お参り作法【浄土真宗 大谷派】
とても細かい内容になるのですが、気になった上に、なかなか答えが見つからなかったので質問させていただきたいです。
浄土真宗 大谷派の作法についてです。
《1》
仏壇、お寺、お墓などでの「南無阿弥陀仏」の回数は決まっていますでしょうか?大切なのは回数ではなく心だ、といったことを聞いたこともありますが、実際にお参りする際に、何度くらいにすればいいのか迷ってしまい、教えていただけましたら助かります。ちなみに現状は「南無阿弥陀仏(ナムアミダブツ)、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏」と3回にしております。
《2》
お寺のお参りの作法についてなのですが、行き帰りに山門で一礼するのは、
【山門前と、山門を出てから】【本堂に向かい一礼】【手は合わせない】で合っていますでしょうか?
《3》
いろんな場面で礼をする際、なぜか目を閉じるクセがあるのですが、開けていても閉じていてもどちらでもかまわないのでしょうか?
また、手を合わせる際には、どうでしょうか?お世話になっているお寺さんに、仏壇に手を合わせる際は目は閉じないと教えていただいたことがあるのですが、お寺やお墓などで手を合わせる際も同じく目は閉じないものでしょうか?
《4》
お寺などでお参りする際の念珠を出すタイミングを教えてほしいです。最初は手にしておらず、お寺ではお賽銭前に一礼する直前、お墓では手を合わせる直前に持ち、どちらも合掌を解いたらしまっているのですが、大丈夫でしょうか?
非常に細かく申し訳ございません。一度気になったらモヤモヤしてしまいまして…
お坊さんからの回答 2件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
考え出すと難しいですね・・・一例として回答します
ご相談拝読しました。私の分かる範囲、考え得る範囲で回答させていただきます。
いきなり蛇足ですが【真宗大谷派】が正式な宗派名です。【浄土真宗】を宗旨とする各宗派で宗派名に【浄土】を冠するのは真宗十派では【浄土真宗本願寺派】さんだけです。なんででしょうね??
さて、本題の回答は以下のとおりです。
《1》について
親鸞聖人は称名念仏の数について定めておられません。本願のお心から、たった一回の念仏でも救いに預かると味わっておられます。【大事なのは心】というのはおそらく教学的には【信の一念】という問題になるのでしょうが、これは簡単に言えば「念仏申すという行為」よりも「念仏申そうという心が起こること」が大事であるというようなことです。ですからご自身がしっくりくる回数でよろしいかと。私も大体三回です。
《2》について
お参り時の礼拝の作法についてですが、礼拝の対象は真宗では阿弥陀仏です。仏教における礼拝の作法は五体投地や長跪(ひざまづく)合掌などありますが、真宗ではただ手を合わせ頭を下げるのが礼拝の仕方です。これを用いるのは阿弥陀仏に対してのみが基本ですから、山門や堂宇の出入りの際に合掌する必要はありません。山門や堂宇の出入りの際の「(手を合わせずに)頭礼」は「教えを聞く場」への敬意からするものでしょうから、出入りの際にこれをします。本堂の出入りは本尊に向かって、山門の出入りは本堂に向かって頭礼が基本かもしれませんが、私は山門の出入りであえて本堂に向かって向き直したりはしていません。山門に沿って自然にでも向きはいいのではないでしょうか。
また、本堂の外であっても本堂内の阿弥陀仏の前を横切る際にもやはり合掌礼拝をすると教わっています。
《3》について
私は恩徳讃の時に目を閉じるのがクセです。人によってクセはありますね。目は閉じても閉じなくてもどちらでもよろしいかと個人的には思います。
《4》について
数珠は仏教徒が仏・菩薩を礼拝するのに通俗として用いるものですから、本堂でもお墓でも法要(勤行)の間は手にかけておいてはいかがかと。浄土真宗で法要は仏徳讃嘆であり礼拝の心を表すものですからね。
法要時以外ではおっしゃる通り礼拝の際に用い、礼拝が終わったらしまってよろしいかと思います。
補足ですが…
真宗大谷派は
合掌したまま頭は下げないんです。
ですから
お念仏を称えたまま
頭礼はしません。
お念仏を称え終えて
合掌を解いてから頭を下げます。
個人的には好きじゃない作法ですが…。
阿弥陀如来がいらっしゃる場(本堂や仏間)に
入る時と出る時には頭礼します。
本堂の前を横切る時も
合掌お念仏・頭礼します。
私もお念仏は3回称えます。
仏法僧の三帰依を意識しています。
眼は開けてお念仏称えて
頭礼の時は眼をつむります。
お念珠は
お念仏を称える時に取り出します。
質問者からのお礼
教えてくださり、有難うございます。
気になっても、なかなかこういったことをお尋ねできる機会がないので、大変有り難いです。
とても細かいことにも関わらず、気持ちに寄り添ってお答えいただき、感謝しております。