過去の傷との向き合い方
父の過去の振舞いが許せません。
先日、些細なことから父、母と口論になってしまいました。
その中で、口論の議題そのものに衝突する原因があるわけではなく、そもそも私は『父と父方の祖母の、母に対する振る舞いを許せない』ために、無用な衝突に至ってしまったのだと感じました。
坊主憎けりゃ袈裟まで憎い、です。
大したことではないかもしれませんが、
父が家事に非協力的であったことや、母に暴力を振るったこと
祖母が嫁である母に冷たく厳しくあたったこと
そのことで母と祖母が疎遠になったが、父は母より祖母をかばったこと
そしてこれらを父も祖母も忘れ、なかったことのようにしていること
ここには私という人物がいません。
母がこれらによって苦しみ、許せないと感じていることです。
母の愚痴を日々聞き続けて、私も父と祖母に対して同じように許せない気持ちが募ってきました。
母が苦しみ悲しんでいるのを見ると私も苦しく悲しいのです。
(母との問題乖離をしなければいけないとは思うのですが)
先日の口論の中で、上記のことを父につきつけてしまいました。
それに対して父は、
『過去のことを未だに引きずっているのか。今更謝ればそれで気が済むのか。過去は変えられないのだ。過去を引きずって何になる。未来のことに目を向けようと思わないのか。』
また、母は父に対して不満をなるべく言わず、私に愚痴を言うことで発散していたので、
『表ではいい顔して、裏では逆のことを思っていたのか、ショックだ』
と言いました。
父も母ももう定年退職まで10年を切りました。父は未来に向けてこれから罪滅ぼしをするつもりだったのかもしれません。
しかし、罪滅ぼしに何かをしてほしいわけではなく、詰まる所母に謝罪し、感謝してほしかったのです。
(口論の後、母自身も望んでいました)
過去の傷を未だに引きずっても楽にならないことはわかります。
しかし謝罪もなく何事もなかったように、一切を水に流せというのはあまりに身勝手な気がします。
過去の過ちに対して謝罪の言葉が欲しいというのは求めてはいけないのでしょうか。
過去の傷との向き合い方がわかりません。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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お袋のお袋
ちゅんさま
はじめまして、なごみ庵の浦上哲也と申します。
お返事が遅くなり、すみませんでした。
お父さまに対する「ゆるせない」という気持ちがあるのですね。
まずご両親の夫婦仲の問題があり、お母さまと祖母との関係性もあり、さらにお父さまが祖母をかばった。
そしてお母さまが心の傷を、娘であるちゅんさんに話されるのですね。
苦しみは、誰にも言えないでいると、自分の中で大きくなっていってしまうものです。だからちゅんさんが耳を傾けていたことは、お母さまの大きな救いになったことでしょう。
よく母親のことを「お袋」と言いますが、これは家族のグチに耳を傾け、包み込んでしまう袋のようなものだから「お袋」と呼ぶ、という説があります。変な言い回しですが、ちゅんさんはお母さんの「お袋」だったと言えると思います。
お母さまにとって、とても有り難い存在だったのではないでしょうか。
さて、お父さまのことです。
娘であるちゅんさんが何を言っても、お父さまは変わらないでしょう。
いえ、他者を変えることなど、基本的には誰にも出来ないことなのかもしれません。
ちゅんさんがお父さまに仰ったことは正論だったと思いますが、それだけにお父さまは正論を振りかざして反論してきたのでしょう。
お父さまや祖母のことよりも、私はちゅんさんのことが気になります。
お母さまの「お袋」となって、その苦しみをちゅんさんが背負ってしまっているように見えるからです。
良いカウンセラーは、自分の話を聴いてもらえるカウンセラーを持っています。ちゅんさんも、ご自身の思いを出せる場所があることが、望ましいことだと思います。
hasunohaがその一助になれれば、嬉しいことです (^_^)
また何かありましたら、どうぞご相談下さい。
★お礼、有り難うございました。
お父さまとの関係性が改善されたとあり、嬉しく思います。
お母さまとの関係性も、じっくりと良い方向に変わっていくよう、念じております。
質問者からのお礼
回答いただきありがとうございました。
お礼が大変遅くなり申し訳ありません。
「お袋」の由来を知り、家族の中における母親の存在について考えさせられました。
私は確かに、母の「お袋」だったのだと思います。
それは私にとってひとつの喜びでもあったのですが、逆にそのことで他の家族を嫌う原因になっていたのだと思います。
父との壁はほとんどなくなりました。
今一度、私と父の関係性を見直した結果、互いを尊重しあう健康な関係だと思えました。
母との関係性はこれから私の方から変わることで変えていきたいと思います。
ありがとうございました。