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仕事を辞めたいです。

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仕事が暇すぎて苦痛で苦痛で仕方ありません。
私なりにどうにかこうにか掃除をしてみたり、セミナーに参加してみたりいろいろと工夫はしてきましたが、もう限界です。
事務所で一人何時間もじーっとしていることが増え、耐え切れず近くの公園で散歩して気分転換したり時間をつぶしたりしてどうにかこうにか毎日を過ごしています。
会社には社長以外ほかに社員は居ないので、社長が出かけると事務所に一人になります。
私は一人暮らしなので下手をすると一日誰とも話さない日があります。
趣味の友人たちとたまに会って話したりもしますが、気がまぎれるのもひと時のことで、暇だから会社をやめたいなんて言っても誰もこの苦痛をわかってはくれません。
年齢的にも転職するのが厳しいので自分の置かれた立場を理解し、こんなにやることもなく暇なのに雇ってもらっているありがたみも十分感じてはいるのですがとにかくこのままだとうつになりそうです。もうすでにうつかもしれませんが。
毎月ぎりぎりの生活で貯金もなく、彼氏もいないし将来がとても不安です。
こんな毎日をどうにかしないと!と焦るもののやる気も起こらず、辞める勇気もありません。このまま死んでいるのと変わらないような生活をして生きていくのかと思うと頭がおかしくなりそうです。
どうすればよいのか教えてください。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

釣りの目的は、魚を釣ること、だけではない。

魚釣りは、魚を釣ることだけが目的なのでしょうか。
お魚さんが欲しければ、スーパーや魚屋さんに行けばいいとおもいます。
それでも釣り人は釣りをする。
彼らは天地と、川と、自然と一体となって、
釣りに親しんでいるのです。

旅は目的地につくことだけが、旅の目的なのでしょうか。
着くことだけが目的なら、ジェット機にでも乗ればいいと思います。
それでも旅人たちは、鈍行列車に乗ったり、時には歩いたりする。
彼らは行く先々の景色や、出会い、自然と一体となって、
旅そのものにし親しんでいるのです。

さて…、もう、お分かりであろうかと思いますが、(^_^)

仕事は、いわゆる業務をこなす、ということだけが仕事の目的なのではありません。
中には、そういうストイックな、従業員に心の豊かさを育成させてくれない職場もありますが、あなたの会社は、大いにゆとりがあります。

時間があるということは、恵まれているのです。
時間があるということを、損失に結びつける必要はありません。

手早く終わらせることだけが目的ならば、世の中の仕事はすべて機械にさせるべきでしょう?

自分にこう、問いかけてみてください。

私は、仕事をしているのか
私は、ヒマをしているのか
私は、自分をしているのか?

「仏道をならふというは自己をならふなり」 道元禅師

職場であっても、自分が自分でない時などはない。
この自分を、いかなる自分にするか。

食事ならば、なにを食べるかよりも、いかに食べるか。
仕事ならば、なにをするのかよりも、いかに働くかが仏道です。
仕事をすることの本質は、自分をいかに行ずるかということなのです。

仏の道は、自分が自分を自分するという世界です。
我見、私見を捨てて、今、ここ、そのことを行ずる。
それが己がオノレをして、真実の自己にするという、仏道なのです。

仕事をしている、業務をしている、という小さな認識を捨てて、
「私は今、自分が自分を自分しているんだ」
「自分が自分のことをやっているだけなんだ」
「ここを親しんでいるんだ」という視点に切り替えられて見てはいかがでしょうか。

もし仕事をやめても、自分を行ずること以外の何か他のことがあるわけではないのです。
辞めるべきか続けるべきかはご自分が一番分かっておられるはずです。
暇な時は、今、そこ、そのことを親しめる心を思い出して下さい。

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おきもち

「ひま」という苦痛

ゆらりさん、はじめまして。
真宗大谷派の釈理薫と申します。

仕事が暇すぎて苦痛とのこと。
ものすごく分かります。

なぜなら、お寺も大きさや環境によって事情は異なりますが、棚経のない都会のお坊さんは平日の日中はひたすら玄関番・留守番をして、いらっしゃるご門徒さんとたまに話す程度なことも多々あるからです。
留守番ですので、外出もママならず。
よくあるセールスの電話も、ちょうど良い暇つぶしになるくらいです。

そこでお坊さんが何をしているかというと、掃除・事務作業・つくろいものなどがおわると、勉強したり、ご門徒さんにすこしでも喜んでもらえる企画を練ったり。

むかしギリシャでは「ひま」が、ソクラテスのような偉大な哲学者を生んだそうです。

また、文化とは「おもしろき こともなき世を おもしろく」(高杉晋作)し、自分の人生に彩りをあたえることなのでしょう。

ゆらりさんも「ひま」をご縁に、今までやってこなかったこと、今までできなかったことなどをしてみてはいかがでしょうか。
GIT師のおっしゃるとおりお寺に行ってみるのもいいかもしれません。

「ひま」な時間を活用し、自分がほんとうは何をしたいのか。
見つめ直してみるのも、おもしろいかもしれません。
事業を企画して、給料アップをねらうとか。

「ひま」な時間を、「おもしろい」時間にいかに変えられるか。
楽しんでみてください。

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おきもち

平松理薫(釈理薫)
真宗大谷派(東本願寺)僧侶 東京品川 日夜山正徳寺 住職 主な活動...
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何かのご縁

ここへご相談なさったのも、何かのご縁でしょうから是非、お住まいの近所のお寺さんを探して、何かイベント事を探してみるのはいかがでしょうか?

多くのお寺では
座禅会(休日or早朝)
食事体験会(お坊さんの食事作法から、食の尊さを学ぶ)
写経会、料理教室、清掃奉仕・・・・
また、すこし規模の大きなお寺様になると縁日を持って境内を開放し、フリーマーケットを開いたり。

貴女のお勤めのシフトは知りませんが、一般的なOLさんであると仮定して、
早朝坐禅会なら朝六時くらいから1時間も坐禅したとしても出勤には差し支えないでしょうし、5時か6時に退勤して夜坐禅会、写経などもあります。

上げればキリがありませんが、必ず「何か」やっています。
日本のお寺はコンビニよりも多いのです。そのお寺すべてがイベントを開催しているとは限りませんが、探せば必ず何か見つかります。
見知らぬ人の中に入っていけるか心配ですか?
慣れないですか?
そのために僧侶がいるのです
誤解を恐れず言ってしまえば僧侶は、「そういうことを人々にしなさいと釈迦から命じられた人」なのです。

何か得意なものが見つかる。
新しい出会いがある。
いつもと別の経験がある
・・・・
と思います。

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おきもち

質問者からのお礼

随分前に相談させていただき、いまようやく回答をみさせてもらいました。
いろいろとご意見いただきありがとうございました。

その後もいろいろありましたが、結局まだ同じ会社でうつうつとしています。(解決していません。。。)
私なりに掃除のボランティアに参加したり、まちづくりのワークショップに参加したり、休日は何かと充実していますが仕事の日は相変わらずです。前向きになれません。。。

気持ちを切り替えようと私なりに頑張ってきましたが、暇+社長の人間性(人をモノのように例えたり、モラルのかけらもない。何一つ尊敬できません)にガマンならないことばかりでまた辞めたい、どうしようと悩める日が続いています。
日々の社長の言動に怒りがピークに達していて、なのにそれでもここに居続ける自分にも怒りと情けない気持ちで、何もできない自分を責め続けています。
恨みや怒りの感情は自分にとってよくないことだとテレビでみました。
どうすれば恨みや怒りを浄化させることができるでしょうか。
辞めるにしても辞めないにしてもずっとこの感情を引きずりそうなので嫌な気持ちを消せる方法や他人の許せない言動に対して心が揺らがない方法が知りたいです。

温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ