祖父の介護
祖父(94)が認知症になりました。祖父は祖母(88)と叔母(57)家族と同居していますが、日中おじ(55)、叔母は仕事。息子(28)は精神病を患っており祖母が1人で介護している状態です。
そんな中、祖母が心臓の病気で入院する事になり、祖父は近くの介護施設に一時的に入る事になりましたが、会いに行くと痴呆の状態がとても悪化していました。
祖父の施設での預かり期間が終わったのでとりあえず自宅に帰って来ましたが、祖母はまだ入院中なので、母(63)と、もう1人の叔母(61)が泊まりで介護する事になりました。
自宅に帰ってきたのが良かった様で、歩くのもままならなかった祖父が、階段を上り下りしたり、洗濯物を畳んだり、顔に表情が出る様になりました。
祖母も病状が落ち着いたので、自宅療養になり、母と叔母は仕事もあるのでこちらに帰ってきました。
しかし、やはり祖母が1人で介護するのはしんどいので祖父はまた別の自宅から遠く離れた施設に入る事になりました。
施設に入る前日、痴呆でどこに行くかわかって ないだろうと言われていた祖父が、行きたくない。と言い、施設に入る時も 早く迎えに来て。と懇願したそうです。
祖母、母、叔母家族、みんな 出来ることなら自宅で介護したいけれど、実際にするのは仕事や家庭があり難しく、でもやっぱり嫌といっているのに預けてしまっている罪悪感でいっぱいです。
孫の私は母の話を聞いてみんなのつらい気持ちを思うと涙することしかできず、自分に出来ることはなんなのか、何をするべきなのか。祖父の幸せと祖母たちの幸せとみんなにとっていい選択はなんなのか…毎日考える日々ですが全く答えがでません。どうか、考える道標を頂ければと思います。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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すぐに答えは出ずとも
拝見しました。
住職になるまでの数年間、特養の機能訓練指導員として働いていました。特養の入居者の方々との交流を通して、私は本当にたくさんのことを教えられました。ここでそれらの経験を全てお話しすることは出来ませんが、貴方の問いに関連のあるお話をさせて頂きますね。
認知症の有無や段階の差はありますが、入居当初はほとんどの方が寂しそうにされておられました。私どもがフロアやお部屋に伺うと、「寂しい」「帰りたい」などの心情を、ポツリポツリと述べられる方も大勢いらっしゃいました。
そして、ご家族が面会に来られると、本当に嬉しそうに、朝から待ち切れぬほどのご様子で待機され、ご家族の前では、我々にお見せになったことのない笑顔で過ごされるのです。そのご様子を拝見していると、ご家族は「一緒に居れなくてごめんね」と、入居者さまは「心配しないで」といった配慮や心遣いが伝わって来るようでした。
そこには、割り切れない気持ちを少しずつ少しずつ整理しながら、お互いの幸せを祈る家族としての「心尽くし」が溢れているように感じました。
この世に生を受けた以上、老いも病も死も、その苦しみから決して逃れることは出来ません。そして、先に老い行く人の生き様を、ご家族が目の当たりにして、脈々と命のバトンが受け継がれていきます。
この度は、止む無い事情があり熟慮された上でのご判断であり、健全な家族関係を維持するためにも正しい選択であったと思います。そのために介護保険サービスがあります。
年齢を考えましても、今後ショートステイやデイサービスなどの他、施設サービス利用も視野に入れなければなりません。施設の選択については、認知症に対する対応などを含めケアマネさんにご相談下さい。
貴方の仰る、「自分に出来ることはなんなのか」「何をするべきなのか」「祖父の幸せと祖母たちの幸せとみんなにとっていい選択はなんなのか」
すぐに答えが出ずとも、そう考えながらご家族で進んで頂くことが、何よりの心尽くしであると存じます。
みくはるさま
ご返信、ありがとうございます。
そうですね、お一人で考え込まず、皆さんとより良い方法を考えながら進んで下さい。
hasunohaも、何時も此処でお待ちしております。
質問者からのお礼
さっそくの回答ありがとうございます。幸せがなんなのか考える事が心尽くし、健全な家族関係を維持するために正しい選択。と言って頂けて、これでいいんだと思う事ができました。
家族以外の人にそれでいいんだよと言ってもらいたかったんだなと思います。
今後も、無理なく介護できるように みんなで考えていきたいと思います。
本当にありがとうございました。