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過去を後悔

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過去をバラされるのではないかととても不安です。詳細はプロフィールに書かせていただきました。

もちろん過ちは二度としませんが周りの人に迷惑がかかることを考えると死にたくて仕方ありません。

私に今できることとして人の面倒がりそうなことをやり、募金もやるようにしています。

どうすれば死にたい気持ちを抑え、過去を受け止められるでしょうか?

周囲の方に恵まれ、悩み事があったら相談してと言われますがどうやっても言えません。自分の中でずっと考え、人にも言えず苦しすぎたため意を決して質問させていただきました。宜しくお願いします。


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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

過去は変えられないけれど、過ちを良い行いのきっかけに。

こんにちは。恵成と申します。
お気持ち、非常にわかります。
私も過去に多くの方を傷つけてしまったことがあり、いまでもそのことで苛まれることがあります。

お釈迦様の教えの根幹に「縁起」があります。
非常に深遠な教えですが、構造はシンプルで「原因によって結果が生じる」というもの。

この場合、みにさんは「過去の行い(A)」によって、「現在に至る悩み(B)」を生じさせています。
そして、必ずBは新たな原因となり、CやDといった結果を生み出します。

大切なのは、現在(B)を、悪い結果(C)ではなく良い結果(D)にするために、今、行動することです。
例えば、大切な人に知られたくない過去を、自ら打ち明ける。
互いに信頼しているならば、分かり合う(D)という良い結果を生むでしょう。
もし仮に分かり合えなくて関係が壊れても、ひとまずBに苛まれることはありません。
ずっと隠し通す、嘘をつき続けるという方法もありますが、一生Bに苛まれることとなります。
しかも、万が一他人の口から発覚してしまえば、関係が壊れる上にAとBの悩みがより深い傷となる「C」という最悪の結果となる恐れもあります。

以上は例ですが、もっと他の選択もあるでしょう。
しかし、ひとえに大切なのは、「結果は全てあなたの行動によって変えられる」ということです。
仏教が「良い行いをしなさい」というのは、何も宗教的、道徳的な意味ではありません。
シンプルに、この縁起の法則に則っているのです。
「よい原因を作れば良い結果になる」
もちろん、良い結果も悪い結果もすぐに出るわけではないですし、逆に即座に現れる場合もあります。

そして、悪い原因であっても、後に自分が良い行いをするきっかけになれば、それすら良い原因することができるのです。
過去は変えられませんが、過去の過ちを良い方向にを活かすことはできるのです。

今、自分が最善だと思う行動を冷静に見つめて、行動することが、すでに変えることのできない「過去」という原因を「よい結果」にする唯一の方法なのです。

勇気はいりますが、良い行動は必ず積み重なります。
これからの行動一つ一つに心を込めていれば、きっと良い結果が出ることでしょう。

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有り難し
おきもち

質問者からのお礼

丁寧なご回答ありがとうございます。
聞いていただき
とても心が落ち着きました。
結果は私の行動によって変えられる
過去の過ちをいい方向に生かす
という言葉を忘れず
日々を過ごしていきたいと思います。
本当にありがとうございました。

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