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母に対する拒絶と自身への嫌悪

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有り難し有り難し 39

こんにちは。東京に住む高校生です。今回私と母との関係についてお伺いしてみたく、登録しました。
 
母は仕事だいすきな人でした。私は祖母の家へ預けられ、母はほとんど帰宅しなかったので、私はいつも寂しい思いをしていました。しかし私は彼女のことが衝突があっても大好きでした。
 
しかし今は違います。母のことが好きだとは到底言えません。顔を見るだけで涙が出てきて、なぜ私の家庭だけ、と母を恨む気持ちもあります。そして困るのは、なにをきっかけにここまで関係が悪化したのか分からないのです。
 
私はこれまで幼い頃から私を放ったらかして愛情を注がなかった母が悪いと信じ切っていました。しかし先日幼い頃の旅行へ行った際の写真を偶然見つけて、昔の母との良好な関係性を思いだしました。幼い頃家族みんなそろうのは旅行に行くときだけと言っていいほど両親は忙しかったので、旅行の記憶は美化されたものではあります。しかし今まで感じられなかった母からの愛やそれが上手くいっていた時のことを思い出して、衝撃を受けました。
 
もしかして私が悪いのでは?関係悪化のきっかけなどなく私の身勝手だったのではないか?と頭に大きな石をぶつけられたような気持ちです。
 
きっかけを探るために小学校高学年の頃の日記を見返してみると、さんざん苦しめて傷つけたのに親などと言わないでほしい、明日目が覚めなければいい、死にたいというようなことが綴られていました。しかし感情に任せて書いたものが多く、きっかけと言えるような具体的な出来事は書かれていませんでした。
 
小学校高学年であったので、ただの反抗期だったのではないか。今は感謝しだいすきな父親や祖母に対しての不満も日記に書かれていたので反抗期であったことはたしかです。しかし反抗期が終わった今、母親にだけは恨みや憎しみが止まりません。今までずっと母とのことで悩んできました。それが苦しくてたまりませんでした。なのに、それが全て自分のせいだったのかもしれないと思い始め、もうどうして良いかわかりません。私はなんて卑劣な人間なのかと自分でも驚いています。
 
なぜこんなにも実の母を拒絶してしまうのか?私はこの先どうしていけばいいのでしょうか。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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ワガママ言わず、ずっと我慢してきた。心の叫びなのじゃない?

周りの色んな人に大切にされて育ってきたのね。
それが、複雑な家庭環境かどうかは、私には何ともわからないけれど。

大きなきっかけというよりは、いろんな想いや記憶が整理されて、遅れてやってきた寂しさや甘えなのではないかしら。愛してほしいって。

本当は、ずっとそばにいてほしかった。
写真にある記憶を、ちゃんと覚えていたかった。お母さんとの思い出をもっと、重ねたかった。

そんな入り混じった感情が溢れて、ぶつけたくなっているのではないかしら。

高校生。まだまだ子ども。
親に甘えたいよ。
ワガママ言わず、ずっと我慢してきたのではないですか。

あなたの心からの叫びなのじゃないですか。
素直なことよ。

お母さんと、ゆっくり話が出来ればいいね。
今からだって、親子を確かめて合っていけばいいのだから。

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有り難し
おきもち

はじめまして(*^^*) 中田みえです。 教善寺 住職として、母親として...
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自分を責めるのはストップ

こもれび 様 相談ありがとうございます。

母親が嫌い、それは私が悪い。それにショックを受けて混乱されている様子ですね。まずは、深呼吸。落ち着いてリラックスしましょう。
まずは自分を責めるのはストップ。
こもれびさんが、母親が嫌い、拒絶してしまう、きっかけもわからず、自分が悪いかもと責めてしまうのは、あなたが悪いわけではあません。こもれびさんに責任は無いのです。
幼い頃から成長する段階で、子供は親または養育者の愛情を求めます。その愛情が安心・安全基地として育まれれば、子供はのびのびと成長します。しかしその愛情が不安定だと、愛情を求めて不安になったり、逆に信頼できないと思うように育ってしまうと、親との関係を回避したりします。
何かしらの切っ掛けが無くても、不安や回避の行動が身についていきますので、おそらくこもれびさんも段々回避の行動をとるようになったのでしょう。
これは、こもれびさんが悪いのではなく、脳の本能的反応です。自分の身を護るために、不安や信頼できないことを脳が回避しているためです。無意識的になっている状態かもしれません。
だからと言って、御両親、とくにお母様を責めてはいけません。お母様も子育ての方法を習ったことは無いのですから。まして相談内容からすると、生活の為に一生懸命働いていたご様子がうかがえますので。
では、どうすればいいのかと言うと、こもれびさんは、まず自分に愛情を向けて、自分を癒してください。自分に思いやりを向けてください。これは自分を甘やかして怠惰に生きることではありません。自分に愛情と思いやりをむけて、丁寧に生活しながら、自分に寛容であり、強く、責任を持って生きることです。そしてさらにリラックスや癒しを自分に向けながら愛情を溢れるようにして、段々とそれを拡げるようにしていけば、お母様とのことも回避から変化が生まれてくるでしょう。
心を落ち着ける、マインドフルネスや瞑想やヨガなど、その他自分に思いやりを受ける方法を見つけて取り組むと良い効果が現れますし、信頼できる親友などに相談してみるのも一つの方法です。何か取り組んでみてください。きっと家族との関係性が良い方向へ変わると思います。

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有り難し
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お寺の法務(法事などのご先祖の供養)と 唱題行・写経・法話・カウンセリン...
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質問者からのお礼

年末年始のお忙しい中での回答、本当にありがとうございます。自身への嫌悪と戸惑いで目の前が真っ暗になったようでしたが、お二人の暖かいお言葉に救われたような気分です。本当にありがとうございました。

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