義実家、友人の供養はどこまでして良いのでしょうか。
初めて投稿させていただきます。
供養やお墓参りについて教えてください。
昨年結婚したのですが、入籍前の同棲期間から主人の怪我や事故が頻繁に起きていて心配です。
怪我か事故が毎月、それが半年以上続いており、主人も不安がっています。
一緒に暮らし始める前は全くありませんでした。
主人は、数年前に事故で同乗していた友人を亡くしています。
また、主人の実家はご先祖様を想う(お墓参りなど)もないようです。
ご先祖様に関しては、地域性の違いもあると思いますので
仕方ないことかと思います。
私の考えすぎかもしれませんが、亡くしてしまった友人は、幸せになる主人を恨んでいたりするのでしょうか。
気持ちの持ちようだとわかってはいるのですが、自宅で可能な範囲ででも、
私が勝手にお線香をあげたり花をあげても良いのでしょうか。
私の地元ではご先祖様を大切にするよう言われていたため、
結婚報告を兼ねてお墓参りをしましたが
主人のご先祖様にはご挨拶もしていないのが心残りです。
それも含め、私がどこまでして良いものか教えて頂きたいと思います。
宜しくお願い致します。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
前向きに手を合わせる
ひろさま
はじめまして、なごみ庵の浦上哲也と申します。
昨年ご結婚されたとのこと。まずは、おめでとうございます m(_ _)m
でも、一緒に住み始めて以降、毎月のように怪我や事故があるのでは、新婚生活の楽しさよりも心配・不安の方が大きくなってしまいますね。
私は浄土真宗の僧侶なので、その中での考え方になりますが、怪我や事故はあくまで偶然であって、ご先祖さまや亡くなった友人のせいではないと思います。
先祖も友人も、亡くなった方は尊い仏さまとなって見守って下さりこそすれ、危害を加えるようなことはありません。どうぞご安心下さい。
おそらくは生活パターンが変わったことなど、様々な要因が重なり怪我や事故に結びついているのではないでしょうか。ご主人もひろさんも充分に気をつけて過ごしていれば、そろそろ新生活にも慣れてくるころでしょうし、収まってくると思います。
供養についてですが、ご主人の先祖や亡き友人に対して、「悪いことが起きませんように」と手を合わせるのは、かえってその方々を悪霊扱いすることに繋がるのではないでしょうか。
ですので、感謝の念や哀悼の意をもって、「応援してね、見守ってね」と前向きな気持ちで手を合わせるのが良いのではないかと思います。
春になり、初夏を迎え、気持ちの良い季節になります。
休日にご主人を誘って、ご先祖や亡き友人のお墓参りに行ってみてはいかがでしょうか。
自分に向き合うことも供養
まず、あなたが周りとの関係性をとても重んじておられること。
これは人間としても大変素晴らしい感性。これぞ信心の中枢です。今後も大切にして頂きたいと思います。
あなたの不安が解消されるためにも一度二人で、もしくはお一人でお参りに行かれてみてはいかがでしょうか。
実際にあなたにとってはお墓参りも不安材料の一つになっておられるのですから。
現実の生活面での不安材料を一つ一つ消していかれればよいと思います。
正すべき関係性(人間関係 バランス 義理 社会性)の全てが修復できれば真実が見えてくるものです。
不安材料はとことんなくしましょう。
先日私も図書館で5冊本を借りました。5冊の本は同時には読めません。
オマケに今日はある冊子の原稿の締め切りなのですが今一つアイデアが湧きません。
5冊本も一冊ずつ読むほかありませんが、読まないままでは進展しません。
あなたの抱えている問題も何冊あるかはわかりませんが、ひとつずつ解決、読破、看破してまいりましょう。おそらく私は、問題はほかのことにあると思います。
おそらく問題はご主人が自分の過去や家庭や向き合うべき何かにきちんと向き合わずに、ある意味、ないがしろにしていることがあるのではないかと思います。
話したくても話せない状態、変えたくても変えられない何かがあるのではないでしょうか。
夫婦は会話が大切です。頼りあえることが大切です。
仕事をしている男性は夕食時は疲れて話になりませんので就寝前にでも尋ねてみてはいかがでしょうか。
本当は事故の事も罪悪感がぬぐえないことと思います。
うちのお寺でよければ話もお聞きします。よかったら一度二人でお越しください。ご主人も複雑なお悩みを抱えている故、あなたの前だけでは話せないのかもしれません。
御供養について
ひろ様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
まず、ご主人様のお怪我についてでございますが、亡くなられたご友人の恨みによるものだとか、あるいは先祖供養をしていないからだとかという理由は、全く関係ないとお考え頂いて構わないかと存じております。
このようなことにつきましては、これまでにも下記の問いに回答させて頂いております。他の先生方のご回答も色々と参考になるのではないかと存じます。
問い「子供が立て続けに怪我」
http://hasunoha.jp/questions/231
問い「厄年は悪い事ばかり起こるのですか?」
http://hasunoha.jp/questions/334
次に、御供養の形式ということにつきましては、下記の問いにて「荘厳」について述べさせて頂いておりますので参考にして下さいませ。
問い「生前の写真にお供え物をする事 再問」
http://hasunoha.jp/questions/445
そして、「先祖供養」につきましては、下記の問いにおいて回答させて頂いております。
問い「先祖供養とは?」
http://hasunoha.jp/questions/129
この中で下記の拙コラムについても引用させて頂いております。
コラム「追善供養・功徳回向の考え方について」 1~5
http://blog.livedoor.jp/hidetoshi1/archives/52108201.html
基本的に供養というものは、特定の対象(亡き方のみ、ご先祖様へのみ)へ向けてだけ行うというものに留まらせずに、その供養によっての功徳が、やがて一切の迷い苦しみある衆生を救わんがための悟りへと向かうために、あるいは、一切の迷い苦しみある衆生が悟り、涅槃へと向かうためにということで行うことが肝要になるのではないかと存じております。いわゆる、普回向としての「願わくは此の功徳を以て、普く一切に及ぼし、我等と衆生と、皆共に仏道を成ぜんことを。」ということでございます。
もちろん、一切衆生の中において、亡き方やご先祖様も含まれるということになる次第でございます。ですので、これからの御供養におかれましても、上記のことを少しでも念頭においてお考えを賜りまして、お勤めをして頂けましたらと存じております。
川口英俊 合掌