一時的な常住とは?
チベット仏教について調べておりますが、「一時的な常住」という言葉のがどうしてもよくわかりません。
ツオンカパによると常住とは「それ自体が消滅しないこと」だそうですが、これは一体どういう意味でしょうか?
一見永遠の実体を肯定しているようにも見えますが・・・。
また、「常住な物には未来(未だ生起していない状態)も現在(現に生起している状態)も過去(既に消滅した状態)もない、非時間的(dus bral)な存在である」、というのはどういう意味でしょうか?
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
「ゲルク派における時間論の研究」(平楽寺書店)の精読のお勧め
akbcde様
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
拙生は、まだ入手できておらず未読なのですが、根本裕史先生の「ゲルク派における時間論の研究」(平楽寺書店)には、おそらくそのあたりに関する詳しい解説があるのではないだろうかと存じます。
あとは、ツォンカパ大師の高弟・タルマリンチェン大師の「中論の難解だが重要な八つの点についてのツォンカパの講義の備忘録、ジェリンポチェのお言葉の通りに作ったもの」の中に、確か、業の効力に関することについての言及があったのではないかと存じます。
ご質問におけるところにおいては、やはり自性の徹底した否定としての「空」と共に、世俗的なありようとして一応は成立している「縁起」の理解が重要になってくるのではないだろうかとは存じます。
拙生も「ゲルク派における時間論の研究」(平楽寺書店)の入手を試みまして、精読することができましたら、また回答補足をさせて頂けることもあるかと存じます。
川口英俊 合掌
質問者からのお礼
回答して下さり有り難うございました。
私もそれらの書籍はまだ手に入れてませんので近いうちに購入しようと思っています。