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『美坊主図鑑』

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有り難し有り難し 30

度々、質問させていただいております。今回も宜しくお願いいたしします。
 
 ハスノハの先生方は、『美坊主図鑑』なる書籍をご存知でしょうか。いろんな宗派のハンサムな僧侶を紹介している本です。
 私はそれを数年前に書店で手に取り、サーッと目を通しました(立ち読みです)。その書籍に対する、私の個人的感情(くだらん!)はさておき、宗派によって(所属している僧侶が)、たくさん掲載されていたり、逆に、まったく掲載されていなかったりしました。
 この違いは、ハンサムな僧侶が、その宗派にいる、いない、ではなく、”宗派ごとの姿勢のあらわれ”だろうな、と私は推測しました。
 この推測は間違っていますか? また、そのとおりであったとしても、「だから、どうした」といわれれば、それだけのことですが・・・。
 この投稿は私個人の(私の推測が正しいという前提での、遠回しな)各宗派への称賛と批判です。この思いに対する先生方の率直な意見をお聞きしたいです。
 
 よろしくお願いいたします。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

前書きに書いてあったような気がします

美坊主図鑑ですか、懐かしいですね。私も話のタネとして買って斜め読みしました。でも今見ようとしたら本棚にありません。そういえば妻の友達に貸したのでした。誰に貸してるんだっけな…

というわけでうろ覚えですが、あの本を編集する時に一番難しかったのは取材許可だったそうです。お坊さん側の反発も強かったわけです。本人に了解を得るのも難しいし、せっかく本人の了解を得て取材をしていたらお師匠さんに怒鳴られて中止になったり…そしてそもそも仏教評論家や学者さんならともかく、全国の地方寺院にコネのある出版社などありませんからいわゆる美坊主を探す方法が無い…かなり困難を極めた取材だったそうです。そこで結局、取材させてもらったお坊さんに紹介してもらったケースが少なくないとのことです。宗派の偏りがあるのはそういった事情であり、コネの問題と見るべきでしょう。お坊さんも宗派が変わると全く交流がありませんから、自然と特定の宗派ばかり連鎖していったであろうことは全く想像に難くありません。

単純に宗派ごとの寺院数の違い、僧侶数の違いもあるはずです。hasunohaで同じ禅宗でも曹洞宗のお坊さんは多く、臨済宗のお坊さんがほとんどいないのもおそらく単純な母数の違いです。

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曹洞宗副住職。タイ系上座部仏教短期出家(捨戒済み)。仮面系お坊さんYouT...
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顔の形はなおせませんが、普段から清潔にしておきたいものです

 清少納言の「枕草子」に、「説経の講師は顔よき、講師の顔をつとまもらへたるこそ その説く事の尊さも覚ゆれ」 (説経の講師は美男子がよい。講師の顔をじっとみつめ続けていてこそ、その説いてる事の尊さが身にしみて感じられる)という一節があります。
 平安時代から、法話をするにもやはり美男子が良かったのでしょう(笑)
 ですから、このような本は、(確かに私の目から見ても「くだらん」ですが笑)1000年以上前からニーズがあったのかもしれませんね。

 顔の形はなおせませんが、普段から清潔にしておきたいものです。

 この本が発売されたのは2012年。当時お坊さんに目を向けるブームがあったようで、2007年には「東京ガールズコレクション」にひっかけて「東京ボーズコレクション」なるものが行われました。今も行われているのかな?(私の目から見たらこれも「くだらん」ですが笑) youtubeなどでその様子の一部を見ることができますが、(これは私の印象ですが)やっぱり宗派の色みたいのが出ている感じがするなぁと思いました。(私は曹洞宗ですが、良い意味でも悪い意味でも「ああ、曹洞宗らしいな」って思います笑)

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おきもち

・曹洞宗/静岡県/50代 平成27年鳳林寺住職。平成28年hasunoh...
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質問者からのお礼

大慈先生、光禪先生。 ご回答くださり、有難うございます。

できたものは、どうあれ製作の過程ではやはり、いろんな苦労があるんですね。
確かに宗派によって、所属する寺院と僧侶の数に差があり、話に応じてくれる僧侶もその差に比例して、変わってくるのでしょうが、それでも、私はそこに、宗派によっての”信条”の違いを感じてしまいます。

まぁ、彼の本や、TVの『ぶっちゃけ寺』などが出てくるのも、これも時代の趨勢というコトなんでしょうか・・・。

ともあれ、光禪先生のご意見や、大慈先生の「お坊さん側の反発も強かった」ということを知り、自分と同じように、「楽しかったらいいじゃないか」「これも時代の要請だ」的な軽薄さに違和感と反発を覚える向きも、まだまだ在るんだな、と安心しました。

答えにくい質問だったと思います。
大慈先生と光禪先生には(多分に敬意を込めて)、改めて御礼申し上げます。
有難うございました!

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