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宗派による基本的な考え方の違い

こんばんは。お暇な時に答えてくださると嬉しいです。私のは切迫した悩み事の相談ではなくて、自分が知りたいなと思った事の質問なんです。

仏教の基本的な考えを理解するのに、宗派が違うと考え方も大きく変わってきますか?

私は子供の頃から家に聖書物語の絵本があって親しんだり教会でお話を聴いたりして、小さな頃から仏教以外の宗教の影響を受けてきました。最近初めて仏教の考え方を少し知って、これまでの自分の考え方と根本的に異なる感じで難しいと思ったけれど、もう少し知りたいんです。でも同じ仏教でも宗派が複数あるのですね。基本の考えがそれぞれ違ってくるともっと難しくなってしまうと思って、気になったんです。お坊様からみたことを教えてください。

追伸
亡くなってお葬式とか色々やるまで知らなかったのだけど、私の父は曹洞宗でした。

仏教
有り難し 124
回答 5

質問投稿日: 2018年4月18日 19:54

回答は各僧侶の個人的な意見であり仏教教義や宗派見解と異なることがあります。答えは一つとは限りません。多くの回答(法施)からあなたの人生を探してみてください。
回答僧

大慈

根元をおさえるとスッキリ

教科書的な宗派の違いは↓をご覧ください。
https://hasunoha.jp/questions/12156
今回は(だいぶ被りましたが)もっと発想にウェイトを寄せてまとめました。

各宗派の違いをクローズアップするとややこしく感じますが、根本的には同じなんです。
宗派の先に前提からになりますが、まず仏教の根本にはこんな考え方があります。

☆あらゆるものには原因と結果があり、この世界は原因と結果の網の目のような『繋がり』によって成り立っている。
原因と結果でみ〜んな繋がっているってことは、『みんなで大きな1つ』。なのに俺は俺、他者は他者と間違った考え方をするから苦が発生する。
例えばイジメ。俺は俺、アイツはアイツだからアイツをイジメるということが成り立つ。でも『みんなで大きな1つ』なら、アイツが悲しめば俺も自分のことのように悲しい。アイツ(俺)をイジメるのは自傷行為だからやらなくて当たり前。

☆この『繋がり』をいろんな角度から言い換えたのが宗派です。

・密教(天台宗&真言宗)→曼荼羅(まんだら)という配置図的なもので空間の繋がりとか時間の繋がりを表現するで。いろいろ網羅的に列挙してくけど、ホントに大切なんは繋がりやで。

・禅(曹洞宗&臨済宗&黄檗宗)→この世界がそのまま繋がりなんやで。そこらの石ころ1つとってみても宇宙の開闢(なんてモンがあるんか知らんけど)からずーーーっと続く繋がりがあって、その結果そこにそんな風にあるんや。

・浄土教(浄土宗&浄土真宗&時宗)→みんな阿弥陀さまのお慈悲で繋がってるんやで。南無阿弥陀仏とお念仏したらみんな繋げていただけるんや。んで、感謝の気持ちを込めて南無阿弥陀仏とお念仏するんや。

・日蓮宗→繋がりについて一番エエこと書いてあるんは法華経や。法華経はメッチャ凄いで!なんてったって繋がりを的確に書いとるし分かりやすいし力もあるんや!

だから基本の考えは一緒で、相手の目線に合わせて引き出しを増やしていったら表現がいろいろ違ってきた…という流れです。

まぁ、最終的には個々のお坊さんの理解と考え方次第なんですけどね。各宗派の中にまたそれぞれ復古派とリベラル派がいたりしますし。その辺はどこの団体でも一緒ですね。

1年1ヶ月前

「導き」と「歩み」 ーライトの当て方による違いー

 同じものでも、ライトの当て方に依って見え方が違ってくるということが良くありますね。

 宗派の違いというのも、それに近いと思います。私は曹洞宗の僧侶です。曹洞宗のことは或る程度理解していますが、他の宗派のすべてについて理解しているとは言えません。それ故、大雑把な説明になってしまう点はご容赦下さい。

 曹洞宗は僧堂(修行道場)での修行を大事にします。朝起きて洗面し、坐禅を行い、本堂で朝の勤行を行い、作法に則ってお経を唱え応量器という専用の食器を使って食事をいただき、清掃作業を行い、禅学や仏教学の講義を聞き、本堂で法要を勤め、昼食をいただき、午後の勤行をして、夕食(薬石と言います)を頂き、夜の坐禅を行い、終わって就寝します。何のために修行するかという点には、二つの立場があります。

 ⓵として始覚門。凡夫(煩悩まみれの人間)が煩悩をコントロールして修行を重ね、悟りを開く、という立場です。

 ②として本覚門。既に仏であるからこそ、仏道に目覚め、修行をしていくのだという立場です。(この辺の解説は諸説あります。他の方から、異論があるかもしれません。)

 道元禅師は当初①の立場で修業に励んでいました。しかし、宋の国に留学し、天童寺で本師如浄禅師に就いて修行し、②の立場になったと言われています。①の立場にしろ、②の立場にしろ、仏陀や祖師と呼ばれる方々が歩んでこられた仏道を見習ってひたすらに修行に励み、仏道を歩むことを大事にしています。(字数制限もあって、かなりざっくりとした説明になってます。)

 それと対照的なのが、親鸞聖人を開祖とする浄土真宗です。浄土真宗さんは、「阿弥陀如来によって導かれ、救われている」という立場です。勤行や念仏等の修行をしておりますが、修行よりも「阿弥陀如来の本願力によって救われている」という信を重視している。と私は理解しています。

 釈尊の説かれた教えは同じです。宗派が違っても異なるものではありません。しかし、冒頭で申し上げましたように、光の当て方で姿や風景が違って見えます。同様に、宗派の教えも光の当て方(重点の置き方)によって、かなり違ったものに見えてきます。言語での表現も違ってきます。そういう風にご理解いただけば宜しいかと思います。

1年1ヶ月前

ゴールと道筋の区別

こんばんは。あくまでいち僧侶の理解と思って聞いてくださいね。
キリスト教などと最大の違いは、「人間が仏様になる、近くなる教え」が仏教であるということです。神様が人間の形をして生まれたのではないんです。繋がっているのです。
そして、宗派というのは「仏様になる、近づく道が色々ある」と理解して良いと思います。それこそずっと昔は、「お金を積んで」と考えられたこともあったようです。
人それぞれに得手不得手があるように、能力や性格はそれぞれです。でも全員が、仏様になる素質は持っている。持っているけれど開花するには色んな「合った環境」がいる。それぞれ合ったやり方がある。昔の坊さんが、師匠を求めてお寺を渡り歩いた話とか、聞いたことありませんか?自分でアテをつけて挑むもよし、いつの間にか環境が整っていることもあるでしょう。
そんな、各々に合った道で登れば、頂上は同じ。そんなイメージで捉えてはどうでしょうか。

1年1ヶ月前

仏教を体系的に理解するには

L.M様

川口英俊でございます。問いへの拙生のお答えでございます。

正直、拙生が仏教を体系的に理解できるようになったのは、悟りへと至るための道のりを理路整然と、仏典・論書を引用なさられつつに論じられている、ツォンカパ大師の「菩提道次第論」・「菩提道次第大論」によるところからでありました。

以来、「宗旨、宗派は違っても、まあ、同じ仏教だから一緒でいいよね」、とは考えなくなりました。

「宗旨、宗派は違っても、まあ、同じ仏教だから一緒でいいよね」というのは、初心の者にとっては、余計な混乱を招くだけだと・・あるいは、結局は、誤解、独善、自己満足に陥ってしまって益にならないと・・

とにかく、日本の場合であれば、宗派に依れば、なかなか仏教の全体的な構造は学びにくいところがございます。

できれば、全仏典、八万四千の教えを全て正しく学び修することができれば、それに越したことはないのですが、なかなかそうもいかないところがあります。

そこでやはり、仏教を体系的に学ばれたいとなりましたら、11世紀にインド・チベットで仏法興隆にご活躍なさられましたアティーシャ大師の「菩提道灯論」、通称「ラムリム」、その「ラムリム」を更に詳しく整理されましたツォンカパ大師の「菩提道次第論」・「菩提道次第大論」をお勧め申し上げたいと存じます。

川口英俊 合掌

1年1ヶ月前

仏教各宗派に通ずる「仏教根本義の経典」について

お父さんが曹洞宗でしたか。私は曹洞宗の僧侶です。
日本の伝統仏教は「13宗57派」といわれ、各宗派には宗祖がおり、経典があり、本山があります。
曹洞宗には、「修証義」という、素晴らしい経典があります。「修証義」とは仏道を修業し、人生をさとる仏教の根本義と言う意味であって、仏教各宗派に通ずる経典です。
その中の第一章 総序の一節に「人身(にんしん)得(う)ること難(かた)し、仏法値(お)うこと希(まれ)なり、今我等(われら)宿善(しゅくぜん)の助くるに依(よ)りて已(すで)に受(う)け難き人身(にんしん)を受けたるのみに非(あら)ず遭(あ)い難(がた)き仏法に値(あ)い奉(たてまつ)れり、生死の中の善生(ぜんしょう)、最勝(さいしょう)の生(しょう)なるべし」とあります。現代訳にすると「人と生まれしは尊く、今日尊い仏法を頂く事ができたことは、いかばり有り難いがたいことか、はかり知れません。人は誰しも尊い仏心を持って生まれております。その仏心こそが、人間の尊さであり、良心の根源であります」となります。仏縁によりお導き頂いたことに感謝し、「修証義」をお読みになり、仏道に勤し(いそ)まれんことを祈願いたします。なお、修証義が掲載されたお奨めのサイトを紹介します。曹洞宗 東海管区 教化センター(禅センター)
http://soto-tokai.net/index.html
修証義現代語訳 意味
http://www.geocities.jp/soleilmaster/syusyogi1.html
が分かりやすいと思います。 また、浄土真宗の僧侶、釈撤宗さん著書「いきなりはじめる仏教生活」(発行:パジリコkk)は、宗教の本質や、日本の既成仏教について易しく解説されていますので、ご要望に応えられると思います。アマゾンで中古品が、¥88で販売されています。なお、子供でも仏教が分る本は「君たちはどう生きるか」(吉野源三郎著:ポプラ社)が良いと思われます。私は61年前、中学1年生の時、この本を先生から頂き講読しました。仏教の始まりから、仏像の始まりはガンダーラ地域ではじまったこと等わかりやすく説明されています。

1年1ヶ月前

質問者からの有り難し - お礼

大慈様
他人と自分が同じだから他人を攻撃したら自己破壊になるという感覚、私にはわからないです。みんな大きな繋がりで世界になっているんだと本当に理解すれば、私もそう思えるようになるかもしれないけど....確かに、みんなも私もその考えを持つようになれば争いがなくなりそうですね。成仏の考えの時もそうでしたが、また大きくゆさぶられた感じです - 動揺と言っても悪い意味ではなくて、今まで知らなかった大きなものに出会ったという感じです。 関西風しゃべり方の、各宗派の大まかな特徴のご説明ありがとうございました。おおきに!

伊藤良文様
道の違いというイメージできました。わかりやすく教えてくださってありがとうございます。実はこの前まで、成仏(亡くなった人が仏に成る)がどういうものかなかなか頭に入らなくてずっと考えていたんです。ここで質問して、お坊様達に教えていただいたことを何度も読み返してやっとわかりました。人が仏に成るという考えは私が1番最初に苦戦した難しい考えでした。最初はそんな重要な事だと知らずに何これ?と思ったのがきっかけだったのだけど、仏教の大きな特徴だったのですね。私はまだ仏教の考えについてほんの少し知り始めただけだけれど、もしかしたらこの考えは亡くなった人も生きている人も神を信じない人も、すべての人を救うのではないか、と思い始めています。

吉田俊英様
本当に詳しく説明しようとすると制限された字数内に収まらないくらい、きっと膨大な内容なのですね。それでもできるだけ説明してくださって、ありがとうございます。私は時々日曜の朝教会に行くのをさぼるけど、曹洞宗のお坊様達は毎日精進しておられるのですね。今回そういうお話もお聴きできて嬉しいです。

各宗派のお坊様方ごめんなさい、でも私は今までお寺さんはみな同じだと思っていました。祖父母の法事でお坊様がお経をあげてくださった時、「お祖父ちゃんお祖母ちゃんのために言ってくれているありがたいお経なんだ」と思って集中したけど、言葉として聴き取れたのは南無阿弥陀仏だけでした。知識がないと、どういう事をしているのか意味もわからないし....私は人間だから馬の耳に念仏と言われたらショックだけど、せっかくのありがたいお言葉もわからなかったのがもったいないです。
気になることがあって法事の機会にお坊様に色々訊いてみたいと思っても、授業の後に学校の先生に質問して休み時間を奪うみたいな感覚になって訊けなかったのですが、ハスノハを知ることができてよかったと思います。

川口俊英様
八万四千も教えがあるのですか!そんなにあるのでは、ハスノハで毎日質問したとしても追いつかないです....。それでも、たくさんある教えの中から少しずつ私の疑問に思った事を教えてくださってありがとうございます。お坊様からみればすごく基本的なことなのかもしれないけれど、私にとってはまだわからないことがいくつも出てくるんです。仏教を体系的に理解するには、ツォンパカ大師という方が書かれた「菩提道次第論」と「菩提道次第大論」という本 - 意味はもちろん読み方さえわからない題だけれど - それを読んで理解できれば間違えないというお薦めの本なのですね。私はきっと、ものすごくわかりやすい本があったら正直そっちを手に取ってしまうと思うけれど。子供の頃読んだ聖書物語の絵本のような、初心者向けの仏教物語のような本はないものかと今思いました(さすがに大人になってから絵本はないけれど、それくらい簡単な本という意味です)。

清水道心様
曹洞宗のお坊様でいらっしゃるのですね。お経の現代語訳でのご説明ありがとうございます。事情があって家族の中で私だけ子供の頃から別の宗教で育ったので、最近まで仏教に関してちんぷんかんぷんで、宗派がこんなに様々あることも知りませんでした。仏教は言葉や漢字が難しいというだけでなく、内容自体も難しくて何度読み返しても理解できないことがあります。特にお経は私には難しすぎるので(そのままではもはや日本語にすら聞こえない)、こういうご説明はとてもありがたいです。

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