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最高にくだらない質問ですが…仏様って、泣くんですか?

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有り難し有り難し 35

 いつもお世話になっております。
 常々考えていたことなのですが、阿弥陀様やお不動様も
悲しみや悔しさなどの感情により涙をお流しになる、
ということはあるんでしょうか?

 たとえばチベットのターラー菩薩様などは、
観音様が、どんなに頑張っても一切の衆生を救いきれないことに
悲しみ、また悔しさのあまりポトリとこぼした涙から
お産まれになったと言いますし…

 最近など、
「お不動様の顔って、あれは怒ってるんじゃなくて
実は我慢している、また悲しんでおられる顔なんじゃ?」
などと思い始めています。

 どうなんでしょうか…?
 ご意見お待ちしております。


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お坊さんからの回答 2件

回答は各僧侶の個人的な意見で、仏教教義や宗派見解と異なることがあります。
多くの回答からあなたの人生を探してみてください。

同事(どうじ)

くだらない質問なんてことはありませんよ。疑問に思ったことはまず自分で調べたり考えてみたりして、それでも聞きたいと感じたことはなんでも聞いてくださいね。

さて、「仏様は泣くかどうか」という問いは教義的疑問というよりは信仰的疑問なのかなと思います。
仏様や仏様の教えと出会った一人ひとりがどのような自覚をいただいていくかという問題ですからね。

この問いについてとても良い詩があります。有名な金子みすゞさんの詩です。

さびしいとき

私がさびしいときに、
よその人は知らないの。

私がさびしいときに、
お友だちは笑ふの。

私がさびしいときに、
お母さんはやさしいの。

私がさびしいときに、
佛さまはさびしいの。

「金子 みすゞ全集」(JULA出版局)より

仏様の大悲は常に私たちに寄り添ってくだります。その究極の姿勢が「同事(どうじ)」や「同悲(どうひ)」、「同苦(どうく)」と呼ばれるものであり、つまりは立場を同じくしていただくというものです。

私たちが悲しい時、私たちを慰めてくれたり、励ましてくれたりする存在はいるかもしれません。
でも本当に気持ちを同じくして共に悲しみ、時には共に泣いてくださる存在は仏様しかいないのではないでしょうか?

もちろんその仏様はどこかに実体的に存在するということではなく、教えを通して仏様の智慧に触れる時、大悲のはたらきとして個々人に自覚されるものとしての存在でしょう。

ロータスさんが阿弥陀様やお不動様を信仰するならば、阿弥陀様やお不動様の前でロータスさんが涙するならば共に泣いてくださることでしょう。

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有り難し
おきもち

はじめまして。北海道の片田舎の農村のお寺で住職をしております。 人生...
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 青山俊董さんの話だったかなぁ?
 小さい頃からお寺に預けられていたのですが、師匠のお坊様から、お寺のご本尊さまが怒っているときは、普段丸いはずの手の法界定印が三角になっている、と言われ、悪い事をしたときは、ご本尊様の手が三角になっていないかどうかそっと見に行った、なんて話を聞いたことがあります。

 また、亡くなった方の遺影が、拝む人の気持ちによって、笑って見えたり悲しんで見えたりする、という話もあります。

 仏さまは、あなたの気持ちに寄り添ってくださっています。あなたの気持ちが悲しければ一緒に悲しんでくださり、楽しいことがあれば一緒に喜んでくださっていると思います。

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有り難し
おきもち

・曹洞宗/静岡県/50代 平成27年鳳林寺住職。平成28年hasunoh...
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質問者からのお礼

【吉武文法 先生】
 ご回答ありがとうございます。お礼が遅くなってしまい申し訳ありません!!
 信仰的な問題ですか…ならば私は、仏様を悲しませるようなことはできませんね…
敬愛する「親様」を泣かせるような真似はしたくないので。

【光禪 先生】
 ご回答ありがとうございます。お礼が遅くなってしまい申し訳ありません!
 私、遺影を飾っていないんですよ…でも、お寺で仏様の前に座った時に、
仏様が笑ったり泣き顔になったり、という風に見えることはありますね。

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良い人・優しい人が損する理由

YouTubeのオススメに「良い人・優しい人が損する理由はこれです」みたいな動画があったので、とりあえず観てみました。その動画には「ブッダの教え」というサブタイトルが付けられていました。 優しさと思いやりが、いいように利用され苦しむ主人公の話でした。 その後、主人公が見つけた答えは、 ①「自己尊重と他者への尊重のバランス(自分自身と他人の間に健全な境界線を引く)」 ②「自分の気持ちや考えを尊重してもらえない関係は健康的ではないと理解しそのような関係とは距離を置く」 ③「支援や協力が真に価値を持つ場合にのみそれらを提供するようにする」 というものでした。 私にはとても良い話に感じましたが「我を無くす」から遠のいてるようにも見えて、この話をどこまで鵜呑みにしていいのか迷っています。 「ブッダの教え」とありますが、この動画に出てくる登場人物名や逸話をネットで検索してもそれらしいソースが見つかりませんでした。 (生きにくさを抱えた現代人向けの創作?) ここでお坊様方にお聞きしたいのは①②③は仏教的に見て、実行しても大丈夫な内容でしょうか。 またお坊様方の考えなどもお聞かせ頂けたらと思います。 よろしくお願いします。 補足です。 私は優しさ・善良さとは程遠い人間ですが、周りではよく聞く話だったので、このテーマに関心がありました。

有り難し有り難し 9
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