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ビハーラ活動とは

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ビハーラ活動というものを最近知りました。興味津々で、好奇心から勉強中ですが、もっと簡潔に、「一言で言うと!」という風に、どなたかプロの方に言い表していただけると有り難く思います。納得する一言をお願い致します。


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お坊さんからの回答 3件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

ビハーラって、お念仏に遇った人の生き方。

そうですか〜。私も、大切にしている活動です。

ビハーラは、医療、特に終末期医療や福祉の場で生老病死のいのちと向き合い、宗教者が関わる活動として始められましたが、今はその枠を超えて日常の身近にあるいのちに向き合う活動となってきています。

ビハーラって、お念仏に遇った人の生き方なんじゃないかなと思います。目に見える活動もあれば、誰かを想うことも、またビハーラ。そんな私になれたのは、南無阿弥陀仏のお念仏に出遇ったから。社会貢献や地域活動を指すものではなく、み教えに生き、共に歩むってことなんじゃないかな〜(﹡´◡`﹡ )

私は、そんなビハーラの生き方を大切にしています。

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はじめまして(*^^*) 中田みえです。 教善寺 住職として、母親として...
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「言葉の特性」と「自分の納得」に注意しつつ…

ビハーラ活動に興味をお持ちなのですね。

ズバッと言い当てて、あなたが「そういうことだったのか!納得!!」と思うような表現をしたいところなのですが、中々それは難しいというか、そこには危うさもあるということをお伝えできればと思います。

そもそも仏教では「真理は言葉では言い表せない」という原則があり、「言葉は信頼できないもの」です。言葉は「虚構」なのですね。

言葉では「名称」と「対象」を完全完璧に一致させることはできないのです。

「机」という言葉が何を指すかというと、世の中のあらゆる机に共通する要素はありません。膝も「机」になるし、イスも「机」になりますからね。

さらには、「30,000円」という「言葉」を見て高いと思う人もいれば安いと思う人もいます。「澄みきった青空」という「言葉」を見てポジティブなイメージを持つ方もいればネガティブなイメージを持つ方もいるかもしれません。

つまり言葉とは「不完全」であり、その不完全なものを受け手が捉える内容すらも「様々」なのです。

そういう前提がある上で、あなたが「ビハーラ活動とは何か」を一言で表現することを求める時に、その基準となるのが「ビハーラ活動とは何かをよりよく表しているかどうか」ではなく「あなたが納得するかどうか」であるとしたら、あなたはその「自分の納得」をもってして「ビハーラ活動をあなたの納得とは他の言葉で表現したもの」を切り捨ててしまう可能性があるからです。

ですから、「ビハーラ活動とは何か」についてはあなたの学びと実践の中であなた自身が確かめていくことをオススメします。誰でも死ぬのですから「私の問題」なのでしょうからね。

最後にそうは言っても一応参考リンクを…

浄土真宗本願寺派ビハーラ活動の理念
http://social.hongwanji.or.jp/html/c11p3.html

ビハーラ(ウィキペディア)
https://ja.wikipedia.org/wiki/ビハーラ

生死を超える道としてのビハーラ活動  
http://manazasi-letter.com/index.php?%C0%B8%BB%E0%A4%F2%C4%B6%A4%A8%A4%EB%C6%BB%A4%C8%A4%B7%A4%C6%A4%CE%A5%D3%A5%CF%A1%BC%A5%E9%B3%E8%C6%B0

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はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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ビハーラの意味合いについて

御質問有難うございます。ビハーラの意味合いはインドのサンスクリット語で、「精舎・僧院」「身心の安らぎ・くつろぎ」「休息の場所」でございます。全てのいのちは、はかなくも、かけがえのないものであり、いのちのかけがえのなさに目覚め、お互いが御同朋として思いやりあうところにおいて、生きる姿勢があることだと思います。一言でいうと、人々の苦しみに共感し、本当の心の安らぎとつながりを育てる一つの活動ではないでしょうか。   合掌

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山寺の住職です。他の仕事と兼務してます。
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質問者からのお礼

ビハーラとは?を具体的に一言で表現することは、やはりとても難しいことなんだなぁ…というのが、今の率直な感想です。私は学生の時、ある就職活動先で「大学で一番学んだこと」を問われた際、一言「人の命の大切さ」と答え、ずらりと並んだ面接官の1人に鼻で笑われた経験があります。勿論、辞退させていただきました。言葉にならない言葉を扱う難しさは、生きている中で私が日々感じていることです。今回の皆様からいただいたお返事を大切にしつつ、また一歩前へ一歩前へと歩んでいきたいと思います。

「仏教全般」問答一覧

良い人・優しい人が損する理由

YouTubeのオススメに「良い人・優しい人が損する理由はこれです」みたいな動画があったので、とりあえず観てみました。その動画には「ブッダの教え」というサブタイトルが付けられていました。 優しさと思いやりが、いいように利用され苦しむ主人公の話でした。 その後、主人公が見つけた答えは、 ①「自己尊重と他者への尊重のバランス(自分自身と他人の間に健全な境界線を引く)」 ②「自分の気持ちや考えを尊重してもらえない関係は健康的ではないと理解しそのような関係とは距離を置く」 ③「支援や協力が真に価値を持つ場合にのみそれらを提供するようにする」 というものでした。 私にはとても良い話に感じましたが「我を無くす」から遠のいてるようにも見えて、この話をどこまで鵜呑みにしていいのか迷っています。 「ブッダの教え」とありますが、この動画に出てくる登場人物名や逸話をネットで検索してもそれらしいソースが見つかりませんでした。 (生きにくさを抱えた現代人向けの創作?) ここでお坊様方にお聞きしたいのは①②③は仏教的に見て、実行しても大丈夫な内容でしょうか。 またお坊様方の考えなどもお聞かせ頂けたらと思います。 よろしくお願いします。 補足です。 私は優しさ・善良さとは程遠い人間ですが、周りではよく聞く話だったので、このテーマに関心がありました。

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温かい気持ちになるお坊さん説法まとめ