hasunoha お坊さんが必ず答えてくれるお悩み相談サイト

お坊さんに質問する
メニュー
メニューを閉じる

十善戒の教えは、守りやすい順番に並んでいるのですか?

回答数回答 2
有り難し有り難し 15

はじめまして、お忙しい中恐縮ですが、気になることを質問をさせていただきます。

私は読書ブログで本を紹介させていただいたり、本の内容を暮らしの中で活用したお話を書いています。
仏教の本は、暮らしの中で自分も相手も気持ちよく暮らせる取り組みが多く、よく紹介させていただいております。
先日取り上げた本には、十善戒について書かれた内容があり、暮らしの中でできているかを当てはめてみました(心に思っただけのことも入れて自信を持ってできる!といえるコトは1つだけですが…)

本では十善戒を、①殺生しない、②盗まない、③性において淫らな行為をしない、④嘘をつかない、⑤意味のない流行り言葉を使わない、⑥悪口をいわない、⑦二枚舌を使わない、⑧貪らない、⑨愚痴らない、怨みや妬み羨み怒りの心を持たない、⑩愚かな考えをおこさない、と紹介されていました。

実際に暮らしに当てはめてみると、「暮らしに合わせて3つに分けられるのでは?」と思えてきました。
①〜④までの教えは、最低限、「生きていく」のに守らなければならない決まり。
⑤〜⑦は、家族と仲良く暮らしたり、地域や会社でトラブルを減らす「社会で暮らす」のに欠かせないこと。
⑧〜⑩は、自分の心の中の出来事でもあるので「幸せを感じる」のに必要なこと。

ちょうど順番通りになっていたので、もしかしたら元になったお経でも「こうなっているのかな?」、まとめていてふと思えてきました。
十善戒の中で「生きていく」ための決まりは守りやすく、後半の「幸せを感じる」のに必要なことはとても難しいと感じます。

教えの元になったお経では、順番によって守りやすさはあるのでしょうか?
解説書などでは、何かしらの分け方があるのでしょうか?
専門家のお坊さまに、お時間のあるときで構いませんので教えていただきたく思います。
緊迫する悩み事ではありませんので、本当にお時間のあるときで構いません。


この問答を娑婆にも伝える
facebookTwitterLine

お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

身口意

たぶん「身口意(しんくい)の三業」の順になっているのでしょう。
①から③が身体の習慣として、悪い行いをしない。
④から⑦が言葉の習慣として、悪い行いをしない。
⑧から10が心の習慣として、悪い行いをしない。
あくまで「たぶん」ですが、仏道修行は大概この身口意の行いを調える発想ですので、たぶん間違ってはないと思います。
「悪い」というのは「悟りから遠ざかること」とか「執着を増す」くらいのニュアンスです。

{{count}}
有り難し
おきもち

曹洞宗副住職。タイ系上座部仏教短期出家(捨戒済み)。仮面系お坊さんYouT...
このお坊さんを応援する

あなたのお受け取りで

拝読させて頂きました。
私は専門の先生ではありませんのでごめんなさいね。
あなたがそのようにお受け取りなさったことは素晴らしいと私は思いました。
私はあなたがそのように心がけて生きていかれるならば仏教の実践として素晴らしいと思います。
ぜひともそのように実践なさって生きて下さいね。
あなたがそのように心がけて生きていく中で必ず心の平安が訪れて皆さんと幸せに生きていかれると思います。

もしもあなたがその戒を破ってしまうようなことがあれば、心の中に宿ったならばそのような思いや行いをなさらないようにと心がけて下さい。そしてもしも戒を破ってしまったならば素直なお気持ちでありのままに仏様に懺悔なさって下さい。そしてそのような悪しき思いや行いをなさらないようにと仏様にお誓いなさって下さい。
仏様は必ずあなたの思いをありのままにお受け止めて下さいます。

あなたがこれから日々心お健やかに生きて下さいます様にと切に仏様にお祈りさせて頂きますね。

またご専門のお坊様からのご意見をぜひお伺いなさって下さいね。

{{count}}
有り難し
おきもち

Kousyo Kuuyo Azuma
脱サラして10年が経ちました。栃木県佐野市の一向寺に勤めています。(佐野ラ...
このお坊さんを応援する

質問者からのお礼

大慈さま、一向寺さまご回答いただきありがとうございます。
大慈さまのおっしゃる「身口意」、手元の本の小さなコラムで書かれていました。
教えていただいたように、行動と発言と気持ちを整えるとあり、十善戒とは別に思えていましたが、仏教の教えは繋がっているんですね。
改めて、勉強を深めて暮らしの中で役立てたくなります。
一向寺さま、応援いただきありがとうございます。
私が自信を持って言えるのは、③性において淫らな行為をしないだけでした。
穏やかな表情を心がけていても、難しい顔をすることもあり、心の中はもっと難しくもあります。
心がけていても常にはできない。
これも当然なのかもしれません(十善戒を完璧に達成できると悟れると書いてあるお話を見かけたこともあります)。
どうしても、できていないことを自覚して、飾らず、思いこまず、仏様の前で「すみません、できていないことは今後やり直しをさせてください」と手を合わせるように心がけます。
また、疑問に思うことを質問させていただきたく思います。
こちらのhasunohaでは、深刻な悩みを相談される方を多く見かけますので、私の質問はどうぞ後回しになさってください。
私も含めて、悩まれ、苦しまれる方が救われますように…十念

「仏教全般」問答一覧

良い人・優しい人が損する理由

YouTubeのオススメに「良い人・優しい人が損する理由はこれです」みたいな動画があったので、とりあえず観てみました。その動画には「ブッダの教え」というサブタイトルが付けられていました。 優しさと思いやりが、いいように利用され苦しむ主人公の話でした。 その後、主人公が見つけた答えは、 ①「自己尊重と他者への尊重のバランス(自分自身と他人の間に健全な境界線を引く)」 ②「自分の気持ちや考えを尊重してもらえない関係は健康的ではないと理解しそのような関係とは距離を置く」 ③「支援や協力が真に価値を持つ場合にのみそれらを提供するようにする」 というものでした。 私にはとても良い話に感じましたが「我を無くす」から遠のいてるようにも見えて、この話をどこまで鵜呑みにしていいのか迷っています。 「ブッダの教え」とありますが、この動画に出てくる登場人物名や逸話をネットで検索してもそれらしいソースが見つかりませんでした。 (生きにくさを抱えた現代人向けの創作?) ここでお坊様方にお聞きしたいのは①②③は仏教的に見て、実行しても大丈夫な内容でしょうか。 またお坊様方の考えなどもお聞かせ頂けたらと思います。 よろしくお願いします。 補足です。 私は優しさ・善良さとは程遠い人間ですが、周りではよく聞く話だったので、このテーマに関心がありました。

有り難し有り難し 9
回答数回答 1

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ