四恩への孝行
四恩とは、父母、師、国家、衆生ですよね?
父母への孝行→心配をかけない・義務を果たし、しっかり生きる
師 への孝行→講義に遅れない・学んだことを活かす
ことだというのはなんとなくわかります。
ですが、国家と衆生への孝行が何だかわかりません。
具体的に何をすべきですか?
また、父母への孝行と師への孝行は上記の内容で合っていますか?
ごめんなさい、追伸です。
「百善あって孝行は一番」という言葉を聞いたことがあるのですが、百善とは具体的に何をすることですか?
誠に手間がかかってしまうような質問を投げかけてしまい申し訳ありませんが、教えて頂きたく存じます!
よろしくお願い致します><
物欲が強い、意志が弱い、十悪に対する罪悪感が強すぎる
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
恩に囲まれている
starDustさん、はじめまして。 質問を拝読いたしました。
四恩とは空海が説いた教えのひとつです。
四恩とは、父母、師、国家、衆生です。もう少し正確に言えば、師ではなく三宝(仏さまの存在、仏さまの教え、教えを実践する人)です。
さて、国家と衆生の孝行について解説いたします。
国家とは、国の政治のことと考えてください。
日本は世界でも平和で安全な国のひとつです。もし、政治が不安定で争いごとが絶えず、明日の命も知れない状態であればどうでしょう。空海は、「どんなに親孝行であっても、あなたのいのちや財産を守ることができない」と説きました。
つまり、国家の恩とは政治が安定していて命や財産の心配をしなくてもよいことです。国家に対する孝行とは、ルール(法律)を守り互いに認め合えるような生活をすることです。
次に、衆生の恩です。衆生とは、直訳すれば「生きとし生けるものすべて」です。もっと身近に考えて「友人・知人の恩」と考えてみてください。starDustさんは、いつも誰かとの関わりの中で生きています。わざわざ感謝の言葉を口にすることは少ないですが、友人・知人がいることで心穏やかな生活ができています。つまり、衆生の孝行とは、友人・知人に感謝の念を以て接することです。
「百善あって孝行は一番」とは、良い行いはたくさんあれど孝行が最も良い行いであるということです。仏教的に解釈するなら、十善の教えを10回繰り返すほどの功徳を積むことと、四恩に孝行することは等しいという意味です。
※十善の教え
生きとし生けるものをむやみに殺さない(不殺生戒)
盗みを働かない(不偸盗戒)
不倫や浮気をしない(不邪淫戒)
ウソをつかない(不妄語戒)
お世辞を言わない(不綺語戒)
悪口を言わない(不悪口戒)
二枚舌を使わない(不両舌戒)
出し惜しみをしない(不慳貪戒)
怒らない(不瞋恚戒)
誤った考えを持たない(不邪見戒)
質問者からのお礼
詳しく、丁寧な回答、ありがとうございます!
私は、恵まれている環境にいながら、やる気が出ない等の無責任な理由を言い訳に、恩に報いるということを忘れていました。
これを肝に銘じたいと思います☆
わからなかったこともはっきりしたので、是非実行に移したいと思います!
国家への恩返しが、出来なさそうな世の中に変わりつつあるようにも感じます…
もしかしたら、私も含めた皆がこれを意識し行動に移せれば、この世から争いや悲劇は無くなり誰もが幸せに生きることができる、世界平和は本当のものになるかもしれませんね。