったような気がします。
勉強不足の質問ですが、よろしくお願い致します。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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仏がいる世界が浄土
1)世自在王仏が今もいらっしゃるのか、入滅されたのかは、わかりません。
仏様がいらっしゃる場所が浄土です。法蔵菩薩が世自在王仏の下で修行されていた時、そこは世自在王仏の浄土だったのです。
その世自在王仏の浄土がこの地球(娑婆世界)なのかはわかりません。
阿弥陀経では、東南西北下上の六方にガンジス河の砂の数ほどたくさんいらっしゃる仏様達が、阿弥陀仏のことを讃えていると説かれ、いくつか代表的な仏様の名前が挙げられていますが、そこでは世自在王仏の名前は挙げられてていません。
その他大勢に含まれているからなのか、すでに入滅されているからなのか、わかりません。
法蔵菩薩は、五劫という途方もない長い時間修行され、阿弥陀仏に成ったのです。
その間に世自在王仏が入滅していても不思議ではありません。
余談ですが、お釈迦様は悟りを開いたとき、かつての師匠(二人の仙人)に報告しようとしましたが、すでにお二方とも亡くなっていました。(その二人は仏様ではありませんが。)
2)お釈迦様は、80歳で入滅されました。
たしか、経典には、神々が探しまわったとしても、入滅した(ニルヴァーナに入った)仏をみつけることができないと説かれていました。
お釈迦様は、三界(欲界・色界・無色界)から姿を消されたのです。輪廻転生から解脱し、生きものや神々の世界から卒業されたのです。
3)法蔵菩薩が地球にいたのかどうか、わかりません。六方に無数の世界があるのだから、必ずしも地球上とは限定できないのではないでしょうか。
質問者からのお礼
ご回答ありがとうございます。
仏様の話やジャタカ物語を読むと、仏教はギリシャ神話に似ていると思うのですが、ギリシャ神話は天上の神々と地上の人間という上下の空間的広がりの世界であるのに対し、仏教の世界は四方四維上下の十方に広がり、これに過去現在未来という時の広がりもあるので、広大無辺の宇宙を舞台にした思想の世界だと感じます。
仏教を学ぼうと思ったとき、キリスト教の聖書を読むように、経典をひとつ熟読すれば仏教を理解できるのではないかと思ったのですが、経典が7000以上あると知り驚きました。1500年以上前に、多数の訳経僧がこれだけの漢訳経典を書き残したのですが、漢訳に生涯をかけた僧にとって仏教とは何だったのだろうかと考えます。私は、まず正信偈を熟読して仏教の理解を深めていきたいと思います。お忙しいところ、すぐに御回答いただきありがとうございました。