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血の繋がっていない祖母が憎い

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母方の祖母のことです。
母が実は養子であり、私と祖母は血が繋がっていないということを、最近母から打ち明けられました。

母方の祖父母は外国人で、私は生まれてからずっと日本にいるので祖母と直接会話したことがありません。それでも、私たちきょうだいを経済的に支援してくれたので感謝しています。

私自身、お年寄りという存在があまり得意ではないこともあり、会う頻度もないので、祖母とも上手く距離感を作ることができずにいました。

昨年、祖父が亡くなり、祖母は日本の私たちの家に住むことになりました。

そんな中で、実は血が繋がっていないということを知り、ますます祖母との距離感がわからなくなっています(幼少時代に母に言われた「そこはお祖母ちゃんに似たんだね」という言葉も嘘だったのかと、少し傷ついたりもしたので)。

そして、祖母は認知症を患いました。
すぐに施設を利用できるわけでもなく、介護は全て母がやっています。

育ての親なので、母が祖母の面倒を見るのはおかしいことではないと思います。しかし、私の中で芽生えたのは、祖母に対する「憎しみ」でした。

「私の母を奪うな」
そう思うようになってしまったのです。
母と買い物や食事等遊びに行きたくても、それが叶わなくなってしまったのですから…

祖母を見るたびにそう思ってしまうので、それがストレスになり、私は実家を出ました。

母が私に会いたがるのでよく実家に顔を出しにいきますが、祖母のお世話をしたり、時には声を荒らげる母を見たりすると、やはり「私の母を奪うな」という気持ちがわいてきます。

挙げ句の果てには、祖母に対し、早くこの世からいなくなってほしいと思うようになってしまいました。

そんな自分が嫌で嫌で仕方ありません。
「いい人生だったと思ってもらいたい」という気持ちを持って祖母に接する母に自分の気持ちを伝えることもできず、自分の考え方を変えようと思うにも、どうしてよいかわかりません。

自分のことを嫌いになってしまいそうです。
ご助言いただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

母が親と向き合う時間を大切にされている。その気持ちを尊重して

そうですか。。。今まで会う機会もなかった人が突然に家に来たら、どう接していいのか分かりませんね。

血の繋がりがあれば、あなたの気持ちは変わっていたと思いますか。
人との繋がりに、血縁こそというものはありません。やはり関わりの深さです。
だから、血の繋がりがある祖母であったとしても、あなたはきっと 戸惑いがあったと思います。

また認知症は、本人が一番辛いもの。
思い出せない記憶に、寂しさや虚しさも生まれるでしょう。そんな親を、ひとりにはしたくないと支えておられるお母さんを、とても素晴らしい親子だと思いますよ。

あなたの、いきなりやってきた人に奪われた感はわかってあげたい。
でも、あなたも もぅ大人。

お母さんが、親と向き合う時間を大切にされている、その気持ちをどうぞ尊重してさしあげてね。
そして、祖母さまが、どんな生き方の中で、娘(あなたのお母さん)を育ててきたのか。
見えない親子の絆に、あなたの嫉妬が映りますが、あなただから、そのお母さんを支えてあげることができるんじゃないかしら。

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有り難し
おきもち

はじめまして(*^^*) 中田みえです。 教善寺 住職として、母親として...
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質問者からのお礼

お忙しい中、ご回答いただきありがとうございました。
正直、血の繋がりがあろうとなかろうと、私は祖母に対して同じ気持ちを抱いていたと思います。
自分の身勝手さと情けなさを痛感しており、何故そのような気持ちになるのかと何度も考えました。その中で行き着いたのが、私自身の幼少期が、進んで自分から母に甘えられる状態ではなかったことが多少関係しているのではないかという考えです。というのも、年子の弟が知的障害を抱えていたために、育児に悩んでいた母に対して、「私がしっかりしなければ」と早くから精神的に自立する必要を、私が感じていたからです(私の強い思い込みであるかもしれません…でも、弟のことは大好きです)。
今はきょうだい皆成人し、それぞれの道に進んでいるので、やっと母との時間が持てると思った矢先の祖母の存在、仰るとおり、それは嫉妬なのだと思います。
それぞれの壮絶な過去の体験や想いは聞いています。だからこそ受け入れたい気持ちと、それでも自分を優先したい気持ちとがせめぎ合っていて、己の未熟さを感じます。
今の私にできることは何か、探していきたいと思います。
ありがとうございました。

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