忍耐はどこまで続くのか回答受付中
以前にも相談させていただきました。
夫は病気をしてから自宅療養が続いています。
何度も話をしたせいか、自分勝手な発言や行動などは減ってきた気がします。
私は今年の春からパートを始めて会社の方々にもよくしていただき仕事に充実感を感じています。
そんな中でまた最近、夫の目に異常が見つかりまた手術となりました。
命に関わる事ではないですが自宅で安静にしております。
私はパートに家事に子どもの世話をまた一人で背負うことになりました。
夫は手術したとはいえ体は動くので、家の中で出来ることはやってほしいと都度話しているのですが、何かしら言い訳をつけたり、逆に「俺がダメなんだよな」と言い出す始末です。
私もストレスや疲れが出ているのか、今年に入ってからコロナ、インフルエンザ、風邪などで今年に入ってから4回ほど寝込んでいます。
このままだと私の方がいつか入院してしまうのでは?と思えてきます。
夫には自分の事は自分でやるように都度伝えています。私は仕事も体調不良での休みが多くなり、ストレスがたまり気力も弱っていくと言いますか。
正直、どこまで耐えていけば良いのだろうと考えてしまう日々です。
明けない夜はない、とよく聞きますが夜明けが見えない場合はどのような気持ちで待てば良いのでしょうか。
お坊さんからの回答 3件
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
夜明けは毎日ある(心は無常)
「明けない夜はない」という言葉は真理ですが、その言葉を数か月や数年単位の長い時間でだけ語るのは、もったいないのです。
夜明けは毎日あるのです。
鎌倉時代の法然上人は、「1人の1日のうちに8億4千の念がある」と言われました。
念とは、心の時間の最小単位と思ってください。
私達の心を映画(動画)に喩えるなら、24時間の動画は、実は8億4千コマの場面(画像)からできている。
それくらい、心の変化速度は早いのです。
念(心の場面)は、瞬間瞬間に浮かんでは消えて変化している。
だから、瞬間ごとに新しい心であり、瞬間ごとに新しい自分に生まれ変わっているのです。
お坊さんはお葬式に関わる仕事です。
悲しいお葬式においても、遺族達は、休憩時間に冗談や思い出話に花を咲かせて笑っています。
これが素晴らしいのです。
お葬式の休憩時間のような「瞬間的な隙間」にも、心(念)にリフレッシュタイムを作れる。
雲は月を隠せても月を壊せない。
雲が月を通り過ぎて、静かな月光が顔を出す瞬間、それは、実は「忍耐」の8億4千コマの中にも頻繁に出てくるのです。
毎日のほとんどは、ただ筋肉・手足を曲げ伸ばすだけで行える単純作業であり、単純作業の隙間には、心を自由に遊ばせられる余白があります。
例えば食器を洗いながら好きな歌を口ずさむなら、キッチンがカラオケになる。
そのときの「念」は忍耐の場面ではなく楽しいテーマソングの「念」になります。
ぜひ、「心は無常である」(瞬間ごとに新しい念)を意識してみてくださいね。
自身のケアをお願いいたします
ご相談ありがとうございます。
前回のご相談も拝見したうえで、今回のご相談も読ませていただきました。旦那様の我が儘、というか「甘え」に辟易なさっているご様子と拝察します。
ゆう様の私生活が心配です。とくに睡眠時間は十分に摂られていますか?人は夜が更けてくるとともに、どうしてもセンチメンタルな感情が沸き起こってくるもの。ただでさえ悩み事に塗れている日常なのですから、しっかりと脳を休ませることは必須です。
積極的に前向きになろうとしても、現実の重さのほうが何倍も強烈で、どうしても元の感情に引き戻されてしまう…その繰り返しかもしれません。もし無理を重ねて体調を崩すようなことがあれば、旦那様も事の重大さに気づかれるのではないでしょうか。
「明けない夜はない」のは確かですが、払暁を待つ夜ほど長く感じられるものはありません。うとうとしているうちに、いつしか朝だった…このような心持ちのほうが、自然と翌朝を迎えられるでしょう。
抱えすぎる前に、抱えない選択と決断を。どうか何よりもお身体を大切に。合掌。
あなたがダウンされないように
釈尊は「忍耐・堪忍は最上の苦行である」と語っていますが、それもわれわれ一般人には限度があります。
あなたはこれまで人並み以上に耐え忍び、健闘されたと思われます。
ただし、御主人の気持ちがまったくわからないわけでもありません。
もともとは乱れた生活習慣が病気の原因ということですが、どうして自分だけがこんな目に遭わなければならないんだと、自分が置かれた境遇を恨んでいることでしょう。
あなたが何度も話したことで、自分勝手な発言や行動は減ったということですが、本人が病気に打ち勝つ気持ちにならないと、事態の改善は難しいかもしれません。
それではどうしたらよいか。
一番まずいのは、一家の柱を今現在務めているあなたがダウンしてしまうことです。
無理をせず、できるだけ体を休め、ギリギリまで手を抜いてください。
「もうこれ以上は無理」と言って、家事を投げ出して構いません。
ストレスを吐き出す場所を見つけてください(ハスノハに投稿されるのも結構です)。
ご主人には頑張るあなたに甘えている部分も多分にあるかと思われます。
あなたの大変さを自覚して、立ち直りの時期が早まるかもしれません。
いずれにしろ、御主人の怠惰や無気力は、病気による一時的なものだと思われます。
その一時がどれだけの期間になるかはわかりませんが、あなたがほどほどの忍耐で乗り切ることを願っています。