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自殺を考えている友達について

回答数回答 3
有り難し有り難し 19

初めまして。

私の同級生で、自殺を考えている人がいます。

今は県外に単身赴任をしているので、会う事はほとんどありませんが、
半年ほど前から、
「疲れた」
「死にたい」
と、メールをしてくるようになりました。
何故死にたいのか聞くと、
今の仕事にやりがいが持てない事、
いつまで続くか分からない単身赴任の不安と言います。
彼は、上場企業でバリバリ働いていた人なのですが、家族との時間を大切にしたいと仕事を辞めて転職しています。
もちろん給料もガクンと下がったようです。
仕事を辞めて、家族の元に戻るように勧めてみましたが、職を失う不安、無給になる不安で仕事も辞められない状況です。

自分が死ねば保険金が入ると言います。

家族のために・・・と考えるのも辛くなっているようです。

アドバイスをしても、どうせお前には分からないと言われるだけ。

それでも私にメールをしてくるという事は、私に助けを求めているのだと思います。

本気で自殺を考えているわけでは無いと思います。
ただ、もうどうしようもない状況なのだと思います。
私はどのように彼に声をかければ良いのでしょうか。

正直、友達の辛さを背負って自分も辛い状況です。

よろしくお願いします。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

あなた以外の第三者の介入を

解決策が見つかれば人間、前に進めます。
私自身も長年解決しなかった問題がある方が間に入って下さって縛られていた縄をほどいてくれた経験があります。
彼に向けて愛のつもりで申し上げれば、質問者であるあなたに愚痴をこぼしても問題の解決にはなりませんから、問題を解決する方法をみんなで考えましょうということから始まると思います。では、まずあなたの抱えておられる具体的な問題は何でしょうか?…と。
苦しい苦しい、ではなく❝何が❞苦しいのか?問題を具体化して頂くのが一番かと思います。
ウチのお寺でよければ是非お連れ頂きたいです。
遠いと感じられるようであれば、お近くのお寺さんや信頼できる第三者に頼ると良いと思います。
あなたには心情を話せる訳ですから、あなたにある程度行動をしてもらえれば喜ぶと思います。
ひょっとするとただ受け止めて、心配してほしいだけなのかもしれませんし、本当に死のうと思っているのかもしれません。
人は倒れそうな時でも、誰かの力によって支えられます。
進むべき方向を自死から生きる方向へ向けて差し上げましょう。
ですが、彼には家族がおられる。
そんな中であなたに相談する、というところ焦点を当てますと、彼は家族にその問題が話せないのでしょうか? 彼の家族とあなたが近しい関係であるのならば、彼の奥様や、ご両親にお話しをしてよいかどうか? とだけ質問をして見てください。その時の彼の反応によって問題解決のための❝何か❞手がかりがあるかもしれません。あなたと彼だけでは別の意味で危険な関係になりかねません。闇化される問題は感情的にならず冷静に明るみに出すべきです。

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有り難し
おきもち

お悩み相談08020659278
今月の法話 文殊の剣 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞(本文より) 「大丈夫、慧の剣を取る。」 大いなる菩薩や老師は智慧の剣を取って、人の迷いの見解を断ち切り真実の姿をみせてくださいます。 智慧の剣とは人間の自我、我見の無いこころからなる、無垢で清らかなる「事実の様子」「本来の様相」を見極める力ともいえましょう。 それこそが智慧の剣なのです。 文殊とは自己を鎮め得た者の姿。 人間の内なる思慮分別の猛獣を修め得て、その上に鎮座する姿。 事実を事実のとおりに見るということは、余分なものがないということです。 そこに現れる余分な見解というものを断ち切った姿。 そもそも、もともと一切の事象、事実というものには余分なものはありません。 とは言えども、それでも人は人の習癖・習慣的に物事に思いをつけたす。 いまや「写真で一言」という要らぬ添え物をするバラエティ文化もあるぐらいですから、ものを本当にそのままに受け取るということをしない。 文殊様の持つ剣、智慧の剣というものは、そういう人間の考えを断ち切る働きを象徴したものです。 その文殊の剣とはなにか? お見せしましょう。 いま、そこで、みているもの、きこえていること。 たとえ文字文言を観るにしても、そのものとして映し出されているという姿がありましょう。 文字として見えているだけで意味を持たせてもいない、読み取ってもいないままの、ただの文字の羅列のような景色としてみている時には、文字であっても意味が生じません。 本当にみるということはそこに安住しています。他方に向かわない。蛇足ごとが起こらない。 見届けるという言葉の方が適しているかもしれませんね。 ❝己がそのものを観ていながらそこに余計な色や思いをつけたさぬその己の様子を「こそ」見届けてみてください。❞それはものの方を見るというよりはそれを見ている己を見つめる姿ともいえましょう。 そういうご自身のハタラキ・功徳に気づく眼を持つことです。 あなたの手にはすでに文殊の剣がありますよ。用いることがないのはもったいないことですね。

あなたひとりで抱えないで

鈴木さん
まず、あなたと彼の「友人」関係はどの程度のものでしょう。
彼が今の悩みについて、家族より本音を言えるのが鈴木さんだとしたら非常に重い立場ではないでしょうか?「死にたい」「自分が死ねば保険金が入る」などの本音を吐露できる唯一の存在?
でも、半年も前からそんな発言を繰り返しているとすれば、うつ状態が進行しているとも考えられます。私もここ数年で、うつ状態から自死(自殺)してしまった方を複数見てきました。2~3年の内に発言がだんだん深刻になり、そして突然自ら逝ってしまったのです。でも私も含めて本人に近い人間は「まさか」という思いがあり、死が現実になるまで本人の苦しみを真剣に受け止めていなかったように思います。
事態は深刻なのかも知れません。生きる意欲を失いつつある彼を、鈴木さん一人で受け止めるのは不可能です。「友達の辛さを背負って自分も辛い状況」がもっと重くなります。
彼も鈴木さんもそれぞれ家庭持ち。それで彼と鈴木さんは「男と女」。鈴木さんが彼の家族に今の彼の状態を話すことは難しいのでしょうか(詮索するようでスイマセン)。もし可能ならば誰か他の人を介してでも、彼の家族に相談すべきです。
彼が「まさか」な行動を本当にする前に、いつも鈴木さんも含めた誰かが寄り添い、彼の心の安住の場を作ってあげることが重要です。もちろん医師に相談することも含めて!
鈴木さんの通う、お寺のお坊さんに相談するのも良いでしょう。
鈴木さんだけではなく、彼の家族・友人・お坊さんや医師、みんなで彼の思いを受け止めてあげましょう。
鈴木さん一人で受け止めるには重すぎます。
お互いにとって最良の結果を得、最悪の事態を避けるために・・・!

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有り難し
おきもち

石川県金沢市内の城北地区鳴和町で浄土真宗本願寺派のお寺をお預かりしております。 過去の経験から、僧侶が聴聞の方々に一方的に話すだけの法話スタイルに疑問を感じ、悩んでる人・苦しんでいる人・勿論そうではないチョット仏教に興味がある人のお話しを聞き、対話する中でより良い方向を一緒に探す事を重要視しています。 お気軽にご相談下さい。

寄り添うこと

鈴木様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

友達への優しい想い・・誠に有り難く、尊いことでございます。

その友達は、確かにどこか突き放すようなところがあっても、メールを都度にしてくるということは、鈴木様に何らかの助けを求めているのであろうかと存じます。

少しなりとも寄り添ってあげることで、何とか自殺という最悪の事態の回避に資して頂けましたら有り難くに存じております。

寄り添うというのは、ただ何もせずに「聞いてあげる」ということでも構わないかと存じます。メールも無視する、返信しないというのではなく、一応受けとめてあげて、そして、それとなくに、事態が好転、改善するように祈っているようなことを返事する程度で構わないかと存じます。

その友達も、それで少しなりとも自分の感情を甘えて出せれるところがあることで、気が紛れてもらえたら、何とか最悪の事態を回避することの一つになるのではないかと存じております。

ただ、上記のことは要するに「傾聴・共感」ということにより、不安や悩み、孤独を和らげる効果を狙うものですが、もしも、ご不安があったり、もっと本格的に力になりたいと思われましたら、最近は傾聴ボランティアの養成講座が全国各地において社会福祉法人・NPO法人主催等で開かれておりますので、是非お調べを頂きましてご受講頂けましたらとも存じます。

興味がございましたら、「傾聴ボランティア ○○県 あるいは ○○市」で検索してみて下さいませ。

また、できればメールだけではなくて、「聴」の字の如くに、「耳+目と心」で相手に寄り添うことも大切となります。

会って傾聴できる、励ましてあげれるような機会があれば、それもまた一つになるのではないかと存じます。

もちろん、友達への「傾聴・共感」が、鈴木様ご自身の大変な負担となって、あまりにつらく苦しくなってしまってもいけません。その際には、どうかまたhasunohaなど色々な傾聴先、相談先を頼って頂けましたらと存じます。

善処を祈念申し上げます。

川口英俊 合掌

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おきもち

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