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僧衣は何故、あんなに暑そうなのか

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お坊様方、お盆のお勤めお疲れ様です。

それにしてもお坊さんの僧衣、ただでさえ暑い中、何枚も重ね着してらっしゃるのは、見ているこちらが辛くなります。色だって(宗派にもよりますが)黒とか紫とか濃い色ばかりだし。どんなに暑くても袖まくりすらできずに法務を行うお坊様には心から尊敬いたします。
余計なお世話ですかね?修行を積んだお坊さんなら大丈夫?

クールビズの僧衣バージョンみたいな、略式の冷感服って無いんでしょうかね。もちろん僧衣の色や形式にはそれぞれ大切な意味がある事は知っているのですが、さすがに近年の暑さは酷すぎます。

色々意見はあるでしょうが、個人的には、服装は形式よりも快適なものを着て欲しいと思います。率直な話、ジンベイや作務衣に近い服装でも良いんじゃないかと思ってます。何も僕等は服に拝んでもらってる訳じゃないんだし。

総本山にメールででも申し入れしようかなと思うのですが、余計なお世話でしょうかね。あるいは無駄な事でしょうか。伝統もあるものだし、急には変えられないとは解るのですが・・・
それとも、近年の僧衣には涼しくなるような工夫が色々されてるんでしょうか?

ともあれ、お坊様方大変お疲れさまでした。
しばらくは涼しい所でお過ごしください。

(伝統を軽視するような言い方で、かえって不快にさせてしまったらすみません。またこのサイトに相応しくない質問であれば、放置して下さい。2、3日回答が無ければ削除します。)


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お坊さんからの回答 5件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

おはようございます。

 暑い日が続きますね。体調はいかがですか?

 お気遣いありがとうございます。あの格好は本当に暑いです。
 曹洞宗だと、まず下着を着て、その上に襦袢、白衣(着物)、直綴(黒いの)、袈裟(マントみたいなの)を着けています。
 お盆回りの時は、直綴ではなく改良衣という袖のビラビラが短いのを着て、その上から絡子(らくす)というよだけかけみたいのをつけます。これだけでもずいぶん違います。

 仏教が生まれたインドでは、裸にお袈裟だったのですが、中国に入ったところで、自分たちの衣装の上からお袈裟をかけるかたちになったようです。現代日本に仏教が来たら、スーツの上にお袈裟となったかもしれませんね。

 涼しくする工夫としては、下着をユ〇クロの涼しいのにしたり、服にスプレーすると涼しく感じるのをかけたりいろいろしています。暑いには変わりないですけどね。
 内緒(ってここに書いたら内緒になりませんが)私はお盆まわりの時は、白い作務衣の上に改良服に絡子という格好で回っています。下がズボン状になっているだけで、歩くのも楽だし、土間から上がる時など、股のさばきがとても楽になります。暑いのに変わりないですけどね。

 お盆が終わったので、しばらくゆっくりします。ありがとうございました。

 あー!他のお坊さまも書いて下さっている通り、もちろん季節に合わせて着物を替えています。あと「暑いのに変わりはないですけど」を繰り返しましたが、実は気が張っているから、着ているときはそんなに暑さを感じないものですよ。

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・曹洞宗/静岡県/50代 平成27年鳳林寺住職。平成28年hasunoh...
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ありがとうございます

ねぎらいのお言葉、ありがとうございます。

おっしゃるとおり、なぜあのような暑い服装なのでしょうか。
私は小学1年の時から、この時期はお坊さんスタイルであったため、それが自然になっていました。

他のお坊様も書かれているとおり、お坊さんの服装は時代や地域により、変わっていきました。
しかしここ近年、例えば江戸時代と比べれば、大した変化はなさそうです。

別の職業をとってみても、お医者さん、警察官、消防士、船頭さんなど、制服が江戸時代とは大きく違います。

じゃあなぜお坊さんのスタイルは昔から変わらないのか?

「ずっと坊主がサボってきたからだ」
と修行僧時代、お偉いお坊様から喝を入れられました。
だからうちの総本山にメールしてもスルーで終ります。

でも違うんだよと、少なくとも私は思いますし、その誰だったか忘れたお偉いお坊様に伝えたい。

このスタイルは伝統なのです。
相撲や歌舞伎と一緒で、伝統なのです。

それを私は守り続けているんだと、誇りに思い僧侶をやっているのです。

光禪師と内容が重なりますが、私も工夫を凝らします。
全てを崩さずとも多少の工夫で、その一日のパフォーマンスに大きな違いが生じます。

また、私にとってのお盆は暑くありません。
なぜなら、私の心の方が熱いから。

私の寺は24日までがお盆です。
もう山場は越えましたが。

あなたのお言葉をいただき、不快になるどころか、嬉しく思いました。
本当に、ありがとうございました。

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時宗の寺院で住職をしています。 今の時代、お寺の在り方とは、僧侶とはいっ...
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僧侶の夏衣は、今の夏の暑さに対応していないのです。

詠春童子さん、こんにちは。

素晴らしい視点ですね(笑)。
法衣にも夏衣といって、昔は麻で作られた紗の衣、そして伝統衣装を活かしつつ、今は、ナイロンでの紗衣が主流になっています。そしてもっとクール機能性がある下着など売られています。
 ただ基本、衣として何着も着るのが多いのは、江戸時代はミニ氷河期で、夏でも今のように暑さが続かなかったからです。今は、南方より暑くなっているので、タイのような法衣が合うのかも知れませんね(笑)。

 でも、こんなに暑いのも実はもうすぐ終わり。もうすぐミニ氷河期が始まり江戸中期ぐらいの天候になるのが歴史だそうです。今は氷河期に入る前の最後の温暖化時期。後、数年から温度が下がり始めるそうです。どうなるかはわかりませんが(笑)

 日本は、他の国と違い、四季のある気候を持つ国。難しいですね。合掌

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お気遣いありがとうございます。
でも心配要りませんよ。
ちゃんと夏服と冬服を使い分けてますからね。
夏服は生地が薄く網目も大きめになっていて通気性が高くなっています。
それに法要を行いやすいように日々工夫することもお坊さん各自の仕事の内ですからね。

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おきもち

私は浄土宗の坊さんです。 少しでも何か参考になればと思って回答しています...
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夏衣というのがありますがそれでも暑い

読まさせていただきました。7月、8月の衣は一番上に切る衣が「絽(ろ)」と「紗(しゃ)」
があります。どちらもスケスケのシースルー生地と考えてよろしいかと思います。その下に着る白衣も薄手の生地のものを着ます。私は母が和裁をしますので、手作りのワイシャツ生地のを着ていました。さらにその下の襦袢は長襦袢ではなく半襦袢を着ます。その下に汗取りの
夏用の半そでシャツを着ます。あ、衣の上に袈裟を懸けますが、これも薄いものを夏は
選びます。足袋も裏地のない夏足袋を履きます。

その夏衣と冬衣の衣替えは6月ですが、今は学校の制服替えのことを衣替えと申すことが、
多いようですね。もともとはお坊さんの衣を変えることです。

あと我々青年僧には許されていませんが、年配の僧に許されている涼しさグッズが、腕抜き
といって竹で編んだかごを腕にはめると通気ダクトのようになって、多少涼しいのかと
思います。扇子なんかもチートグッズですね。中啓という法具で仰いでいる人もいますが。

寺の本堂は日本家屋なので軒先が深く暗くて涼しく、戸を開け放つと風通しが良いように、
できています。しかし、昨今の異常気象でちっとも涼しくないです。かといって、本堂に
エアコンつけるわけにはいきませんし。

昨今セレモニーホールでの葬儀が増えているというのも、空調の問題も大きいのです。
空調・椅子席・駐車場でしょうか?椅子席と駐車場はなんとかなっても、空調だけは
何ともならないのが現実です。

大型の扇風機置いてあるぐらいですかね。しかし、あれも下手すると焼香の灰が飛ぶから
気を付けなければいけませんね。

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おきもち

浄土宗僧侶です。 寺に生を受け、小学校5年で、得度(お坊さんになる儀式)...
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質問者からのお礼

ご回答ありがとうございます。
僧衣ひとつ取っても、お坊様方の想いが色々覗えて大変勉強になりました。

光禪 様
なるほど、涼しくする為に色々な技があるんですね。勉強になりました。内緒の話、口外は致しませんのでご安心ください(!?)。私も現場作業があるので夏バテ気味でしたがここ数日は涼しくなりリフレッシュできました。仕事中は割と平気でも、終わった後に疲れがドッと来ますよね。お気づかいありがとう御座います。

三宅 聖章 様
法衣にも夏用があるんですね。しかし猛暑で何度もニュースになってる岡山県ではないですか。法要を行う為の工夫も仕事のうちとは・・・三宅師のプロ意識には恐れ入ります。ご教授ありがとうございました。

染川智勇 様
日本が熱帯化すればお坊さんの夏衣もタイ仏教みたいになるんですかね。
見てみたいような、そうでないような、複雑な気分です(^^;)。寒冷化、するんでしょうか。地球の環境も常に一定ではなく、太古よりかなり変動しているらしいので、まあ環境の変化は受け入れるしかないですね。原因が何であれ。小氷期にしろ温暖化にしろ、子供や孫の代が住みづらくなる事には変わりないので、最近その事で心を痛めてます(まだ私に孫はいませんが)。「私の煩悩」欄には「子孫煩悩」も加えておきます。

海老原 学善
>だからうちの総本山にメールしてもスルーで終ります。
うーん、何か微妙な言い方ですね(^^;)。
工夫はしながらも伝統は守ると言う意識の高さ、感服いたしました。少し涼しくなったとは言えまだ油断できませんね。まだ法要が続くとの事、くれぐれもご自愛ください。熱いメッセージ有難うございました。

-訂正-
海老原 学善 様
敬称が抜けていました。大変失礼いたしました。

-追記-

鈍阿 様
ご回答ありがとうございます。
「腕抜き」画像検索しました。素晴らしいアイディア製品ですね。扇子と組み合わせれば完全にチートアイテムですね。
お坊さんが持ってる扇子も中啓と言う法具なのですね。色々勉強になります。
私の地元も、葬儀と言えば今は殆どセレモニーホールです。夏場の葬儀がセレモニーホールだと、「助かる」と感じてしまうのが率直な所です。私にとっても、礼装の黒服は夏用でも暑いので…
色々と諸事情を教えて頂きました。詳しいご説明ありがとうございます。

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40代独身で、500件ほどの檀家がいる田舎の寺の住職をしております。 近所の住職死亡後、やり手のない寺を数件、兼務しており、合わせると500件ほどになります。 もともと別の自宅住まいでサラリーマンをしてましたが、途中親が病気にかかり、長男で跡取りだった私に、やってくれと親から頼まれて継いだのがきっかけで、仕事を辞めて継いだのですが、もともと私は他人とコミュニケーションを取るのが苦手なので、現在寺の檀家との関りが大変で、葬式が入る都度、寺の仕事が嫌でたまりません。 そのような状態で、精神科に通院しながら、精神安定薬と睡眠薬を処方してもらいながらなんとか寺の仕事をしてます。独身の姉にも協力してもらい、私が檀家の対応全般、姉は裏で火事全般しながらどうしてもの時だけ檀家の対応・・・みたいな感じでやってます。 近所に檀家100件にも満たない兼業住職がおり、結婚してますが子供に恵まれなかったようで、私はその寺のほうるいという立場になってます。 その寺の行事を手伝っているのは私だけで、ほかにもほうるい住職が数名いますが、書類の名前だけで、何かあっても一切かかわりたくないような状態になってます。 その住職が近々危なく、後もいない状態で、その住職の兄弟などの身内はいても、皆仕事をしており、寺なんかやりたくないと皆いっております。 今後その住職はなくなった際は、ほうるいの私がその寺を兼務として引き受けないといけないのでしょうか? 今現在500件ほどの檀家の対応を私と姉で行っており、相当きつく、これ以上ほかの住職がやってる寺の檀家のめんどうまで見れません。 正直な話、もう今なんとかやってる自分の寺の檀家の対応だけでも相当大変なので、これ以上ほかの寺の檀家まで兼務で押し付けられたくなく、関わり合いになりたくありません。 こういった場合、今後その住職がなくなった際、その寺の兼務を断ることは可能でしょうか? 本山に事情を説明し、頼めばだれか代わりの住職を派遣してもらい、後を継いでやってもらうことはできるのでしょうか?

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