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生前の戒名について

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数年前、祖母が生前にA寺にて戒名をつけていただきました。(A寺は代々お世話になっているお寺です。)

先日、そのA寺に、「生前に戒名をつけていると、大概の僧侶は葬式でお経を読むのを断る。読んでくれる人を見つけるほうが難しい」と言われました。同じ宗派でも断る人が多いとのことでした。戒名をつける際にはそのような説明はなかったので驚きました。

本当にそういったことがあるのでしょうか?僧侶の方は皆さん徳を積まれておられ、故人が安らかに召していけるようにしていただける方だと思っていたのですが、生前戒名をつけていたからお経を読んでいただけないなんて、祖母も大変心配しております。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
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菩提寺(戒名つけてもらったお寺)に葬儀を頼めばよい

生前に戒名をもらうのは、仏教徒としての本来あるべき姿です。
それを理由に葬儀を断られる可能性は低いです。
ただ、普通なら葬儀を菩提寺(戒名をもらった寺、代々お世話になっている寺)に頼むところを、何らかの事情で普段お付き合いのない別の寺に急に頼んだ場合、「ちゃんと菩提寺があるのならそこに頼んでください」と言われるかもしれませんね。
また、菩提寺に無断で別の寺で戒名をもらった場合も、菩提寺に対しては失礼にあたるかもしれません。
今回の場合、代々お世話になっているお寺(菩提寺)で戒名をもらったのであり、葬儀もそのお寺に頼むのだったら、全く問題はないはずです。
基本的に、戒名をもらうのは、戒名をつけてくれたお坊さんの弟子になった(住職さんが自分の師匠)ということです。
そして、葬儀もまた、住職さんを師匠として、その住職さんに導いていただくものでしょう。
弟子として、師匠に失礼のないよう(軽々しく師匠の浮気をしないよう)筋を通すのは、マナーです。
一方、お坊さん側は、失礼なことをされても怒らないよう勤めるのも修行のはずです。

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生前戒名という言葉自体が本当は間違い

仏教仏教、宗派宗派、しきたりしきたりといっても原点はお釈迦様です。
お釈迦様在世の頃は、生きながらに出家をして仏名を授かり、仏道精進しました。
寄進もしたでしょう。
生前に戒名つけたから葬儀料マケテくれ、という事もなかったでしょう。(´▽`*)
大切なのは菩提心です。
自ら仏道精進する気があるかどうか。
そっちがメイン出会って、葬式云々ではないのが本義、本道です。
ここ数十年来の生前戒名と言われるものは、そのお寺さんの元で授戒・出家して、その住職さんの元で仏道に精進し、やがてはそのお寺で葬儀もあげてもらうというものでしょう。
そのお寺さんに一度お伺いしてみると良いでしょう。

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戒名をいただくことは仏弟子になること

戒名とは、ただの名前ではなく、仏弟子になるということです。本来なら生きているうちに、戒名をいただくことがよいと思います。
そして葬儀の時には、戒名を頂いたお寺に相談する事です。
菩提寺からいただいたのですよね。もし、それ以外のお寺から戒名を頂いたのなら、少しややこしい事になるかもしれませんが菩提寺にも相談してください。

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禅宗 曹洞宗 僧侶。神奈川県西部円通寺住職。小学校教師。 悩みを吐き出す...
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