私は私のままでいいと思えるにはどうすればいいですか。
相談させて下さい。
今の自分を変えたい。なんとかしたい。頑張りたいと本を読んだりネットを検索したりそうすると必ず「幼い頃の母親との関係に原因が」とあります。
確かにそうです。私の育った環境は親になった今思うと過酷でした。子供達には味わって欲しくないです。しかし、母親は大好きで愛情を持って育ててくれたと思っています。
母親じゃなく環境が良くなかったんです。
そんな母親も7年前に亡くなり父親はいません。
だから今向き合えと言われても向き合えません。
そして「自分は自分のままでいいと思えるように」ともあります。
そこにいつも引っ掛かり前に進めません。
ありのままの自分を受け入れるとはどうすればいいのでしょうか。
自分を好きになるとはどうすればいいのでしょうか。
本当にわからないのです。
感謝が足りないのかと思ったりもします。
人から何かされたわけでもなく感謝するとはどうすればいいでしょうか。うわべだけの感謝しか出来ていないように感じます。
聞いて下さりありがとうございます。
回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。
「知る」と「好きになる」は別のステップ。
それらを同一視しない事が、まずは大切だと思います。
貴女の学ばれたように、「母親は、どんな親であっても子どもから見れば愛情の対象」なのだろうな、と思います。ここhasunohaの質問にも、「幼い頃の母親から受けたもの」がずっと尾を引いている相談が多いです。
しかし、それは恐らく「そうしなければ、幼い貴女は生きていけなかった」という、悲しいまでの精一杯の生き方だったと思います。どうですか?
仏教では「精進」と呼びます。自分ができることを精一杯やっているか。誰かと比較して、ではない。「諦めやすい私にしては、頑張ってる」瞬間を過ごせていますか?
そうやって、もしも問われた時に、自分が「私としては精一杯です。」と言うか、「まだ本気出してないだけです」か。それは毎瞬誰もが問われていることです。イチローは努力家として知られていますが、「明日、それを諦める」可能性だってゼロじゃないのです。
その自分の姿を「知って」好きになるか?それは別の問題です。一足飛びにしない。本は現実の貴女が「どんな段階にいるか」などお構いなしに終わります。今はまだ読み終えなくて良い、そう感じます。
子供たちが宝物さま
ありのままの自分を受け入れるとはどうすればいいのでしょうか。
自分を好きになるとはどうすればいいのでしょうか。
始めに「今の自分を変えたい。」とありました。
その気持ちの奥には、今の自分ではいけない、という否定があると
思うんです。
「今の自分ではいけない」という気持ちを否定もせず、肯定もせず
ただそうゆう気持ちを自分は持っていると認めることが、
ありのままの自分を受け入れるということだと思います。
自分の自然な気持ち、思い、考えをジャッジせず、
そのまま認めることだと思います。
否定して次に行くのではなく、認めたうえで次に行くという
感じです。微妙ですけど…
自分を好きになりたいという気持ちの一歩手前には、
好きになれない、嫌いという気持ちがあると思いますが、
それを否定も肯定もせず、ただ認めるということです。
自分のことをジャッジしてしまうのは、癖、習慣ということも
あると思いますし、自分の心の奥で自分に対して否定的な見方を
持っているという理由もあると思います。
この否定的な見方をするのは自分が悪いわけではなく、親や
それ以外の周りの環境から働きかけられて身についたもので、
この自己否定が人それぞれの形でそれぞれの生き辛さの元と
なっているのだと思います。
私のままでいいと思うには、心の奥にある何らかの否定的な思いを
はっきりと具体的に自覚し、改めたり、消していくことが必要かと
思います。
カウンセラーの方に手伝ってもらうのも一つの方法だと思いますし、
坐禅や念仏を通して、肯定否定、意味、価値、分別、ジャッジを
離れて、自分の本当の姿、様子を心が直に感じ取っていく方法、
もともといいも悪いも奇麗も汚いもない、過不足なく整った、
何の問題もない自分、命の様子に気付き、
心の中の否定的な見方を消していくという道もあると思います。
拝読させて頂きました。
今のあなた自身を受け入れることです。
あなたはいろいろあったかもしれませんが、今幸せに生きています。家族と共に助け合い毎日を送っています。
それは本当に幸せなことですよね。
あれもこれも人生ですから満たされないこともあるでしょうし、苦しいこともありますよね。
それでもあなたは沢山の方々とのご縁を通して生かされています。あなたにはかけがえのないご家族の皆さんもいらっしゃるのです。
あなたは自分の幸せをどうか皆さんに伝えてください、そしてお子様達は必ずその幸せな気持ちを受け取ってくださいますよ。
あなたもお子様もご家族皆さんが今もそしてこれからも幸せに生きていかれますようにと心からお祈り申し上げます。
「ありのままでいい」「そのままでいい」に気を付ける
川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。
拙生は、「ありのままでいい」とか、「そのままでいい」というのは、どこか強者の論理に思えてしまうところがあります。
強い者が、弱い者に対して、弱い者は弱い者のままでいいんだよと抑えつけるための論理です。
理不尽さから目を背けさせて、ありのまま、そのままで納得させる。
正直、「ありのまま」「そのまま」が受け入れられないのであれば、拙生は無理に受け入れる必要はないと考えています。
理不尽さ、不条理さには、安易に妥協してはならないと。妥協しては、結局は、何も変わらないままに終わってしまいかねません。
では、変わる、変えるために、何が必要か。
善き変化へと向けては、やはり善き因縁(原因と条件)が必要となります。
その善き因縁を調えるためのヒントが仏教にはたくさんございますので、是非、仏教により関心を持って修習に取り組んで頂けましたらと存じます。
川口英俊 合掌