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私がしたこと いじめについて

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私(男性)が小学生のときにしたことについて、後悔と反省していることがあり質問させていただきました。長文ですが、率直な意見と感想をお願いします。

私が小学校6年生のときに、クラスが一緒になったAさんという女の子がいました。Aさんは男子と仲が悪く、いつも男子と言い合いになっていたように記憶しています。

そして6年生の序盤で、私もAさんを罵るようになりました。当時は、小学生の男女は仲が悪いのが普通だと思っており、ひどいことをしているとは思いませんでした。しかしすぐに、あるきっかけがあり、Aさんをののしるようなことはやめました。

後で知ったのですが、Aさんには仲の良い友達があまりいなかったようです。クラスの女子は優しい人が多く、女子からのいじめはなかったと思います。6年生の終盤になると、クラスになじめなかったのか、学校を休みがちになりました。小学校の最後にAさんと話したのは、確か席が近くになったときで、向こうから軽い雑談をしてきました。そして私は、普通に返答しました。

中学では一回だけ同じクラスになりました。男子と言い合うこともなく、落ち着いた印象でした。しかし、なじめなかったのか、学校は休みがちでした。私とのやりとりはほとんど無かったですが、席が近くになったときに、一度、親切にしてくれたことがあるのを覚えています。Aさんとの思いだせる記憶は以上です。

だらだらと長文になってしまいましたが、小学校のときに私がしたことでAさんに対して、トラウマを与えてしまったのではないかと罪悪感を感じています。言い訳のように聞こえるかもしれませんが、私はこの罪悪感とどのように向き合えば良いでしょうか。本当に申し訳ないことをしてしまったと後悔しています。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

いじめを見つけたら止めること

昔のいじめを思い出し、気にされている貴方は大変真摯に心と向き合う優しくて素晴らしい人だと拝察致します。

ただ、してしまった事が消えることはありませんから、今の貴方に出来ることは、自分でその少女に心の中で謝ることです。
そして、貴方が今後の人生でいじめをしないことを心がけてください。
そして、いじめを見つけたら、やめなよ!といじめを止める勇気を持ってください。

これからの人生でも、おそらくいじめには多く遭遇すると思います。

見て見ぬフリでスルーするのではなく、止める方向で関わってみてくださいね。恐らくそれが1番の罪滅ぼしだと思いますよ。

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仏道に入門して40年が経ちました。 死ぬまで修行を続けるのがお坊さん...
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罪に対して痛みを感じ、慙愧することが人間の証

 『涅槃経』というお経の中に、「罪に対して痛みを感じ、罪を犯したことを羞恥(しゅうち)する心が慙愧(ざんぎ)です。慙愧がなければ、人と呼ぶことはできない。誰かを傷つけることは確かに問題です。また、傷つけまいと思っていても、傷つけてしまうこともあります。しかし、そのことをどう受け止めているのか、これはもっと大きな問題です。慙愧においてはじめて人を人として敬うことが成り立つのです。慙愧の心がなければ、人間関係を生きていながらも相手を人として見ることができません。」と説かれています。(一節を抜き出してわかりやすくお伝えしました。)

 私は生まれつき足が悪く、それがきっかけで小学生時代には、悪口も言われ、いじめも受けました。(同時に、たくさんの支えにも恵まれました)その悲しみを知っているはずの私が、一方ではある同級生をからかっていた時期があったことをふっと思い出しました。子どもというのは、無邪気で可愛い部分がある一方、思ったことや見たことをそのまま言葉にすることがあるし、友達と同じことをするのが仲間の印だのように思い込んでしまい、周囲に流されてしまうことがありますね。今となっては、本当に申し訳ないことだったと反省をしています。 

 人間は、生きていく中で意図するしないに関わらず、様々な種類の罪を重ねながら生きていくことになります。そこに人間ゆえの苦しみと悲しみと懺悔が、生まれるのでしょう。だからこそ、その苦しみや悲しみや懺悔をおもいはかり、分かち合おうとする深さも生まれてくるのだと思います。そして、「そのあなたを必ず救うぞ」とこの私に届いている仏さまの智慧と慈悲に、心が向くきっかけになるのでしょう。
 
 具体的なご提案としては、あの時の彼女に当ててお手紙を書いてみてはどうでしょうか。直接届けることは出来ないですが、マコトさん自身の振り返りと新しい出発のために、後悔と反省、さらにはあの出来事から学んだことを書き記してみてください。書いた後は、大切な引き出しに収めておいたら良いでしょう。また、何かのきっかけでその手紙を読み返した時、若かりし頃の自分を振り返り、その後の成長をご自身で確認することができるでしょう。とても正直で大切な告白を届けていただき、私もいろんなことを思いだし考えるきっかけになりました。有り難うございました。

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おきもち

1971年生まれ。本願寺派布教使・源光寺第14代住職 別名「絵本のお坊さん...
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質問者からのお礼

こんな私にも丁寧に回答してくださり、とても感謝しております。この罪悪感と反省を忘れることなく、他人に優しく生きていこうと思います。ありがとうございました。

2番目に回答頂いた方もありがとうございます。いじめや悪口には敏感になりましたので、そういったものを少しでも無くせるよう精進します。

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