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執着と悲しい気持ちの乗り越え方について

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前回、元彼への執着について相談をさせていただきました。悲しみや執着がまだある為、どう乗り越えていけばいいのか悩んでいます。こんな相談で申し訳ありませんが、お読みいだだけたら嬉しいのです。
思い出すたびに、心の中で彼とお母様の幸せを祈ったり感謝の気持ちを伝えてから、頭を切り替えるようにしていますが、自分自身無理をしているのか時々泣いてしまいます。泣いている時は、本当に悲しくて悲しくて仕方がないのですが色々な気持ちが入り混じり何が悲しいのかも分からないままです。同時に何に執着してるのかもわからなくなってきました。最近では乗り越える事が出来るのかな、と心配です。

2022年1月25日 20:01

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お坊さんからの回答 1件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

自然も人も私心を超えた人の元に宿る。彼を所有せずに愛する🌲

この世の道理は結婚したからといって相手が自分にモノになるわけではない。そこを良く見極める。結婚をした人たちをご覧ください。ケンカしたり、子育てに気持ちが向かって恋愛時代の関りとはバランスも変わる。みな結婚生活に問題を抱え、先立たれて苦しい人もいれば、後悔している人も多いです。山や海や人は所有してはならない。
大切なのは最高最上の関わり。思い出も最上のままに。私的に損ねあわないような「心の道」を逝かせることです。過去の恋愛にも供養の精神が大事です。供養とは死んだ人にポクポクすることではない。亡き人も生きている人もお互い人間同士、最高のものをお供え、養い・シェア、布施、もてなし、心を通わせあい「わたくし」しないことです。結婚・恋愛した人に対しても相手をわたくししたらそれは愛じゃない。結婚していない相手でもその人に対して「自分の思い通りに…」と思うことは愛なようで愛ではない。それは芸能人・アイドル・アーティスト・作品の「尊厳」に対しても同じ。人も物も大自然も自分のものにならない!し…してはいけないのです。繊細な心理ですが、過去の恋愛に執着してしまう心はそういう気持ちが生じてしまっている。だから最高の浄化・供養精神にも通じるように自分のその人に対する気持ちも私的な気持ちをも最上最高のところへと菩提心で善導するのです。菩提心とはこの上ない心を目指すことです。悟りや涅槃のこころは恋愛の古傷すら浄化され無縁になります。どうすればそうなるのか。前述のように、まず「私の中で🌲⛰彼🌊🌼をわたくししたい」という気持ちを正直に認める。そして、彼の実際の現実ではない幻影を見ていることに目を向ける。「それ」は彼のリアルタイムの現実の動きではない。彼との記憶、メモリー、心の中に今あらわれてくる心象作用であるはずです。「そっち」にあなたは恋しているのです。それが執着の正体。彼は今、ここにはいません。現実では違う動きをしている。
ですが短期間でもあなたは彼を支えた。彼をサポートした。育てた。互いに育んだ。互いに良いことをシェア・供養・分かち合い、時を共に過ごした。それも現実事実。実際の出来事。それを今「失ったと誤解している」。だから寂しさが生ずるのです。短い期間であってもお互いが植物であるなら互いに育てあったと感じてください。今のお互いの存在は、そのおかげ様という汚してはならない尊厳なのです。

2022年1月26日 7:51
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有り難し
おきもち

質問者からのお礼

丹下 覚元様
この度は、ご縁をいただきありがとうございました。少しずつかもしれませんが、執着を手放すように進めていきます。
丹下様の仰る通り、彼を「わたくし」してはいけないですね。お互いを思いやる気持ちが、いつの間にか「わたくし」していました。求めることの方が多くなり、だんだんお互いを思いやれなくなるのではだめですね。相手あってこその関係ですから。
そして、私の心にいるのは実在する彼ではありません。ここに執着があったのですね。既にお互い違う道を進んでいます。
お互いを支え合い、大切な時間を過ごしました。「そしてお互いを植物のように育て合った」…そういった発想は今までありませんでした。新しい視点です。
もう一つ「今のお互いの存在は、そのおかげ様という汚してはならない尊厳なのです。」この言葉、大切にしたいです。今はもう離れてしまったのが現実、でもお互いが育て合ったのも事実、それを経て今がある。執着を手放してもおかげ様と感謝の気持ちはずっと忘れずにいたいです。
今回のご回答、本当にありがとうございました。前に進みます。

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