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輪廻から解脱する事と消滅する事の違いは?

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精神病を長年患っており死ぬ事ばかり考えています。病苦も有ってか嫌な事に対して敏感で過剰反応します。特に人間の醜い所を見聞きするのがウンザリです。早く解放されたいです。

方法は死ぬ事でも良いのですが、輪廻してしまっては苦しみの繰り返しになるので輪廻から解脱したいです。この事は消滅する事と同じなのでしょうか?

私は仏様になって誰かを救いたいという気持ちよりも、早く苦しみから逃れたいという気持ちから消滅したいと考えています。

精神科医には「肉体があるから消滅は出来ない」と言われました。死ねば消滅するのでしょうか?どうしたら消滅出来るのでしょうか?
痛いのも苦しいのも醜いのも…全て嫌です。完全消滅して、1秒でも早く全てから解放されたいです。

上座仏教やチベット密教の記事を読むと「輪廻から解脱=消滅」と捉えられるような記述がありました。
輪廻から解脱する事と消滅する事の違いは何でしょうか?

どうしたら輪廻から解脱(消滅)する事が出来るのでしょうか?
1秒でも早く人間を辞めたいです。なるべく簡単な方法を探しています。

助けてください。これ以上、人間の醜さに触れたくありません。
早く死にたい、消滅したい、輪廻から解脱したい。

2021年7月23日 23:40

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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

輪廻からの解脱

消滅したいですさま

輪廻の迷苦を厭い、逃れたいという心を「出離心」と申しまして、仏道へのまさに入り口の志となります。

そして、次に、この迷苦は、何も自分だけではなくて、大なり小なり他の皆も同じであることを悲しみ、憐れむことで、「慈悲心」を起こして、自分だけではなく、他の皆もこの迷苦から逃れることができるようになる法、仏法を求め、そして、悟りを得たいという強い志、「菩提心」を発心することが大切となって参ります。

輪廻からの解脱は下記の表における、煩悩障を無くした存在である、阿羅漢、十地における八地以上の菩薩において可能となります。

https://ameblo.jp/sunyahide/image-12688198158-14976612608.html

「煩悩障を断滅した聖者は、なぜ輪廻しなくなるのか」
https://blog.goo.ne.jp/hidetoshi-k/e/54134b03ce1765761e934681fe75a1d6

ただ、阿羅漢、十地における八地以上の菩薩が輪廻から解脱し、迷い苦しむ存在とはならなくても、まだ悟りには至っておらず、もちろん、(輪廻を司ってきた微細な意識は)消滅することもありません。最終的には、煩悩障の次に、もうひとつ邪魔となっている所知障を断滅することが求められるところとなります。

私たち凡夫が迷い苦しむことになっている最大の原因は、無知・無明、表では、真実執着、倶生の諦執と書いてあるものとなっています。

仏陀の認識から凡夫の認識のあり方を逆算していくことで、何が問題となっているのかを明確に炙り出すことができるものとなります。

是非、仏教を学び進めて頂けましたら有り難いことでございます。

川口英俊 合掌

2021年7月24日 6:53
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Eishun Kawaguchi
最新の仏教論考はこちらでご覧頂くことができますが、公開、非公開は随時に判断...
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体と心

は本当は別のものです。体が動けなくなると死にます。が、心はそんな体が嫌で逃げだします。また何かにしがみついて生まれます。つまり輪廻します。
 心を滅することができるのは、悟った人だけです。何の執着もなくなると、残った体が動かなくなると、心は生まれ変わらず、消滅します。涅槃です。
アルボムッレ・スマナサーラ『死後はどうなるの?』(角川文庫)が分かりやすいです。
 修行して執着をなくすと、=悟りです。修行法は、釈尊のやり方では、ヴィパッサナー(観)瞑想です。これもスマナサーラ長老の実践説明が、YouTubeや本でいっぱい出ています。他にも説明が不明確なものがいろいろありますが、スマナサーラ長老のものが安心です。

2021年7月24日 8:53
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有り難し
おきもち

初期仏教というか仏教本来の教えを学びつつ、その在家信者のあり方から見た日本...
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質問者からのお礼

藤本晃様、川口英俊様、さっそくの回答ありがとうございます。

藤本様、「ヴィパッサナー(観)瞑想」をご紹介いただきありがとうございます。一度確認してみます。

川口様、表とブログ確認しましたが、私の知識では理解が難しいので勉強が必要のようです。チベット密教は興味があります。

お二方とも、お忙しい中ありがとうございました。

「輪廻転生」問答一覧

解脱する方法は確立されていますか?

私には、「もう二度と人に生まれたくない」という、漠然とした、でも強烈な願望があります。 生まれ変わった自分は今の自分とは関係のない赤の他人であり、そんなことを気にする必要はない、なぜそのような悲しいことを考えるのか、もっと楽しく生きなさい なんてことを言われたりするのですが、むしろなぜ他のみんなはそう考えないのだろうと思うくらい 私にとっては本当に強く願っていることが「もう絶対に、絶対に生まれてこないこと」です。 仏教には輪廻転生の考え方があり、その輪から外れる方法が解脱だと聞き齧りました。 まだ仏教について何も知らない人間の質問で大変恐縮なのですが、 つまり解脱することができれば、もう命として何かに宿ることは二度とないのでしょうか。 私にはそれがとても魅力的なことに感じます。そこで、解脱の方法とは、こうである、と言うものが確立されているのであれば教えていただきたいです。 でもきっと、そんな簡単な、うまい話はないのだろうとも思いますし、この質問自体どこかズレているのかもしれません。 もし回答できるものではないのだとしたら、自己研鑽として、仏教について学びたいとも考えておりますので、何も知らない人間がまず手始めになにをすべきかを教えていただけますと幸いです。 このような場を設けていただいていること、質問のご縁をいただけたことに感謝致します。

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神通力

 前回「釈尊の悟りは神通力を得た結果?」を投稿しましたが、当たりのようです。  駒沢大学学長を歴任された水野弘元先生の著書「釈尊の生涯」の「成道と三明六通」には「(前略) そして濾尽智通以外の五神通は、必ずしも仏教者だけでなく他の宗教家や鬼神狐狸の類に至るまでも、浅深の差はあっても、これも得ることが出来るとせられる」と書かれています。  三明六通の「六通」とは先ほどにに記述の「五神通」とあるように、「六神通」と考えることが出来ますので、「神通力」を得たと考えて差し支えないと思います。  古代インド社会では「輪廻転生」は常識であったそうですが、当時のインド宗教者は、互いに神通力を競い合ったと考えられます。  三明の最初の一明は「過去に関するすぐれた智慧の宿命通(宿命明)」となっていますから、釈尊だけでなく、それ以前の宗教者にもそこに到達して、「輪廻転生」が世間に広まったと考えられます。  余談ですが、阿含宗を創設した桐山靖雄師は、著書「輪廻する葦」のなかで、成仏法と称して、神通力を修練することを勧めたようです。私は読んでいませんので想像ですが、論理の「阿含経」ではなく実践法の「雑阿含経」を研究していたようです。

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輪廻転生の考え方について

質問が2つあります ①仏教では輪廻転生と言う考え方で生まれ変わると言われていますが 人口の増減についてはどう考えているのでしょうか? 今の日本の人口は1億人を超えていますが 奈良時代 大宝律令ができたころは310万人~320万人ほどだったようです。 日本史の教科書では 昭和初期の満州事変が始まった頃のことを 日本は中国人4億5千万人を敵に回すことになった と書かれていますが 今は中国の人口は軽く10億人を超えています 同じ国籍だけに輪廻転生するとは限らない 世界規模で考えるべきとしても 現在世界の人口は70億人程度いるようですが 1世紀に前に比べても数倍になっています もっと言うなら 数万年前の ~~原人 とかいたころはどうなのか? とか いろいろ説明がつかないことばかりです。 昔の 江原啓之さんが出てくるような心霊番組はテレビでやらなくなりましたが (便乗した霊感商法 悪徳商法がはびこるようになるとか、輪廻転生を信じた人が人生をやり直すために自殺するケースが出たなどの理由で弁護士などがテレビ局に抗議したそうですが) 当時の番組では江原さんは輪廻転生を言っていて 「あなたの前世は~」と言う話になると 全て人間であり、他の動物だったケースは見たことがありません。 しかし 全ての人間が また人間に輪廻転生をするとすると 個体数の関係で辻褄が合わないことになります。 これは仏教ではどう考えているのでしょうか? ②私は亡くなったら全て「無」に帰す 霊魂も輪廻転生もないインチキだ と言う考え方は好きではありません。 それは 大切な肉親を亡くし時点で「永遠の絶縁」を意味するからです。 死ぬことは怖いとは思いませんが、肉親と未来永劫絶縁になると想像するほうが怖いです。 霊魂や輪廻転生を完全否定する宗教家の方もいるようですが、肉親を亡くしたら情なんて捨てろ と考えているのでしょうか?

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誕生の仕組み

 輪廻転生が真実であるとすれば誕生の考え方が大きく変わります。  まず結論から言いますと、「心は自分自身であり、親から貰ったものではない」と言うことです。 即ち自分の生老病死は自己責任であるということです。  ことわざからはじめますと、  「身体髪膚これみな父母より賜う。あえて損傷せざるは孝の始めなり」  これは身体だけであり、心は別ということになります。  「子は授かりもの」   もし心も親譲りであれば我が子であって、授かるとは言わないでしょう。  「とんびが鷹を産む」  親子の気質は別物であるという事でしょう。  「愚兄賢弟」  もし親譲りであれば、兄弟でも性格が違うとは、遺伝子的には考えられません。 原則的には類を以って集まるはずですから、性格が似ていることは多々あります。  臨死体験者(新堂のぶ子氏)の言葉(講演会にて)  「親が子を生むのではなく、子が親を選択する。」  ある宗教学者はネットで「龍樹と輪廻転生」と題し   「ブッダは、『大縁経』で、意識が母胎に流れ込むことによって、そして、そこで身心(名称と形態)が増大することによって、この世に転生するありさまを説明した。」と述べています。  「意識」は心と同一と考えてよいと思います。   以上が結論の根拠です。

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温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ